パナソニック「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」とは

このレンズは「LUMIX S シリーズ」初の高倍率ズームレンズです。広角から望遠までの幅広い焦点距離をカバーし、ハーフマクロ撮影までこなす万能レンズに仕上がっています。しかも軽量コンパクト！旅行や常用レンズとして頼れるズームレンズですね。

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」の特徴

この高倍率ズームレンズはワイド端28mmからテレ端200mmまでを1本でカバーするとても便利で高性能なレンズになっています。旅行時など機材をコンパクトにまとめたいとき、レンズ交換ができない、またはしたくないシチュエーションで大いに役に立つでしょう。
全長約93.4mm・質量約413gと軽量コンパクトなので、日ごろからのブラブラ撮影散策に最適です。広いレンジを一本で撮影できるので、レンズ交換によるセンサーへのダスト付着対策にも有効ですね。何よりも持ち歩く機材を減らせるので、機動力がグンとアップするのが魅力的です。
それでいて画質もなかなかです。レンズ構成は13群17枚で非球面レンズ1枚、EDレンズ4枚、UHRレンズ1枚を採用しています。ズーム全域で優れた描写性能を誇り、ボケ味も美しくなっています。スゴいのはマクロ性能でしょう。レンズ先端から約3cmまで被写体に肉薄できる最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ撮影が可能なのです。また手ブレ補正機能も優秀です。ボディとレンズの手ブレ補正を組み合わせた手ブレ補正機構「Dual I.S. 2」に対応。ボディ内手ブレ補正（B.I.S.）とレンズ内手ブレ補正（O.I.S.）を連動して制御して劇的な手ブレ補正効果を実現しています。このようにあらゆるシーンで活躍できる高倍率ズームレンズになっています。

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」でブラブラ実写スナップ！

今回は「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」をLマウント機のパナソニック「LUMIX S5Ⅱ」とシグマの「SIGMA fp L」に装着してブラブラ撮影を楽しみました。このレンズ一本で幅広い焦点距離をカバーできるので、身軽にそして気軽にスナップ撮影を存分に堪能することができましたよ。

今年は桜の開花が足踏みしている印象ですね。そんな中早咲きの桜を見つけました。ワイド端の28mmで前景を収めました。空を飛ぶ鳥もしっかりと写しとっています。

同じ場所からテレ端の200mmで桜の花をアップにしてみました。花びらの微妙な色合いもよく捉えられていていい印象です。レンズ交換をせずに全景からアップまで撮れるのが高倍率ズームレンズの利点でしょう。

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」一本だけ持って小旅行に出ました。荷物がグンと減って身軽で楽チンです。そんな中出会った低照度のシーンですが、「LUMIX S5Ⅱ」の高感度特性と「Dual I.S. 2」とで臆することなくシャッターを切ることが可能でした。これはうれしいですね。

見事な枝振りの桜をあおって撮りました。まだまだ蕾は固いようでしたが、そのダイナミックさをワイド端28mmで表現できました。

この「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」最大の特徴と言ってもいいハーフマクロ撮影機能はとても素晴らしいです。暖かい陽光を待つ蕾をこんなにも大きく捉えることができました。表面にある産毛のような部分の精細感、そして自然なボケ感がとてもよくありませんか？

こちらもググッと被写体を引き寄せて撮ったカットです。苔むす切り株から生えている植物に迫りましたが、その生命力あふれるみずみずしい様子をキャプチャーできました。背景の玉ボケも美しいですよね。

歴史ある窯を撮りました。薄暗いシーンでしたが「Dual I.S. 2」のおかげで1/4秒というシャッタースピードでも手ブレ知らずでした。決して明るくないF値ですがこの手ブレ補正機能があると安心ですね。

「LUMIX S5Ⅱ」は多彩な機能を搭載していますが、中でもモノクロームの表現が美しいことで知られています。古い洋館をこの「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」で撮りましたがなかなかのマッチングでしたよ。いい雰囲気ですねえ。

小旅行から戻って東京都内をスナップ撮影しました。新宿の交差点を行き交う人をパッと撮りましたが、オートフォーカスも手ブレ補正機能も見事に決まって、クリアでシャープなカットになりました。

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」はズームレンジが広いのでこれ一本であらゆるシーンを撮影できます。このカットのように歩いていて気になった被写体にすかさずズームインして撮れるのが素晴らしいですね。人物の立体感と建物のヌケ感が秀逸だと感じます。

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」は本当に軽くてコンパクトなのでブラブラスナップに最適だと感じます。焦点距離的にもまず困らない画角をカバーしているので、はじめてのズームレンズとしてもオススメできます。これに単焦点の「F1.8」シリーズから好みの一本を加えてみるのもオススメです。

旅に街歩きにと「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」は活躍間違いなしのレンズという印象を持ちました。発売前ですが長い時間を一緒に過ごして「欲しい！」と思わせてくれる一本でしたよ。「撮りたい！」と思った瞬間、反射的にパッと撮影できる機動性が最高でした。

パナソニックの「LUMIX S」シリーズユーザーはもちろん、高倍率ズームレンズを渇望している「SIGMA fp」シリーズユーザーにも強力にオススメしたいレンズですね。このカットのようにシグマの「SIGMA fp L」との相性もいいと感じました。

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」のスペック

品番：S-R28200
マウント：ライカカメラ社L-Mount規格準拠
レンズ構成 ：13群17枚(非球面レンズ1枚、EDレンズ4枚、UHRレンズ1枚）
焦点距離：f=28-200mm
画角：W（f=28mm）：75°～T（f=200mm）：12°
開放絞り：F4-7.1
最小絞り：F32-45
絞り形式：9枚羽根 / 円形虹彩絞り
最短撮影距離：0.14m(W) / 0.65m(T)
最大撮影倍率：0.50x(W)
光学式手ブレ補正：〇
Dual I.S. 対応：〇
フィルター径：φ67
最大径×長さ：Φ77.3 x 約93.4mm（先端よりレンズマウント基準面まで）
質量：約413ｇ（レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップを含まず）
防塵防滴：〇
フッ素コーティング：〇
動作環境（使用可能温度 / 湿度）：-10～40 ℃ / 10～80 ％
付属品：レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップ

「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」のまとめ

このレンズを使った感想はズバリ「快適で便利！」です。まずは軽量コンパクトで楽チン！そして高倍率ズームレンズなので機材を減らせるのが魅力的！その結果、撮り歩く範囲が広がって撮影がより楽しめる！といいことだらけでした。もちろん写りも優秀で、特にハーフマクロ撮影は面白かったですよ。
Lマウント機の常用レンズやファーストズームレンズに迷っている人には強力にオススメしたい一本ですね。

■写真家：三井公一
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなどで活躍中。さまざまな企業のイメージ撮影や、ポートレート撮影、公式インスタグラムの撮影などを多く手がける。スマートフォン撮影のパイオニアとしても活動中。