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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2013.09.27【Vol.1001】

Nikel Elmar F=50 1:3.5 編(誘導筒の効果)

ニッケル

温かみある金属色

クロームメッキに比べるとニッケルは温かみある金属色をしています。

反射防止環

反射防止環は挿し込み仕様になっています。
両親指で引き抜きますと外れます。

後群レンズ

後群レンズを外します。

シンナー

シンナーを若干注し塗料を緩めてから締付環を緩めます。

穴

社名環側面に一つ穴(赤○部)が開いています。穴の先にネジ頭が見え、社名環が緩まないよう化粧鏡筒に固定しています。ネジを外し、社名環を緩めますが鏡筒が邪魔をして外すことは出来ません。
化粧鏡筒(黄色○部)のセットネジを外します。役割は化粧鏡筒内に位置する鏡筒を止めています。鏡筒を前部に押し出しながら社名環を分離します。

ライツ

社名環はかなり強く締め付けてあります。締めつける際もかなりタイトでライツ社らしく固定ネジ穴を合わせるには腱鞘炎になりそうでした。
加工精度も素材の確かさもライツ社ならはです。国産ですと締める度にズレが生じます。

絞り値設定環

締付環・スペーサーと外しますとG1レンズ(前レンズ)を外す事が出来ます。
絞り値設定環はグリスの経年変化により動作がシブイ場合があります。
絞り値設定環は側面に絞り値カム環迄の貫通ネジ2本が取り付けられてあります。
時としてネジ頭が擦れてしまうようで鑢で削り落してある場合ありでドライバーを使用する事が出来ません。
そのような場合は、鏡筒毎洗浄するしか方法がありません。

終端位置

ヘリコイドは剥き出しの為、グリスの経年変化に加え埃等が混入してしまい回転に不具合が生じます。
無限位置制限ネジを外しますと終端位置(赤点線)になります。その後、近距離制限ネジを外しますと分離できます。

スポンジにベンジン

汚れていますね!スポンジにベンジンを含ませ線条を拭いますと綺麗になり、ベンジンの使用量の節約になります。

誘導筒

沈胴仕様は、ヘリコイドと化粧鏡筒の間にフエルトが敷き詰めてあります。
うっかり抜いてしまいますとフェルトが起毛し納めるに苦労します。
そこで、頭の中での構想を断捨離しながら形にしたのが誘導筒です。
最初に製作したのはSummar用で径が合いませんで、再制作を依頼しました。

依頼

近所の機械製作所に依頼して出来上がりました。本来は、図面を引いて持ち込まなければなりません。職人は図面を元に旋盤で削っていきます。其処は匠の職人ですね!現物を持ち込み、説明して製作戴きました。化粧鏡筒にスッポリ連結する事ができました。

押し込みます

誘導筒を赤矢印方向に押し込みます。

化粧鏡筒

そして、ヘリコイドに誘導筒を残して化粧鏡筒を外す事が出来ました。
化粧鏡筒を納める場合は、逆の作業をしますと素直に収まります。これで沈胴が外れてしまった場合に苦労せずに済みます。
唯、化粧鏡筒の径の違いがどれ程存在するか?なのです。存在するとすれば、径に合わせた誘導筒の製作をしなければならないのです。
では、抜かなくてはならない場合ですね!一様、連結部の反対側は若干の傾きを設けてありフエルトの繊維を徐々に倒して行く仕様にしてあります。
今後、若干の改良が必要になるやもしれませんが。。。

隠居人 田口由明

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