ソニー FE 24-70mm F2.8 GM II レビュー|葛原よしひろ

葛原よしひろ
ソニー FE 24-70mm F2.8 GM II レビュー|葛原よしひろ

はじめに

 ソニーから待望のFE 24-70mm F2.8 GM IIが2022年6月に発売されました。フルサイズミラーレス一眼用ソニー αシリーズEマウントの最高峰純正レンズ。GMシリーズの新型レンズなのですが、既存の初代FE 24-70mm F2.8 GMが発売されてから6年程経過しており、II型シリーズとしての登場なので期待しない訳にはいきません。

 最初に手にした時に軽さと小ささに驚きました。旧型と比較すると長さでは16mm短く、重量に関しては約20%の軽量化に成功しており、このクラス最軽量の695gとなっています。ここからは実写を交えてレビューさせて頂きます。

 

ポートレート

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/100秒 ISO100 焦点距離70mm
■モデル:りなぽそ

 私は初代FE 24-70mm F2.8 GMを使用する時はポートレートが多く、それは肌の色や質感が好みだったからなのですが、その辺りはFE 24-70mm F2.8 GMレビューに記載していますので下のリンクより是非ご覧下さいませ。そういった事も有り、この新型でもまずポートレート撮影から試してみました。ファインダーを覗いて感じた事は、肌の色は透明感を保ち透き通るような感じは初代から引き続き健在なのですが、それ以外の色彩が鮮やかになっていて、より豊かな表現力を増した感じがしました。

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/400秒 ISO100 焦点距離70mm
■モデル:りなぽそ

 ボケ表現については、自然な表現が得られるようになっており、特に前ボケに関してはディテールを残しつつ柔らかさが気持ち良い印象なのでポートレートに使いやすいイメージでした。

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/100秒 ISO100 焦点距離24mm
■モデル:りなぽそ

 広角端24mmでも難なくポートレート撮影に使用出来るのは流石GMシリーズです。敢えて大型の直線が多い建造物を背景に選んでレンズには意地悪な撮影をしてみましたが、歪みが少なく解像感も高いので構図的に迫力のある広角ポートレートが撮れました。

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/100秒 ISO100 焦点距離60mm
■モデル:りなぽそ

 瞳AFは動くモデルさんを素早く捉え続け、ピントが外れる事は殆どなく、とても優秀なので少し暗い場所でも全てAF-C設定のままカメラに任せて撮影出来ました。

 

スナップ

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/9 1/250秒 ISO100 焦点距離26mm

 ここからは京都の街でのスナップ撮影です。かなりコントラストが高く発色が良いので青空と木々の緑を入れて撮影したくなります。

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/400秒 ISO320 焦点距離70mm

 提灯が並んでいたので、ポートレート以外でも前後のボケ感の確認も含めて撮影してみました。やっぱり前後共に自然で溶けるようなボケの表現が出来るので楽しいです。

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/160秒 ISO100 焦点距離24mm

 木製格子は京都感が有るのでスナップでは良く撮影してしまう被写体です。四隅迄きっちり木の質感が伝わるほどシャープに解像感高く、単焦点レンズ並の描写力は流石のGMレンズだと納得させられます。

 

飛行機

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/1250秒 ISO400 焦点距離35mm

 こちらは大阪空港での飛行機撮影ですが、日が傾き始めて薄暗くなり始めた時間帯でも絞りF2.8通しの明るいレンズなので、高速移動する機体をAFがしっかり捉えてくれました。

 

絞り値を変えての描写テスト

■F2.8
■F5.6
■F8
■F16
■F22

 絞りによる描写の変化を撮影しました。特にF2.8の写真は開放値での撮影にも関わらず描写力が高い事に驚きます。ピントを置いた画像中央部よりの紫陽花を中心に撮影しておりますので、ボケ感や解像感の変化をご覧ください。

 1枚目の開放F2.8での撮影では前後共に、とろけていくボケを楽しむことが出来ます。ピント面に関しては開放での解像感も充分にありコントラストも良好で、GMレンズとしてズームレンズでも単焦点レベルのクオリティで有ることが解ります。

 2枚目のF5.6、3枚目のF8と進めていくと1枚目と比べて徐々にピント面が深くなっていく事が解かるのですが、同時にピントの芯部分の解像感が更に増していくことが解ります。コントラストは開放F2.8に比べF5.6では更に高くなっており、特に背景の鳥居の赤色が濃く変化しています。解像感に限って言うと、この撮影条件では4枚目F16の解像感は素晴らしく、5枚目のF22ではピントは1番深いのですが画質としては回析の影響で解像感とコントラストどちらも低下が見られます。

 撮影結果からみるとF8~F16の撮影結果が画質的には良い結果を得れることが解りました。同時にボケ表現を活かした開放F2.8や、ピントを深くしたい場合のF22でも充分な画質が得られることが解りましたので、自分の表現したい写真を優先して絞り値を設定出来る素晴らしい性能のレンズです。

 

レンズの外観

■ボディ装着時上面

 外観を見ていきます。ボディ装着時上面です。レンズ前玉方向から順にピントリング、24mm-70mmズームリング、F2.8-F22とAuto切替の絞りリングになります。中央部のスイッチはフォーカスフォールドボタンなのですが、瞳AF等の任意の設定に割付可能なボタンでも有ります。

■ボディ装着時左側面

 ボディ装着時左側面です。赤いGMバッジが所有欲を満たしてくれます。写真の下の方に有るのがAFとMFの切替スイッチになります。中央部にあるボタンは先程説明させて頂いた上部に有るのと同じ、任意の機能に割り当て可能なフォーカスホールドボタンなのですが、縦位置撮影も含め2か所に搭載されているのは嬉しいです。絞りリングの後方に有るのが絞りリングの誤動作防止の為のIRISロックスイッチです。

■ボディ装着時右側面

 ボディ装着時右側面です。ピントリングとズームレンズの間に有るスイッチはSMOOTHとTIGHT切替スイッチで、ズームリングの回転負荷を変更出来ます。絞りリング後方に有るのは絞りリング操作時のクリックONとOFFの切替スイッチになります。動画撮影時にOFFに出来るのは便利です。レンズフードの四角いボタンはフード脱落防止の為のロックスイッチです。

■フード部分に有る四角い切り欠き窓

 フード部分に有る四角い切り欠き窓は望遠レンズなどでは見かける事の有るフィルター操作窓になります。この窓を開けるとCPL等フィルターの回転操作がしやすいのでとても便利な機能になります。

 

さいごに

 小型軽量化をはじめAF性能、画質、操作性の向上、あらゆる面でII型で進化したGMシリーズのFE 24-70mm F2.8 GM IIは超高性能標準ズームレンズとして、ポートレート、スナップ、風景、動体撮影等、何を撮影しても満足のいく撮影と画質が得られる素晴らしいレンズでした。

■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/320秒 ISO100 焦点距離70mm
■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/160秒 ISO100 焦点距離44mm
■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/6.3 1/160秒 ISO100 焦点距離70mm
■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/400秒 ISO125 焦点距離70mm
■撮影機材:ソニー α7 IV + FE 24-70mm F2.8 GM II
■撮影環境:f/2.8 1/400秒 ISO160 焦点距離24mm

 

■写真家:葛原よしひろ
ジャンルに捉われず何でも撮影するマルチプレイヤースタイルの写真家。カメラメーカー等の写真セミナー講師としても全国的に活動している。大阪芸術大学写真学科卒/滋賀県高島市公認フォトアドバイザー/JPS(日本写真家協会)正会員

 

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