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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2014.02.07【Vol.1057】

NIKON F2 編(疲労破壊)

暫し

NIKON F2を分解するに当たり、大きな関門は飾りネジを傷つけずに如何に外すかになります。インカの石組みの如くカミソリ一枚の余裕もありませんし、掴み所が無いのです。
補修部品でもあれば如何なる方法もとれます。
回転させますからレリーズ釦に引っ掛からない長さのアルミ棒と強力瞬間接着剤ゼリータイプを用意します。両者の接着面の油分を溶剤で拭き取ります。ゼリー接着剤をはみ出さないよう適量を絞り出し、アルミ棒を押し付けながら張り付け、暫し時間を置きます。

アルミ棒

反時計方向に捻ると外すことが出来、アルミ棒に飾りネジを接着したままにします。

陽極接点

底カバーを外すと銀電池を放置されたままでした。陽極接点に水滴みたいなのが見えます。
腐食の原因になりますから陽極接点を外し清掃致します。

陰極接点

銀電池を除くと陰極接点に保持力がありませんでした。

電池室

前板を分離すると電池室が視認できます。陰極接点への接続と電池室を止めている3本ネジを外し、分離致します。

疲労損傷

陰極接点を固定していた赤点線部は長年の加圧により疲労損傷して止めネジの保持が出来ません。

切り離した

損傷部を切り離します。切り離したことで陰極接点を取り付けるに十分なのりしろが生まれました。。
陰極接点は平面から電池室に取り付けられるよう曲げ、下穴を開けた黄色○部分に取り付けます。

陰極接点

陰極接点に接続してある真鍮板は導通確保の為に磨いてから取り付けます。
陰極接点に加圧が蘇り、通電が確保できました。

アルミ棒

飾りネジを締め付け、アルミ棒を外します。
巻き上げレバー指当てのプラスティクにはがし液を触れないように注意しながら、痕跡部に瞬間接着剤はがし液を塗布して軟化するのを待ち拭きとります。
一度で痕跡を拭えない場合は、何度か繰り返します。

飾りネジ

接着剤の痕跡をはがし液で軟化させ拭いました。飾りネジに傷を付けずに元のままですね!

隠居人 田口由明

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