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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2013.12.20【Vol.147】

雪景色の話

WB6700ケルビン

落ちた実

雪山

雪の足跡

一面に降り積もった白銀の世界は都市部ではなかなか見ることのできない風景です。季節を感じさせる風景の一つである雪の撮影ですが、雪が降っている最中や降り止んだ直後の雪景色が理想的です。特に本州、及び海に近い場所の雪は水分が多くなって、雪の表面の柔らかい雰囲気が表現しにくいようです。もちろん気温に影響されますので、晴天下で時間の経った雪の表面は解けはじめて、きらきらと光ったようになります。

また、白一色の雪景は光の反射率が大変高く、+2程度の露出補正が必要となることも多くあります。そのため、起伏の多い場所に積もった雪だと光の当たる位置がランダムになり、陰影がついて輝度差のある写真になります。露出を計る場所を暗い部分を基準にするか明るい部分を基準にするか、またその割合を見極めるのに苦労しますので、必ず大きくふり幅を変えた露出補正値で複数撮影しておいてください。一方で曇り空の元ではコントラストがなくなりフラットな雪景色になります。それでも「白」という反射率の高い被写体に変わりはなく、カメラ任せだとグレーに表現されてしまいます。

次にWBですが、「白を白く見せるための機能」であるWBによる影響を受けやすい被写体の一つです。影響というよりは違いによる変化がはっきりと出てきます。オートWBで撮影すれば大体の白さは再現されて問題ないように見えるのですが、家庭のPCで見た場合、そしていざプリントした際に雪本来の白さが出てこないときが多くあり、晴天でも多少の雲が出ている場合には曇りモードが良かったなんていうこともあります。最終的には作者の好みによるところが大きいのですが、それでも「白」にはにごりがないようにしたいものです。

デジタルの場合は撮影後の画像処理に頼るほうが調整できる幅も広く、雪の表現を出すのに適していると考えられます。ただ、撮影時にできる範囲のこと、露出補正、WBをある程度まで追い込んで(シチュエーションに応じた適切な設定)撮影しておくのはいうまでもありません。「白」にどれだけこだわるかという点が雪景色のポイントになると思います。そして、時間帯や雪の表面の様子、天候に左右されやすい被写体であることを忘れずに撮影して見てください。

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