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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2014.02.21【Vol.1063】

CANON 85/1.9 編

飾り環

ヘリコイド部と鏡筒部とに分かれ、飾り環も外しておきます。

外したい

後群レンズはA&Bで構成されていた。出来るだけ両者毎外したい。

取り付け環

先に分離した鏡筒は鏡筒取り付け環にねじ込まれていた。
鏡筒取り付け環は側面のセットネジを外せば分離できるが取り付け方によってはレンズ焦点のズレに繋がります。セットネジが3本と言う事は120°のズレ量になります。
120°がどれ程のズレ量になるか測定すると0.2mmでした。
大きな値ですね!測定器があれば調整できますので問題は生じませんが、無い場合には事前にノギスでマウント面と鏡筒取り付け環面を測定しておきます。
測定を終えましたら赤○部セットネジ3本を外し、鏡筒取り付け環を外します。

黄色○部

黄色○部のネジを外す必要は有りませんでした。
赤○部の3本のセットネジを外すと距離環が分離できます。

被写界深度環

3本のネジ(赤○部)を外し、被写界深度環を分離します。

ネジロック

被写界深度環を外しますと製造時の卦書きが引いてありました。
ヘリコイド環とマウント環を固定している赤○部の3本ネジを外して分離します。
此のネジは、両者が緩んでは焦点に影響を与えるためにネジロックを使用してありました。
慎重に外す必要があるネジでした。

分離

ヘリコイド部とマウント環とに分離されます。

終端位置

中ヘリコイドを時計方向(赤矢印)に回すと終端位置となり、製造時の卦書きが付けてありました。
ヘリコイドの線条は複数あり、組み込み線条を一か所間違えても卦書きと一致しなくなります。その場合は、ズレ量を修正して卦書き線と合わせます。

グリス

ヘリコイドは回転仕様、直進キーは取り付けられていませんでした。
経年変化や汚れたグリスはスポンジにベンジンを湿らせ洗浄致します。
スポンジを利用する事で溶剤の使用量を抑えると共に線条の底部迄清掃する事が出来ます。

湿潤

絞り羽根に油分の湿潤が見られます。
何と大量の20枚の羽根で構成されていました。
絞り羽根の油分を清掃した後は絞り羽根作動環上で羽根を並べた後、鏡筒を被せれば組み込みやすいですね!

隠居人 田口由明

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