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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

撮影やカメラの機能、設定についてやアクセサリーなど、写真に関することを
簡単ではありますがお話しできればと考えております。
毎週更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

種清 豊(たねきよ ゆたか)

1982年大阪生まれ。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、
写真家竹内敏信氏のもとで約3年間のアシスタントを経て、2007年よりフリーランスに。
主に、昭和の街並みや現代の街のスナップを撮影中。
カメラ専門誌、WEBなどに写真関連記事を掲載している。

キヤノンEOS学園講師 NPO法人フォトカルチャー倶楽部講師

2016.06.24【Vol.275】

クラシックカメラ話「M.F.A.P ポンティアック ベビーリンクス(Pontiac Baby Lynx)」

M.F.A.P ポンティアック ベビーリンクス(Pontiac Baby Lynx)

今回ご紹介のポンティアック、ベビーリンクスは、M.F.A.P社(Manufacture Francaise d'Appareils Photo = フランスカメラ製作所)が1950年頃(1948年?)~1952年ごろ?まで発売した35mmコンパクトカメラです。ポンティアックというのはM.F.A.P社のカメラブランドネームで、その中のリンクスシリーズの1つにベビーリンクスがあります。他にフォーカルプレーンシャッター搭載35mm判カメラのスーパーリンクス、127フィルム使用3x4判のリンクスIとIIがあります。ベビーリンクスが製造されていた1951年ごろに会社がパリからフランス保護領モロッコ、カサブランカに移ったためアフリカ大陸でも製造されたカメラになります。

M.F.A.P は1938年に創業したフランスのカメラメーカーで、ドイツの流線型ベークライトカメラのコピー製造にはじまり、その後アルミボディーを持つカメラの製造へと移行していきます。お隣ドイツは戦前からカメラ製造大国として有名でしたが、写真を発明した国であるフランスも言わずとしれたカメラ大国の一つです。

ベビーリンクスはアルミ製ボディー、正面から見て左寄りに配置されたガリレオ式ファインダー、巻き戻しノブ、巻き上げノブ、フィルム駒数計が配置された軍艦部は飾りっ気がなく非常にシンプルなデザインになっています。搭載されるレンズはSOM Berthiot Flor 50mmF3.5及びBerthiot 50mmF2.8の他、Boyer Saphir 50/3.5があります。シャッターはドイツ製のProntor II もしくはProntor Sが採用されています。フィルムコマ送りは一駒自動ストップですが、レンズシャッターと連動していないので二重写しは防止されません。レンズチューブは沈胴式ですのでシャッター部を引き出す必要もあります。

フィルム圧板はきれいに磨き上げられたようにメッキされており銀色に輝いていますが、露光時フィルムを透過した光のリフレクションも気になります。使用フィルムは135フィルムで24x36mm画面サイズと製品仕様には書かれているのですが、製造時によって個体差があるのか、僕の持つボディーの画面寸法は実寸で24x35.5mm程度とわずかに35mm判より小さい撮影画面サイズになっています。

M.F.A.P社は1954年ごろになくなってしまったようで、1938年の創業から実質16年間しかカメラ製造を行っていません。シャッターやレンズを専門メーカーから供給してもらいながらカメラを製造するという、当時としてはごく一般的なカメラメーカーですが、時代の流れとともに多くのカメラメーカー同様ひっそりと姿を消していったのでしょう。フランスのカメラとしては有名で、製造数も多いカメラですのでその姿は比較的多く目にすることができます。


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