シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary 日常に寄り添うハーフマクロ・コンパクト

三井公一
シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary 日常に寄り添うハーフマクロ・コンパクト

はじめに

シグマのフルサイズミラーレス専用レンズ「Iシリーズ」。ビルドクオリティの高さとコンパクトさを両立したこのシリーズは、多くのカメラファンの心を掴んで離しません。今回ピックアップするのは、その中でもひときわ個性を放つ広角単焦点レンズ「シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary」です。

24mmという定番の広角画角でありながら、開放F値をF3.5に抑えることで圧倒的な小型軽量化を実現。さらに、このレンズには他の広角レンズにはない「ハーフマクロ」という強力な武器が備わっています。今回は、このレンズを「Sigma BF」に装着して日常のスナップ撮影において、その描写力と使い勝手をインプレッションしていきます。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/1600秒 f8 ISO400

軽量コンパクトな「シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary」は気軽にボディに装着してブラリとフォトウォークするのにピッタリ。空に浮かぶ雲のトーンやビルの細かい様子までよく写しとっています。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/1250秒 f3.5 ISO400

開放F値が3.5なのであまりボケないのでは?と思われがちですが、フルサイズ機に装着して被写体に寄ることによって、スムーズなボケ感を得ることができます。

Iシリーズならではの所有欲を満たすビルドクオリティ

まずは外観と操作性について触れておきましょう。
Iシリーズのアイデンティティである総金属製の鏡筒は、本レンズでも健在です。アルミニウム切削加工によるパーツは、触れた瞬間にひんやりとした金属の質感が伝わり、操作する喜びを与えてくれます。

重量はLマウント用でわずか225g、全長は48.8mm。「Sigma BF」のボディに装着したままカメラバッグに入れても全く苦にならないサイズ感で、ブラブラと歩き回るスナップ撮影には最高のバランスです。絞りリングのクリック感や、フォーカスリングの適度なトルク感など、小型ながらもシグマのシネレンズで培われたノウハウがしっかりと息づいており、マニュアル操作も快適に行えます。また、お馴染みのマグネット式メタルキャップにも対応しています。

最大の魅力「最短撮影距離10.8cm」と「最大撮影倍率1:2」

このレンズを語る上で絶対に外せないのが、近接撮影能力の高さです。
最短撮影距離はなんと10.8cm。レンズ先端から被写体までのワーキングディスタンスで言えば、フードがぶつかるのではないかと心配になるほどギリギリまで寄ることができます。

最大撮影倍率は1:2のハーフマクロ相当。24mmという広角レンズでありながら、被写体を大きくクローズアップしつつ、背景の環境もしっかりと写し込む「広角マクロ」的な表現が可能です。開放F3.5というスペックだけを見ると「ボケにくいのでは?」と思うかもしれませんが、ここまで寄れるため、背景を美しく、そして大きくぼかすことができます。カフェでのテーブルフォトや、花や小物のクローズアップ撮影において、これほど頼もしいレンズはなかなかありません。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/125秒 f3.5 ISO400

このレンズは「最短撮影距離10.8cm」と「最大撮影倍率1:2」。大胆に被写体に肉薄して絞りを開けることによってムーディーな写りを楽しめます。

「最短撮影距離10.8cm」は料理や小物、そしてこのような屋外のモニュメントを鮮明に撮影できます。ピント面のシャープさと後ボケがいい感じですね。

「シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary」の主要諸元

・対応マウント:Lマウント、ソニー Eマウント
・センサーフォーマット:フルサイズ
・レンズ構成枚数:8群10枚(SLD1枚、非球面レンズ3枚)
・画角:84.1°
・絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
・最小絞り:F22
・最短撮影距離:10.8cm
・最大撮影倍率:1:2
・フィルターサイズ:φ55mm
・最大径 × 長さ:
Lマウント:φ64mm × 48.8mm、ソニー Eマウント:φ64mm × 50.8mm
・質量:Lマウント:225g、ソニー Eマウント:230g
・エディションナンバー:C021
・付属品:レンズフード(LH576-04B/LH576-04S)
マグネット式メタルキャップ(LCF55-02 MB/LCF55-02 MS)
フロントキャップ(LCF-55 IV)
リアキャップ(LCR III)

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/160秒 f8 ISO400

「シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary」は広角レンズですので、絞ることによって近景から遠景までクッキリとした像を得ることが可能です。スナップや風景の撮影に威力を発揮します。広々としたパースも魅力的です。

風景からスナップまでこなす高い解像力

広角レンズ本来の用途である風景やスナップ撮影における描写力も、Contemporaryラインの設計らしく非常に優秀です。
SLDガラス1枚、非球面レンズ3枚を採用した8群10枚のレンズ構成により、画面の中心から周辺まで極めてシャープに解像します。歪曲収差や色収差も良好に補正されており、直線がしっかりと直線として描かれるため、建築物や都市風景の撮影でも安心感があります。

AF駆動にはステッピングモーターを採用しており、静粛かつ高速です。「Sigma BF」での動画撮影時のフォーカス移動も滑らかで、ジンバルに載せても全くバランスが崩れない軽さなので、Vlogなどの動画用途にも非常にマッチするでしょう。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/100秒 f3.5 ISO12800

夜のヨコハマ大黒ふ頭。近ごろは海外旅行者が日本のちょっと古めのクルマを見物するので賑わっています。開放F値F3.5だとちょっと暗いかな?と思ってしまいますが、高感度特性に優れる新しいミラーレス機なら心配無用でご覧のように撮影できます。発色もコントラストも自然ですね。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/40秒 f4 ISO400

チューニングされたマシンのエンジンもリアル感たっぷりに描写します。使いやすい画角と軽量コンパクトさなので、気になったシーンを高画質で記録できます。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/400秒 f8 ISO400

携行しやすいサイズ感、そして安定の描写性能。ブラブラと街をフォトウォークするのには最適なレンズですね。ふと目にしたこのような何気ないシーンも鮮明かつドラマティックにキャプチャーできます。

■撮影機材:SIGMA BF + 24mm F3.5 DG | Contemporary
■撮影環境:1/400秒 f8 ISO400

24mmという画角は、スマートフォンのメインカメラにも近い感覚で扱える、日常のスナップに馴染みやすい画角です。きっとこのレンズを手にすれば自然にスーッとフィットして、日常の撮影も楽しくなるに違いありません。

「シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary」のまとめ

「シグマ 24mm F3.5 DG | Contemporary」 は、単なる「暗くて小さい広角レンズ」ではありません。
「24mmの広い画角」と「ハーフマクロの近接能力」、そして「持ち歩きを躊躇させないコンパクトさ」が掛け合わさることで、日常のあらゆるシーンを切り取れる万能レンズに仕上がっています。

メインのレンズとしてはもちろん、標準ズームや中望遠レンズと一緒にカメラバッグの隅に忍ばせておく「最高のお守り」としてもおすすめの一本です。被写体にグッと寄って広角のパースペクティブを活かす、そんな新しい視点を与えてくれるプレミアム・コンパクトな単焦点レンズです。

 

 

■写真家:三井公一
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなどで活躍中。さまざまな企業のイメージ撮影や、ポートレート撮影、公式インスタグラムの撮影などを多く手がける。スマートフォン撮影のパイオニアとしても活動中。

 

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