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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2017.09.29【Vol.1499】

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

1) 前群レンズを分離し、3ヶ所の押え板を外すと絞り値環が分離できます。
2) シャッター秒時環側には絞り値環クリックの硬球が取り付けられています。
3) シャッター秒時環を押さえている3ヶ所の押さえネジを外します。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

秒時環と押さえネジの間にワッシャーがあり、秒時環を押さえる役目をしています。
秒時クリック盤を固定している豚鼻ネジ(填め込み画像参照)を回転し、切り欠けを合わせて反時計方向へ回すと分離できます。
秒時カム環を分離します。

セット環作動バネの一端を逃がし分離します。セット環内径の滑走部を清掃しておきます。
レリーズレバーとシンクロソケットを外します。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

セット環係止レバーに係止レバーバネ&Bレバーバネが取り付けられており、セット環係止レバーとBレバーに作用する働きをしています。Bレバー赤○部のバネが掛かっていますが初期はバネが外れやすく、切り込みを入れて外れにくく改良されました。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

裏側の3本ネジを外しますと、シャッター制御部と収納室とに分離されます。
3本のネジの長さに注意が必要です。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

シャッター羽根は(1)の位置より反時計方向に組み込んでいきます。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

(1)と(2)のネジを外し、押え板を外します。
押え板の裏側にはアンクルが取り付けられており、組み込み時ガンギ車と咬合させます。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

4本のネジを外し、シャッター羽根支点盤を分離しますが裏面に取り付けられてある歯車を逃がしながらの作業になります。(右下レイヤー画像を参照)

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

シャッター羽根支点盤を分離しますとシャッター羽根開閉環が外せます。
収まっていた溝及びシャッター羽根開閉環を洗浄した後、二硫化モリブデン粉を塗布します。
持ち合わせが無い場合には鉛筆の3B~4Bでも代用が出来ます。
シャッター羽根開閉環を溝へ納めるときの注意があります。両赤矢印部分を咬合させる必要があります。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

絞り羽根の洗浄は押さえ盤を外すことで作業できます。但し、絞り羽根の裏表を間違いないよう記録か目視しておきます。
絞り羽根押さえ盤を止めている3本のネジは二等辺三角形の関係であるからネジ穴も二等辺三角形を探します。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

赤丸部の穴はシャッター部にある固定ネジが入ります。そこを邪魔しないようレリーズ環を組み入れます。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

シャッターセット環を組み入れる場合も赤丸部の穴を邪魔しないよう組み入れます。
シャッターセットが過多や過不足の場合は歯車の山で微調整します。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

シャッターを前板へ組み入れる時にシャッターセット環を強制的にピンセット又はドライバーで赤矢印方向にセットしてから前板へ組み入れます。
何故シャッターをセットするか?セットすることで前と後の位置を確認してみましょう。
セットしておく事で前板に組み入れた場合、セット環との間に「のりしろ」が生じ組み込みやすくなるからです。

SEIKOSHA-MXL 編(Aires 35 搭載型)

本体に組み入れ動かないように手で押さえます。
そして本体側からレリーズすればシャッターは作動します。不足の場合は作動しません。
そのような場合はレリーズ環の位置を修正します。
次に本体側から巻上をしてシャッターセットされるかを確認します。
シャッターがセットされレリーズしたときに作動すればレリーズ環・シャッターセット環に正しく組み込まれた事になります。

隠居人 田口由明

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