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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2014.07.11【Vol.1117】

RECTAFLLX Xenon 50/2 編

初顔合わせ

初顔合わせです。糸口はどこからなのでしょうか?定石として締め付け環を外しますとヘリコイド部と鏡筒に分離することが出来ました。

頑

社名環は平面でゴム筒を差し込み摩擦力で外すしかないのです。所が頑として緩まないのです。此処で諦めるかですね?奥歯が摩耗してしまいます。
気を取り直し社名環の外径より大きいゴムアダプターの一部を削り落とし、外径に合わせたのです。でも摩擦力だけでは緩みませんでした。
一つの考え方としてゼリー状瞬間接着剤で社名環とゴムアダプターを接着してみることにしました。両者を接着することで一体化され、捻る力がより伝わると思います。
1回目は瞬間接着力が十分に働かず外せませんでした。
2回目は両者が接着されるまで十分な時間を取り、外すことが出来ましたが社名環のみが外れてしまったのです。本来は前群レンズ全てが外せる筈でした。
残りました前群レンズには社名環の緩み防止の剣先ネジ頭が見えます。この若干の突起を利用すれば外すことが出来るかも知れません。結果、無事に外すことが出来ました。

はがし液

社名環に残りました接着痕跡は、強力瞬間接着剤専用はがし液で清掃します。
主成分はアセトンと思います。

絞り値環

前群レンズ取り付け環を外します。
絞り値環(赤○部)の絞り値作動軸を抜いて絞り値環を反時計方向に回転させると外すことが出来ました。

絞り羽根作動環

開放位置ですと絞り羽根が絞り室内径より若干外側に組み込まれています。
絞り羽根作動環毎分離する場合は少し絞り込んだ状態が分離しやすかったです。

レンズ保護環

後レンズの清掃は、レンズ保護環を外せば清掃できますが、レンズ保護環の一部が斜辺になっています。斜辺になっているのは本体シャターミラーの上がり下がりの際に邪魔になるからです。
取り付け位置は、レンズ保護環を固定する剣先ネジの1本が斜辺の中央にあり、被写界深度環定点と合わせます。
現れた剣先ネジ(赤○部)を外し、レンズ締め付け環を外せば2群3枚?の内の1枚が外せます。もう一群はバルサムで貼ってあり分離でき無いカシメ仕様でした。

無限位置

邪魔をしている被写界深度環に取り付けられている飾り軸を外します。
無限位置にて3本のネジを外し、距離環を分離します。

被写界深度定点

距離環を外すと製造時か?誰ぞか?内ヘリコイドの被写界深度定点に合わせた印がありました。

ヘリコイド

情報がありませんから慎重にヘリコイドを分解します。
距離環を無限位置にて外し、動かさないようにマウント面と内ヘリコイドの高さを測定しておきます。マウントと内ヘリコイドの外径に違いがありましたので金尺でノギスの測定位置を合わせました。
もし線条の組み込みを間違えた場合、中・内ヘリコイドの線条傾斜が強く1ヶ所の間違えても値が大きく変化しますので有効な考え方と思います。

直進キー

ヘリコイドを近距離側に回しますと2個の直進キー止めネジが現れます。
ネジのみ外し、直進キーは取り付けたままにして無限位置に戻します。

マウント側

内ヘリコイドの内側から直進キーをマウント側に押し出して外します。

確認

無限位置にて内ヘリコイドを赤点線矢印方向に回し終端位置(赤○部)の確認をしておきます。
組み込みの際は内ヘリコイドの位置出しをした後、直進キー溝に直進キーを差し込みます。

中・外ヘリコイド

内ヘリコイドを分離した時点で中・外ヘリコイドの高さを測定しておきます。

清掃

分離した各ヘリコイドはベンジンを含ませたスポンジで線条を清掃致します。
後は、新しいグリスを塗布して、忘れない内に帰り道を急ぎます。
使用したグリスは、NPC GE-X8 で素晴らしい回転をもたらしましたが、在庫量が心許なくなってきました。
修理部時代であれば手に入れることは可能と思います。この様な時、現役を退きましたので不便です。ダメ元で訪問してみましょうかね!

隠居人 田口由明

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