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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.09.14【Vol.081】

お祭りの撮影の話

秋祭りということで、9月から10月にかけて各地で御神輿を担いだ祭りの風景に出会います。大きな町内から、小さな町内まで大小さまざま、オリジナリティーある御神輿は見ているだけでも楽しいものです。

お祭りそのものを撮影すること自体は問題ありませんが、祭りに一歩踏み込んで撮影するのであれば、町内会のコミュニティーに立ち入ることにもなりますので、出来る限り世話役の方や関係者の方と話をして写真撮影する了解を得ることがとても大事です。少しの手間かもしれませんが、祭りの場合そのことがいろいろなトラブルを避けることにもなり、また、よりよい祭りの情景を撮影することにもつながります。

やはり人物や御輿が主役にはなってきますが、それと同時に、祭りの時期ならではの装いをした神社や周辺の出店など祭りを演出する情景も撮影しておくと良いでしょう。

祭りの情景1

祭りの情景1

撮影する際の機材ですが、撮影位置も限られ、ノーファインダーで撮影することも考えられますので、背面液晶が可動式のカメラはとても便利です。また、昼夜問わずストロボ撮影が楽で便利なのですが、カメラ内蔵ストロボよりはクリップオンタイプの外付けストロボを用意しておきましょう。レンズは高倍率ズームレンズ1本で済ますのが得策のようです。ただ、大口径で人物をぼかすなどの撮影をする場合はそればかりではだめですが、祭りが始まってしまうとなかなか落ち着いて撮影できないというところが実際です。また、余裕があれば一脚を持っていき、祭り全体を俯瞰で撮影するのに利用できます。

1/2秒から1秒程度のシャッター速度でストロボを発光させるスローシンクロは夜の祭りの状況を見せるのに効果的です。ストロボで一瞬照らされた被写体の動きは停止して記録され、かつスローシャッターによる露光時間で被写体のブレた状況も同時に記録できます。 お御輿の電飾や周辺の明かりなどが画面に不規則に重なり、肉眼では見られない動きのある状況として捉えることができます。

祭りの情景2

祭りの情景2

ストロボとカメラの連携はTTL調光でも撮影できるのですが、ISO感度、及びF値で光の量を調節できるということを頭の片隅に入れておくと良いでしょう。結果的にはストロボ撮影は被写体との距離で写真の明るさが変わるわけですが、TTLでうまくいかなかった場合に応用できます。

祭りの情景3

祭りの情景3

なにはともあれ、まずは祭りの邪魔にならないようにすることが大前提です。常に周囲の状況を見極めて撮影してください。お住まいの町内会でも祭りが開催されるようでしたら是非一度出かけてみてはいかがでしょう。