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2015.04.03【Vol.212】

日の丸構図のはなし

日の丸構図1

日の丸構図2

日の丸構図3

同じ被写体でも出来上がる写真にさまざまな見え方が生まれてくる構図。被写体(主題や脇役)を画面内にどのように配置するか、またどの画面構成(構図のパターン)に当てはめていくか。撮影者の意図を的確に表現する最大のポイントが構図であり、それを意識した撮影を行うことで一歩上の写真を作ることができるでしょう。

今回の日の丸構図は、主題を画面の真ん中に配置することで導き出される構図であり、撮影時にそれを意識して撮影することはそれほど難しくありません。究極に主題を印象付ける構図は日の丸構図が群を抜いています。特に正方形の画面比率の場合真ん中に配置した主題が上下左右どの場所からも等しい距離に配置されるので、画面の緊張感が強調されて引き締まった写真にすることができます。

一方、日の丸構図は、フレーミングがシンプルに行え、単純明快に主題が伝わること=手軽に撮影できるといったように思われることもあるようです。シンプルとはいえフレーミングはもちろん考えて行わなければ、主役を真ん中にもってきただけの写真になってしまいます。主題を真ん中に置くだけでなく、主題の周辺をいかにすっきりと処理するかということも日の丸構図のポイントになります。

たしかに日の丸構図の写真ばかり撮影していてはもったいないでしょう。いろいろとカメラ位置やレンズワークを駆使することで、画面に変化をもたせてたくさん撮影していく。そのパターンの一つに日の丸構図が入ってくるということです。日の丸構図だったから写真がだめになったわけではなく、日の丸以外の構図で撮影されたものと比較してみることも必要です。そうすることで比較対象が生まれてきて、その結果何が良かったのか、もしくは悪かったのかに気がついてくるはずです。構図を意識はするものの、なかなか思うように画面がまとまらないこともあります。意識しすぎるあまり悩んで、撮影に時間がかかりすぎるということもあるでしょう。この画面構成が適切だと決める、無理にまとめようと思わずに柔軟な画面作りを意識しながら撮影することも、いい写真を引き出すポイントなのかもしれません。

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