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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

撮影やカメラの機能、設定についてやアクセサリーなど、写真に関することを
簡単ではありますがお話しできればと考えております。
毎週更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

種清 豊(たねきよ ゆたか)

1982年大阪生まれ。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、
写真家竹内敏信氏のもとで約3年間のアシスタントを経て、2007年よりフリーランスに。
主に、昭和の街並みや現代の街のスナップを撮影中。
カメラ専門誌、WEBなどに写真関連記事を掲載している。

キヤノンEOS学園講師 NPO法人フォトカルチャー倶楽部講師

2017.01.20【Vol.305】

クラシックカメラ話「MAMIYA SIX (マミヤシックス)」

MAMIYA SIX (マミヤシックス)

発明家である間宮精一氏自身が写真撮影する際、「最も使いやすくて便利なカメラを」求め研究し製品として世に出ることとなったマミヤシックス。1940年に技師長 間宮精一、社長 菅原恒次郎のもとマミヤ光機製作所(現マミヤ・オーピー株式会社)が設立されカメラの製造、予約、販売が開始されます。マミヤシックスは間宮精一氏が「機構の単純化」「二重撮影防止」「フィルム自動巻き止め」「前玉回転式を廃してレンズ全体を移動した焦点調節」など開発のコンセプトを幾重にも重ね合わせながら製品化したカメラでした。当時は舶来、特にドイツ製カメラの優秀さは工作精度や材料などどれをみても世界トップレベルと言えるもので、他に例のない独自のアイデアでカメラを作ろうと開発に至ったようです。

マミヤシックス最大の特徴はピント調節機構で、多くのカメラがレンズ部もしくはシャッター部をヘリコイドによって前後させてピント調節がおこなわれるのに対して、マミヤシックスの場合はフィルム面を前後する、いわゆるバックフォーカスという方式でピント調節を行います。発売当時の解説書によれば、バックフォーカスのメリットとして「焦点面の鮮鋭さを絶対に損はない(原文ママ)」「距離計の精度を十二分に発揮出切る」とかかかれています。「前玉回転式」を採用すると多かれ少なかれ解像力の低下をみることもあり、それを嫌って常にレンズの性能を最大限発揮できる方法としてバックフォーカスを採用したことは明らかです。また純国産部品、レンズの優秀さを証明するためでもあったのかもしれません。

写真のマミヤシックスは昭和17年ごろ発売のマミヤシックスIII型と呼ばれるものです。 シャッターは岡谷光学のDABIT-SUPER、上代光学のKol.special 7.5cm F3.5(トリプレットタイプ)が装着されています。また手持ちのレンズ及びシャッターを取り付ける(テッサーとコンパーなど)という改造も行っていたようです。すでに太平洋戦争に突入しており物資も軍需最優先ではあったはずですが、優良国産品としての指定を受け、官庁や軍部などにも納入されていました。いかにマミヤシックスが当時の国産カメラの中でも優秀だったかをうかがうことができます。

参考資料
○広告にみる国産カメラの歴史 酒井 修一 監修 / アサヒカメラ編集部 編
○マミヤシックスの書 北野邦雄 著 昭17年


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