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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2014.12.19【Vol.1177】

Summicron f=9cm 1:2 編

ヘリコイド部と鏡筒部に分離しました。

前群レンズは半時計方向に捻り、後群レンズは締め付け環を外し、分離します。

2群に分かれた後群レンズは経年変化の酸化により分離するに苦労しました。

力加減を間違えれば金属が歪み、取り付けられているレンズのバルサム剥がれにつながります。

収めるときも同様ですので薬剤で錆を除去し、鏡面仕上げを致します。

結果、京都開化堂の銅製茶筒の如しとなりました。

3本のネジを外し、絞り値クリック環を外します。鏡筒部に残りました鋼球とコイルバネは別途紛失しないよう保管しておきます。

絞り値環を固定している剣先ネジ3本を外し、分離します。

側面より絞り値作動環迄の貫通ネジ2本を外し、絞り値作動環を分離します。

油分の湿潤が見られる絞り羽根を洗浄します。

プリセット絞りの組み込みは厄介な物です。何が厄介かと申しますと、最初は反時計回りに前の羽根の上へ載せれば良いのですが、途中から大名行列の掛け声の用に“したに~!したに~!”と絞り羽根の下へ滑らしながら組み込まなければなりません。
組み込み要領としては滑らす際に絞り羽根を動かさないようにするのがコツです。
右利き手であるならば左手人差し指先で赤点の部分を軽く押さえることです。
最初に組み込みました白点羽根に最後の羽根を滑らす場合に浮いて外れ無い力加減です。
強く押さえると最後の羽根を滑らせる事が出来ません。
同じようにとある修理同好会で指導しますが、最初は上手く行きません。
押さえる力加減と最後の羽根を滑り込ませる右手の感覚のようです。

隠居人 田口由明

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