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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2015.07.09【Vol.226】

画像処理を考えよう

オリジナル画像

シャープネス処理のみ

シャープ、彩度処理

シャープをかけすぎた時の部分拡大比較

シャープをかけすぎた時の部分拡大比較

PC上でのRAW現像、レタッチはだれでも手軽に行え、またそれら処理を行うソフトも充実しています。撮影後家に帰りPCに取り込む。それだけではもちろん面白くないので、自分なりに加工したり、それをプリントしたりすることでしょう。そんなプリントで多く見かけるのが、彩度が高い、シャープネスがかかりすぎている、コントラストが高くその結果写真の階調が失われてしまっているといったプリントです。

コンテストの審査や写真添削授業などで持ち寄られるプリントで目にすることが多く、そのときにアドバイスをすることがあるのですが、プリントするのであれば最初に何も補正しないでプリントして、その結果を見極めてから適切な補正をかけていくという方法です。もちろんその際には補正したい項目のメモリをわずか一つ動かすことで画像のどの部分に対してどのような変化していくのかをじっくり見ていくことが必要です。

彩度が高い写真が悪いということではなく、その処理があまりにも強すぎる、またシャープネスがかかりすぎてディティールが失われてしまっているということもあります。明るく、色が鮮やかな写真のほうが一般的には好まれますし、見栄えがするのは事実です。 また、モニターでの表示とプリントの差があるため、つかみどころがなかなかわからないということもあります。もちろんプリント用紙によっても雰囲気は大きく変化します。そのため用紙に適した画像処理が必要になってくるのは当然です。

画像データ、現像ソフト、プリンター、使用する用紙の特徴を理解した上でようやく自分好みの処理が少しずつわかってくるはずです。最初から処理を施さない、もしくはパラメーターを過度に動かしすぎず、あくまでも撮影時に撮られた画像データが持つ情報量を引き出すカクシ味程度に考えて見るといいでしょう。

作例は紅葉シーズンの滝ですが、天候のためか少し霞んだように見えます。また紅葉も少し遅く色が褪せたように見えます。この場合彩度で色を濃く見せよう、シャープで眠い感じを補正しようと考えがちです。ですが、彩度は強すぎると見るからに色が変化していきますので、適度に止めることができますが、シャープに関してはやはりかけすぎる傾向にあるようです。シャープが強すぎると被写体の持つディティール(輪郭のように見える部分)の階調が破綻してしまいます。

①オリジナル ②シャープ処理のみ ③シャープ、彩度処理、 ④シャープをかけすぎた時の部分拡大比較 の作例を作ってみました。参考程度に見てみてください。

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