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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.07.13【Vol.072】

クラシックカメラ話「EXA(エクサ)」

「EXA」は東ドイツのIHAGEE社から発売されていた一眼レフカメラ「EXAKTA」を求めやすくした、いわゆる廉価版として1951年に発表されたモデルです。その後1970年代まで製造されたようで、大きく分類して8種類のバリエーションがあります(各形式ごとに細かく分類すると20種類以上)。

EXAⅠ型とEXA500

EXAⅠ型とEXA500

フィルムサイズは35mm。機能的にはシャッタースピードだけが変更できる普通の一眼レフカメラです。メタルセクターシャッターという他の一眼レフカメラでは見られないシャッターの形式で、レフレックスミラーの動きを利用して露光時間を調節します。ただし、シャッターの構成部品が殆ど金属で出来ていて、その速さに制限が出てしまい、初期型のEXAでは最高シャッタースピード1/150と使用するに当たってはフィルム感度の制約を受けかねません。ですが、ボディーは金属製で高級感は損なわず、操作系はいたってシンプルでEXAKTAより扱いやすいカメラです。

通常はウエストレベルファインダーが装着されていますが、ファインダーは交換式ですので、露出計の内蔵されたものやプリズムファインダーなどと簡単に交換することができます。レンズマウントはEXAKTAと同じエキザクタマウントもしくはM42マウントが採用されていて、このどちらのマウントも日本のカメラメーカーが採用したりしたユニバーサルマウントととして現在でも人気の高いレンズマウントです。カメラが発売されていた当時は主にエキザクタマウントのTrioplanやMeritarといった3群3枚構成のレンズが供給されていたようです。

そして、1959年頃の製品からはフォーカルプレーンシャッターを搭載するようになり最高速も1/250 や1/500となり、ファインダーは非交換式でデザイン性は損なわれるものの、徐々に使いやすいカメラに進化していきます。製造台数が相当数ありますので、比較的たくさんの中古を見かけることができ、使用できるレンズが豊富にあることからいろいろな描写を楽しむことが出来るカメラとしてはオススメです。