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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2014.07.04【Vol.1115】

M-ROKKOR 90/4編(井戸の底)

M-ROKKOR 90/4

元M社のレンズは高額にもかかわらず曇るので有名になってしまいました。特に顕著に現れる標準レンズはカシメ仕様なので分解が出来ません。原因は何なのでしょうか?
他社でも起こり、曇りの原因を製造元は掴んでいるとは思いますが、以後の製品に反映され無いのが残念でしたね!

遮光環

締め付け環では無く遮光環でした。この後、脳の血流を増やし、一考することになります。

締め付け環

締め付け環の切り掛けが深く手持ちの開蝶器では井戸の底に届きませんでした。
一度しか使用しなかった左の開蝶器は、近所の旋盤匠に誂えて頂きました。
でもデフレと大手事業社の海外移転により仕事が激減し、廃業してしまったのです。
日本の製造業を支えていた中小企業、物作り日本は何処に向かうのでしょうか?

ゴム板

一計を思いつき開蝶器にゴム板を瞬間接着剤で貼り付けてみました。
摩擦係数の高いゴム板を張り付けることで新たな治具とし、締め付け環を外せないかと、考えたのです。

締め付け環

開蝶器はローレット仕上げでしたので捻りが強く伝わり、ゴム板の摩擦係数増が締め付け環を外す役目を担いました。

社名環

社名環・前環・前群レンズを外していきます。

絞り値環

絞り値環側面のネジを外し、バネ・鋼球を保管しておきます。

Cリング

Cリング・絞り値作動板を外します。

絞り値カム環

絞り値カム環を外します。

絞り羽根

鏡筒から絞り羽根を外しベンジン洗浄致します。
現役時代、分解できなければは専用治具を発注すれば済みました。
今は難しいですね!如何に対処するか?悩む時代となってしまいました。

隠居人 田口由明

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