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構図の話(間をとる)Vol.133 2013年09月13日更新

ちょっと前に三分割法とかシンメトリーなど構図の話をしました。「構図」というものに正解はないので最終的には撮影者が状況に応じて工夫するしかないのですが、うまいぐあいにまとめるパターンがいくつかあるのも事実です。今回はカフェ写真を例にして「間を空ける」という方法を紹介します。何もない空間を作ることで構図に変化を出す方法です。日の丸構図から抜け出すには一番手っ取り早い方法なので一度試してみてください。

背景に素材がなにもないとき

構図を考えるときに一番よくない構図としてあげられるのが日の丸構図です。これは画面中心に撮りたいものをおいて撮る構図で、よくあるパターンが中央のフォーカスフレームでピントを合わせ背景のことも何も考えずそのままシャッターを押した写真です。なにも「被写体を中心におくのはわるいこと」というわけではないのですが、問題は「背景のことをなにも考えない」ことです。とはいっても背景に適切な素材がない場合や背景になりそうなものが何もない場合もあります。その場合主役と背景とのバランスというのは非常に難しいでしょう。このようなときは間を空けて空間を持たせる方法が便利です。

「空間を空ける」ときは背景をシンプルに

背景になる素材がない場合と言いましたが、今回紹介する「空間をあける」方法ではかえって背景に何もないほうが空気感が出ます。[作例(1)]と[作例(2)]は同じような日の丸構図ですが絞りが違うため背景の写りに差があります。[作例(1)]はF2.8 で撮っているので背景がぼけています。背景をぼかすのも背景をシンプルにするひとつの方法です。[作例(3)]は少しよって、左に空間を空けました。もしこの大きさで日の丸構図にしたら画面いっぱいになってしまい、非常に窮屈な印象の写真になってしまします。左側に空間を取ることで窮屈にならないようにしてみました。

作例(1)F2.8で撮影

作例(1)F2.8で撮影

作例(2)F7だと背景が目立つ

作例(2)F7だと背景が目立つ

作例(3)左に空間をあける

作例(3)左に空間をあける

余計なものは画面に入れない

この空間を作るという効果をわかりやすく説明するために、試しに左上にグラスを入れてみたのが[作例(4)]です。こうすると今まで空間だったところに物が入るため、また窮屈な感じになってしまいます。[作例(4)]のグラスはぼけてはいますがやはりそこに「間」があるのと「物がある」のでは空間の余裕がまったくちがってきます。効果的に配置できる背景素材ならよいのですが、そうでない場合は余計なものを極力省いて構図を決めたほうがいいと思います。

作例(4)左上のグラスはないほうがよかった

作例(4)左上のグラスはないほうがよかった

あける空間をどこにとるか

空間を画面内のどこに取るかは正直に言って撮影者の好みしだいです。こういった空間を取るときはたいていの人に癖があり、左右だったら右側、とか上下だったら下を空けるなど人によって好きな間の撮り方があるようです。とりあえず画面に空気を入れるつもりで間をとる場合は何もない空間を「間」として使いましょう[作例(5)]。

作例(5)空間をどの位置にとるか

作例(5)空間をどの位置にとるか


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