これ1本で充実した撮影が可能なレンズ、待望のRFマウント タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」
はじめに
今回紹介するレンズは、2026年7月に発売になったばかりのキヤノンRFマウント用タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」です。タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は、APS-Cに対応したレンズで2021年にソニーEマウントで発売されたモデルになります。今回はキヤノンRFマウント・ニコンZマウントが新たに発売になりました。
タムロン17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)は、35mm判換算の焦点距離はキヤノンRFマウントで27.2-112mm相当になり、広角から望遠まで幅広く撮影が楽しめる実用的な1本です。
実際にいろいろなシーンでタムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」を持ち出して撮影をして、使い勝手とその写りをご紹介します。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」の基本スペックと魅力

タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」の魅力のポイントは、他のRF-Sマウントレンズにはない焦点距離領域。焦点距離35mm判換算で、27.2mmの広角から中望遠112mmまでシームレスに撮影が可能な点がポイントです。これ一本で多くのシーンに対応できる便利なレンズでありながら開放F値がF2.8という明るさなので、大きなボケを活かした撮影や暗所での撮影にも強くユーティリティの高いレンズになります。
キヤノンのAPS-C機用のレンズRF-Sマウントのレンズは、まだまだラインナップが乏しいので選択肢が増えることはユーザーにとって、非常に喜ばしいことです。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は、EマウントやXマウントで発売されていたモデルなので、その性能・描写に関してはすでに十分な実績、評価を得たレンズです。今回はRFマウントですが、使い勝手も良く、明るいレンズによる大きなボケの演出、安心の手ブレ補正などあらゆるシーンで思ったような表現、そして安定した撮影をする事ができました。

タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」RFマウント版のスペック一覧
| 焦点距離 | 17-70mm ※35mm判換算(27.2-112mm相当) |
| レンズ構成 | 12群16枚 |
| 開放絞り | 2.8 |
| 最小絞り | 22 |
| フィルター径 | 67mm |
| 絞り羽根枚数 | 9枚 |
| 最近接距離 | 0.19m (WIDE) / 0.39m (TELE) |
| 最大撮影倍率 | 1:4.8 (WIDE) / 1:5.2 (TELE) |
| 手ブレ補正 | 有り |
| 全長×最大径 | 117.3×74.6mm(キヤノンRFマウント) |
| 重量 | 530g(キヤノンRFマウント) |
| 発売 | 2026年7月 |

■撮影環境:シャッター速度1/3200 絞りF2.8 ISO400 焦点距離17mm(35mm判換算 27.2mm)
※ワイド側最短撮影距離で撮影
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は最短撮影距離がワイド側で0.19mと短く、よく寄れるレンズです。望遠側になると徐々に最短撮影距離が長く変化しますが、テーブルフォトにも使い勝手が良さそうな感じです。旅先での気になった食事などもしっかりと寄って撮影ができ、被写体の魅力を引き立てることが可能です。

■撮影環境:シャッター速度1/100 絞りF2.8 ISO400 焦点距離36mm(35mm判換算 57.6mm)
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は開放F値F2.8固定のレンズ。焦点距離35mm判換算で27.2mmの広角から中望遠112mmまでのズーム倍率4.1倍、様々なシーンに対応できる便利な焦点距離領域を持っているレンズです。

■撮影環境:シャッター速度1/50 絞りF16 ISO100 焦点距離17mm(35mm判換算 27.2mm)

■撮影環境:シャッター速度1/40 絞りF16 ISO100 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)
上の2枚の写真は、同じ場所からワイド側とテレ側で撮影したものになります。旅先ではほとんどこのレンズ一本で対応できます。ただ屋内などを広く写したい場合などは、少し広角側が物足りないと感じる場合も出てくると思います。特にキヤノンのAPS-C機の設定は、他のメーカーのAPS-C機と違い少々広角側が不利になります。Eマウント、Xマウント、Zマウントでは、35mm判換算で25.5-105mm相当のレンズになるのですが、RFマウントでは27.2-112mm相当になりワイド側の画角に関して3.37度狭くなってしまいます。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は、ボケに関して言うとシーンによっては少しバブルボケの傾向が見られる場合があります。

■撮影環境:シャッター速度1/500 絞りF2.8 ISO200 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」RFマウントは、他のマウントと少し外観の違いがあります。キヤノンRFマウントには、AF/MF切り替えスイッチとVC ON/OFFスイッチが搭載されています。花やテーブルフォトなどの近接撮影で繊細なピント合わせをしたいときや、夜景や風景など手持ちと三脚を切り替える際に便利です。

AF/MF切り替えスイッチと手ブレ補正VC ON/OFFスイッチを搭載

タムロンのレンズをより快適に使いこなすためのソフト「TAMRON Lens Utility」があります。
パソコンまたはスマートフォンを使用して、コネクターポート(端子形状: USB Type-C)を搭載したレンズのファームウェアのアップデートを行える専用ソフトウェアです。
キヤノンRFマウント用では、専用アプリケーションTAMRON Lens Utilityにより、カメラ本体を通さず、いつでもご自身で最新ファームウェアへのアップデートが可能です。ファームウェア情報の画面では、ご自身のレンズのバージョンを確認でき、最新のファームウェアがある場合にはアップデートを行えます。

タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」でイベント撮影

■撮影環境:シャッター速度1/160 絞りF2.8 ISO800 焦点距離48mm(35mm判換算 76.8mm)
今回はタムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」を使って、神社で行われていた御田植祭の行事風景を撮影してみました。屋外から撮影するシーンがほとんどだったので、それほど広角を必要としなかったこともありこのレンズ一本で撮影がすべて完結しました。特にこの日の撮影は時折雨も降ったりしてやや天候の悪い中での撮影でしたので、レンズ交換をしなくても様々なシーンに対応できたのは非常にメリットが高いと感じました。ユーティリティ性が高いレンズは、イベント撮影などには本当に便利なレンズです。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は、防塵防滴仕様ではありませんが、簡易防滴構造にはなっているので、防滴に配慮した構造となっています。

■撮影環境:シャッター速度1/640 絞りF2.8 ISO1000 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)

■撮影環境:シャッター速度1/500 絞りF2.8 ISO1000 焦点距離17mm(35mm判換算 27.2mm)

■撮影環境:シャッター速度1/125 絞りF8 ISO1000 焦点距離37mm(35mm判換算 59.2mm)

■撮影環境:シャッター速度1/4000 絞りF2.8 ISO400 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)
開放F値が明るく、手ブレ補正も搭載しているのでやや暗いシーンでも安心して撮影を進められるのは、タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」のストロングポイントです。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」でスナップ撮影

■撮影環境:シャッター速度1/800 絞りF8 ISO800 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)
次に快晴の青空の下でスナップ撮影を楽しんでみました。雨天時には確認できなかった強い逆光時などの撮影もしてみましたが、逆光耐性も良くあらゆる条件下で安心して撮影できるレンズです。

■撮影環境:シャッター速度1/1000 絞りF13 ISO400 焦点距離17mm(35mm判換算 27.2mm)

■撮影環境:シャッター速度1/500 絞りF11 ISO400 焦点距離37mm(35mm判換算 59.2mm)
絞りを絞って撮影した時には、画面の中心から周辺まで、高解像・高コントラストな描写をし、被写体をとてもシャープに表現してくれます。

■撮影環境:シャッター速度1/400 絞りF8 ISO400 焦点距離27mm(35mm判換算 43.2mm)

■撮影環境:シャッター速度1/1000 絞りF11 ISO400 焦点距離17mm(35mm判換算 27.2mm)

■撮影環境:シャッター速度1/4000 絞りF2.8 ISO200 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)

■撮影環境:シャッター速度1/4000 絞りF2.8 ISO200 焦点距離70mm(35mm判換算 112mm)
絞りを開放で撮影すれば、望遠効果も相まって柔らかい大きなボケでメインの被写体をより印象的に表現する事もでき、ズーム全域F2.8通しのタムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」はオールマイティに使えます。撮影者の意図を的確に表現できる性能を備えているレンズです。
まとめ
今回、タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」RFマウントを使用してみて感じたことは、キヤノンのAPS-C機用の常用レンズとしてはかなり魅力的なレンズだということです。もともと純正・サードパーティー製のRF-Sマウントレンズが少ないと感じていたので、この実用的な焦点距離、そして明るい開放F値F2.8は、まさしく多くのRF-Sマウントユーザーが待っていたレンズではないかと思います。
あえて一点気になる点を挙げるとすれば、昨今の物価上昇の影響や大人の事情もあるのではないかと思いますが、EマウントやXマウント版よりも価格が上がっているところが少々痛いところです。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」RFマウントは、旅行・スナップからポートレート、ペット撮影まで幅広く活躍できるレンズです。常用レンズとしてカメラボディに装着しておくレンズとしても使い勝手の良いレンズになると思います。

■撮影環境:シャッター速度1/80 絞りF2.8 ISO1600 焦点距離27mm(35mm判換算 43.2mm)
■写真家:坂井田富三
写真小売業界で27年勤務したのち独立しフリーランスカメラマンとして活動中。撮影ジャンルは、スポーツ・モータースポーツ・ネイチャー・ペット・動物・風景写真を中心に撮影。第48回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門で大賞を受賞。
・公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
・EIZO認定ColorEdgeアンバサダー
・ソニーαアカデミー講師
















