ソニー FE 100-400mm F4.5 GM OSS レビュー|ズーム全域F4.5通しで野鳥撮影がますます快適に

山田芳文
ソニー FE 100-400mm F4.5 GM OSS レビュー|ズーム全域F4.5通しで野鳥撮影がますます快適に

2026年7月18日(土)に山田芳文氏を講師にお迎えし、ソニープロカメラマンセミナー『αで撮る 鳥たちの日常』を開催します。野鳥の撮影テクニックや、ソニーαで鳥たちの姿を切り取る楽しさを、作例とともに分かりやすくお届けします。

普段からαを使って撮影を楽しまれている方をはじめ、SONYのカメラやレンズを使ってみたいと考えている方もぜひご参加ください。セミナーの詳細は文末に記載しています。

はじめに

今回は2026年6月5日に発売されたソニーの超望遠ズームレンズ、FE 100-400mm F4.5 GM OSSで撮影した野鳥作品を通じて、このレンズがどのようなレンズなのかについてお伝えさせていただきます。

異なるキャラのFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSと使い分けもあり!

今回のレンズと2017年7月に発売されたFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは、ズームレンジが同じ、かつ両方ともGマスターなので、キャラがかぶるのでは?と思いがちですが、「どちらを選ぶべきか」という選択肢の他に「ふたつを併用」もありと個人的には思っています。

ふたつのレンズにはそれぞれにいいところがあります。
山登りに持って行くなら軽量でコンパクトなFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSが便利です。また、最短撮影距離が0.98mと短いので、寄りでマクロに近いイメージで撮ることもできます。

一方で、ISO感度をできるだけ低くして、高速のシャッタースピードを確保したい場合は、ズーム全域でF4.5通しのFE 100-400mm F4.5 GM OSSに大きなアドバンテージがあります。

この2本ではメリットとなる部分が異なるので、FE 100-400mm F4.5 GM OSSはFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの後継機ではないとのことに合点がいきます。

解像性能の検証

最新のGマスターということで、解像力に問題がないであろうことは容易に想像できますが、念のため今回も検証しました。同じ日に発売された高解像モデルのカメラ「α7R VI」と組み合わせてハクセキレイを撮影しました。

フォーカスポイントの目はキリリとシャープで、羽毛の1本1本がわかるほど解像しています。ピント位置から離れていくにつれて、ボケもなめらかで、ただシャープに像を結んでいるだけのレンズではないことがおわかりいただけるのではないでしょうか。

1枚目がノートリミングのフル画面で、白い枠のところを拡大したのが3枚目です。

■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:400mm F5.6 1/500秒 ISO320

AFの追随の検証

ソニーの公式ページによると、「最適化された4基のXD(extreme dynamic)リニアモーターおよびフローティングフォーカス機構の搭載と、最新の制御アルゴリズムにより、従来比最大約3倍のAF高速化を実現」とあります。それを体感したかったので、α1 IIと組み合わせて近くを飛ぶトビでテストをしました。

撮影距離が近くなればなるほど、鳥を大きく写せば写すほどAFの追随が追いつかなくなりがちですが、このカットのように大写ししても難なく追随してくれました。

■撮影機材:SONY α1 II + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:400mm F4.5 1/2500秒 ISO2000

100mm域と400mm域の比較

ひとくちに望遠といっても100mmと400mmでは画角が随分と異なります。4倍あるズームレンジをフルに活用することで、レンズ1本で様々な絵面を楽しめます。

カメラ位置を三脚で固定して、アオサギの同じ個体をほとんど同じ距離から撮影した縦位置の写真を横に並べて比較しましたのでご覧ください。

左)100mmで撮影(α1 II/F8、1/500秒/ISO160)
右)400mmで撮影(α1 II/F8、1/500秒/ISO125)

400mm域にして撮影した右の写真は画面を構成する要素が少ないシンプルなカット。100mm域の左は対岸や空まで写っているので、アオサギの生息環境もわかるカットとなっています。

2×テレコンをつけて800mm相当で

その昔、ズームレンズ+テレコンの組み合わせは描写に難が出るため、あまりやらない方がいいと言われてきました。テレコンを使うことで解像度やAF性能が低下するためです。それが今では、テレコンを付けても人間の目でわかるような劣化もほとんどなく、普通に使うことができるようになりました。

アオサギの3枚は上から順に100mm、400mm、400mmに2×テレコンをつけて800mm相当にしたカットです。3枚の画角が異なるのがおわかりいただけるのではないでしょうか。2×テレコンも活用することで、表現の幅が大きく広がります。

ツバメの写真は400mm域にして2×テレコンをつけて800mm相当の画角で撮影したものです。しっかりと解像していて、撮影データを開示していなければ、テレコン使用であることが誰にもわからないのではないかと思われます。

▼100mm

■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:100mm F5.6 1/125秒 ISO400

▼400mm

■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:400mm F5.6 1/125秒 ISO400

▼800mm

■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS + SEL20TC
■撮影環境:800mm相当 F11 1/30秒 ISO200
■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS + SEL20TC
■撮影環境:800mm相当 F11 1/1000秒 ISO1250

ズームレンズの利便性を活かして中間域で撮る

良好な撮影結果を得るために大切なことは野鳥の行動を読むことです。行動が読めるようになるまで、撮影前に丹念に観察を繰り返します。行動が読めるようになったら、野鳥が現れる前から待って、1.隠れて撮る 2.カメラを周囲にカモフラージュして自分はカメラから離れて遠隔で撮る、のが僕の基本的な撮影作法です。

そうは言っても、鳥がいつもと違う行動をすることもあれば、カメラを隠しにくいフィールドもあります。このような時はズームレンズが大活躍してくれます。

以下の写真をご覧ください。

ツバメが巣材を集めにくるところを発見。もっと近くからもっと短い焦点距離で遠隔で撮影したかったが、カメラを隠しにくいところだったので断念。ブラインドの中から265mm域で撮影した。
■撮影機材:SONY α1 II + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:265mm F5.6 1/1000秒 ISO400
前日にライチョウのペアがいたところで400mm域にしてスタンバイ。この日も現れてくれたが、想定外に近づいてきたので、246mm域にして撮影した。
■撮影機材:SONY α9 III + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:246mm F8 1/250秒 ISO400
SMOOTH側にするとカメラを振った時にズームレンジが動いてしまうことがあるので、TIGHT側にすることが多い。

400mm域にして撮影距離で変化をつけて撮る

400mmという焦点距離は、野鳥を撮るうえで非常に使い勝手がいいレンジだと僕は思っています。近くから撮影したり、あえて遠くにいる時に撮るなど、撮影距離で変化をつけることで、迫力感を出したり周囲とともに野鳥を風景的に撮ったりすることができるからです。

遠くにいる鳥を小さく写す場合、レンズの解像力がしっかりしていないと解像不足の写真になりがちですが、このレンズは申し分のない解像力なので、躊躇なく小さく写すことができます。

下の2枚は同じ池にいた同じバンを400mm域にして撮り分けました。同じ焦点距離で同じ種類の鳥を撮っていますが、かなり違う印象の2枚になりました。

遠くにいるバンを添景にして、周囲も含めてまるごと受け止めた。
■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:400mm F4.5 1/1000秒 ISO1250
獲物のトンボを狙うバン。こういうシーンは寄りの方が伝わりやすい。
■撮影機材:SONY α7R VI + FE 100-400mm F4.5 GM OSS
■撮影環境:400mm F4.5 1/500秒 ISO800

まとめ

FE 100-400mm F4.5 GM OSSのレビューはいかがでしたでしょうか。100〜400mmという定番のズームレンジですが、ズーム全域でF4.5通しというのが新しく、一度使うとやめられないレンズです。

4倍ズームをフルに活用することで、このレンズ1本で図鑑的な「種類の写真」、生態を説明する「行動の写真」、作品的な「鳥がいる風景写真」といろいろなタイプの野鳥写真を撮ることができます。さらにテレコンもプラスすることで、大胆な「寄りの写真」も楽しめます。皆様もこのレンズで野鳥撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

■写真家:山田芳文
「100種類の鳥よりも1種類を100回」をモットーに野鳥を撮り続ける。ライフワークは鳥がいる風景写真。主な著書は『SONY α7 IV 完全活用マニュアル』(技術評論社)、『SONY α6600 基本&応用撮影ガイド』(技術評論社)、『写真は構図でよくなる!すぐに上達する厳選のテクニック23』(エムディエヌコーポレーション)、『やまがら ちょこちょこ』(文一総合出版)など。最新刊は『SONY α7C II 完全撮影マニュアル』(技術評論社)。

 

ソニープロカメラマンセミナー『αで撮る 鳥たちの日常』
2026年7月18日(土)開催

山田芳文氏を講師にお迎えし、ソニープロカメラマンセミナー『αで撮る 鳥たちの日常』を開催します。野鳥の撮影テクニックや、ソニーαで鳥たちの姿を切り取る楽しさを、作例とともに分かりやすくお届けします。

本セミナーは全国のカメラのキタムラ50店舗でライブ中継にて開催いたします。参加費は無料!講師への質問もできますので、この機会にぜひお気軽にご参加ください。セミナー終了後、一部の店舗では普段取り扱いのない特別なカメラやレンズの体験ができます。開催店舗をぜひご確認ください。セミナーは午前・午後の2回開催いたします。みなさまのご参加を心よりお待ちしております!

【概要とお申込み】
■開催日:2026年7月18日(土)
■開催時間:【第一部】11:00~12:00【第二部】14:00~15:00
■費用:無料
■場所:カメラのキタムラ ライブ中継先店舗(下記店舗一覧よりご確認ください)
■定員&申込み:希望店舗へお問い合わせ、ご連絡ください
■申込み期限:各開催日前日の店舗営業時間内

【店舗一覧】
募集状況や申込み、ご質問などは申込み希望店舗へお電話ください。
★の表記がある店舗では当日限定のラインナップでカメラやレンズの体験ができます。

■北海道:札幌/羊ケ丘通り店
■北海道:帯広/白樺通り店
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■秋田県:秋田/広面店
■山形県:山形/馬見ヶ崎店
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■佐賀県:佐賀/南部バイパス店
■大分県:大分/光吉店
■熊本県:熊本/東バイパス中央店
■熊本県:熊本/くまなん店
■宮崎県:宮崎/中央店

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