キヤノン RF28-70mm F2 L USMで残す日々と旅と時々お菓子
はじめに
フィルムカメラ時代、私が初めて手にしたズームレンズはキヤノンの「EF28-70mm F2.8L USM」。50mmの単焦点レンズしか持っていなかった私にとって28mmでファインダーの中を覗いた時はまさに「世界が広がった」瞬間でした。
近年の標準ズームレンズはワイド端が24mmからのものが増え、軽量・コンパクト化が進んでいますが、今回ご紹介するのはそんな昨今の流れに逆行すると言ってもいいキヤノンの「RF28-70mm F2 L USM」です。
仕様・デザイン

レンズの最大径×全長は約Φ103.8×139.8mm、重量は約1.430gと、前回ご紹介した「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」と比べても全長こそ若干短いですが、全域F2を実現したことによりフィルター径が95mmにもなる巨大なレンズは標準ズームの中でも存在感は抜群です。
スーパーUDレンズや大口径非球面レンズなどによって、ズーム全域で画面中心部から周辺部まで高解像・高コントラストな描写力を実現しつつ、F2が描き出す美しいボケ味も楽しめます。
また、2種類のコーティングの組み合わせによって逆光時のフレアやゴーストの発生をレンズ側の光学性能で大幅に抑制するという「各種収差はボディ側で補正」がスタンダードになりつつある最近の流れとは一線を画す、こだわりの大口径レンズと言えます。
これだけのこだわり性能が詰まったレンズですが、唯一残念なのはレンズ単体での手ぶれ補正機構が搭載されていないこと。ボディ側に手ぶれ補正が内蔵されていれば明るい開放F値のおかげもあり、よほど暗い条件でなければそこまで心配することはないと思いますが、協調ISに慣れてしまうとつい不安に感じてしまったのも事実です。
今回は手ぶれ補正が搭載されていなかったEF28-70mmを使っていた頃を思い出しつつ、いつも以上にしっかり脇を締めて撮影に臨むことにしました。
GWの恒例イベントを見に馬事公苑へ

■撮影環境:1/8000sec F2.2 ISO125 WBオート
GW期間中、世田谷のJRA馬事公苑では毎年恒例のJRAホースショーが行われます。
私も子供の頃から親しんできましたが、2021年に開催された東京オリンピックのために綺麗に改修された馬事公苑。前回のパリ大会で「初老ジャパン」が総合馬術団体で銅メダルを獲得したこともあり、年々訪れる人が増えています。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(28mm)
■撮影環境:1/800sec F2.0 +1/3補正 ISO100 WBオート
競技の合間には馬との触れ合いタイムなどもあり、スタッフの方に引かれた馬たちが馬場をゆっくりと歩くのをたくさんの人たちが直に触れられるという、普段ではなかなか体験できない時間も魅力のひとつ。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/800sec F2.0 +1 1/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(36mm)
■撮影環境:1/1000sec F2.0 +1 1/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(65mm)
■撮影環境:1/8000sec F2.0 +2 2/3補正 ISO400 WBオート

■撮影環境:1/4000sec F2.5 ISO100 WBオート
最終日の最終種目はオリンピアンも参加する白熱の戦いでした。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm・1.6倍クロップ)
■撮影環境:1/8000sec F2.0 +2/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/6400sec F2.0 ISO100 WBオート
最終日は競技会場に飾られていたお花を観客にプレゼントしてくれるのも恒例行事。前回頂いたのはコロナ前だったので、久しぶりにもらって帰ろうかなと思ったらかつてと比べて花がゴージャスになっていてびっくり。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(30mm)
■撮影環境:1/2500sec F2.0 −1/3補正 ISO160 WBオート
やわらかな空気を纏う
「RF28-70mm F2 L USM」を使う前はF2のボケ味を体感するのに前ボケを入れたり玉ボケを撮ったりしようなんて考えていたのですが、そういった分かりやすい描写でなくても、ふとした瞬間に写真が纏うやわらかな空気感がこのレンズの良さを伝えてくれるのかもしれないと思うようになりました。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/60sec F2.0 ISO5000 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/100sec F2.0 ISO200 WBオート

■撮影環境:1/100sec F2.0 −1/3補正 ISO160 WBオート

■撮影環境:1/8000sec F2.0 −1/3補正 ISO12600 WBオート
「RF28-70mm F2 L USM」と日帰り松本旅
先日、日帰りで長野県の松本へ行ってきました。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(52mm・1.6倍クロップ)
■撮影環境:1/6400sec F2.0 +1/3補正 ISO100 WBオート
まずはずっと行ってみたかった山間の集落にあるステキなカフェでひと休み。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(47mm)
■撮影環境:1/80sec F2.0 +1/3補正 ISO400 WBオート
松本は近年クラフトフェアが開かれたりと手仕事の街としても注目されています。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(28mm)
■撮影環境:1/8000sec F2.0 ISO100 WBオート

■撮影環境:1/800sec F2.0 −2/3補正 ISO100 WBオート

■撮影環境:1/80sec F2.0 −2/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/250sec F2.0 −2/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/1000sec F2.0 −2/3補正 ISO100 WBオート

■撮影環境:1/4000sec F2.0 ISO100 WBオート
市内の至るところに水路があって、松本は日々の生活の中で水が身近な存在なのだということを感じました。

■撮影環境:1/8000sec F2.0 −1/3補正 ISO100 WBオート

■撮影環境:1/400sec F2.0 +1/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(55mm)
■撮影環境:1/200sec F2.0 −1/3補正 ISO100 WBオート
街を歩いていると松本猫に遭遇。
玄関前がこの子用のくつろぎスペース用に細いワイヤーで囲われていたのでギリギリまで寄ってボカすことでワイヤーの存在感を消すことができました。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(52mm)
■撮影環境:1/200sec F2.0 −1/3補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/200sec F2.0 −1/3補正 ISO100 WBオート
最後の目的地は松本の老舗洋菓子屋「翁堂」さん。こちらはたぬきケーキで有名なお店で、密かにたぬきケーキ写真を収集してる私はいつか来てみたいとずっと思っていました。

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(70mm)
■撮影環境:1/100sec F2.0 −1/3補正 ISO200 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(34mm)
■撮影環境:1/160sec F2.0 +1補正 ISO100 WBオート

■撮影機材:Canon EOS R6 Mark III + RF28-70mm F2 L USM(50mm)
■撮影環境:1/100sec F2.0 +1/3補正 ISO100 WBオート
さいごに
今回「RF28-70mm F2 L USM」で撮った写真を見返していたところ、普段より標準〜望遠側で撮っていることが多いのに気付きました。自分ではあまり意識していなかったのですが、F2のボケの空気感をより感じられるのはやはり望遠側で見た世界なのかもしれないと思いました。それと同時に普段ワイド端24mmに慣れているつもりでしたが、28mmという画角を特に狭く感じなかったのはかつて広角の焦点域として初めて知った画角だからなのかもしれません。サイズ・重量共に当時のレンズとは比べ物にならないほど大きなレンズでしたが、そんな初心を思い出すきっかけをくれたようにも思います。

■撮影環境:1/1600sec F2.0 −1/3補正 ISO160 WBオート
■写真家:金森玲奈
1979年東京生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学美術学部附属写真センター勤務等を経て2011年からフリーランスとして活動を開始。フォトレッスン&ワークショップ「ケの日、ハレの日」を主宰。
祖師ヶ谷大蔵のアトリエ「Maison PHOTOGRAPHICA」で大切な思い出の一枚を手に取れるカタチで残すプリントサービスや、写真と雑貨の店を展開している。
2026年7月3日からソニーイメージングギャラリー 銀座で個展「フーとムー」開催。













