OM SYSTEM OM-1 Mark IIとOM-3を持って観光と撮影を楽しもう

木村琢磨
OM SYSTEM OM-1 Mark IIとOM-3を持って観光と撮影を楽しもう

カメラのキタムラ写真教室では6月20日(土)に香川県・栗林公園/カメラのキタムラ高松南店にて、木村琢磨さんを講師に招いた撮影会を開催します。当日はOM-3やOM-1 Mark IIの貸出も予定していますので、ご興味のある方は文末の撮影会のご案内をぜひご覧ください。

はじめに

旅行に行くときにどのカメラ、どのレンズを持っていこうか悩みますよね。
気がつけば旅行の荷物よりも撮影機材の方が多くなっている…なんてこともあります。
OM SYSTEMのカメラは小型軽量のボディとレンズが多くラインナップされていて、撮影と旅行を両立させるにはもってこいの選択肢です。

小型軽量の秘密は「センサーサイズ」にあり、銀塩35mmフォーマットと同等のセンサーサイズ「フルサイズセンサー」の1/4サイズのセンサーのおかげでボディだけでなく、レンズも高性能を保ったまま小型化することに成功していることです。センサーサイズのメリットは他にもありますが、それは作例と合わせてご紹介していこうと思います。

今回はOM-1 Mark IIとOM-3の2台をレンズキットの組み合わせで香川県の栗林公園を訪れてみました。

定番も大切だけど、自分の視点を大切に

栗林公園には数多くの「松」が植えられていて園内を歩いていると自然と目に入ってきます。
数ある松の中でも必ず「目を惹く松」があるので自分がいいなと思った松を被写体に撮影します。
私は被写体をど真ん中に配置する日の丸構図が大好きで、この松も画面のど真ん中に配置して力強さを演出しました。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:12.0mm(35mm換算24.0mm) M(マニュアル)1/250秒 F8.0 WB:オート ISO200 カラープロファイル

OM-1 Mark IIとOM-3の2台持ちの理由は、ボディのデザインで撮影するものや目を向けるものが変わってくるからです。
カメラなんてある程度のクオリティで写真が撮れればどれでもいいんじゃないの?と思う人も多いと思いますが、どれでもいいからこそ自分に合ったカメラを使いたいですよね。

OM-1 Mark IIはしっかり目的があって撮ることが多く、OM-3はスナップ的に被写体との出会いを楽しむカメラだと思っています。
もちろんどちらのカメラでも同じものは撮れますが、シャッターを切るまでのプロセス(気持ち)に影響が出る印象です。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:36.0mm(35mm換算72.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F5.6 WB:5300K ISO200 アートフィルター:デイドリームI

OM-1 Mark IIとOM-3のどちらをメインで使うことが多いですか?とよく聞かれます。

私の場合はOM-3を持ち出すことが圧倒的に多いのですが、それは撮影スタイルも影響しています。名所や景勝地に定番の一枚を撮りに行くという場合はOM-1 Mark IIをよく持ち出すのですが、気軽さ重視でスナップ的に撮影を楽しみたい時が最近は多いので、必然的にOM-3を持ち出すことが多くなっています。

また、クリエイティブダイヤルと呼ばれるダイヤルを回すことでカラープロファイルコントロール(COLOR)、モノクロプロファイルコントロール(MONO)、アートフィルター(ART)、カラークリエーター(CRT)の4つの機能にダイレクトにアクセスできるのでイメージが新鮮なうちに撮影をすることができます。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:29.0mm(35mm換算58.0mm) M(マニュアル) 1/800秒 F5.6 WB:6000K ISO200 モノクロプロファイル

栗林公園は建築物も多く自然と人工物のコラボレーションも楽しめます。
私は自然についつい目がいってしまうので観光地に行っても自分の視点が優先されてしまうのですが…それが自分の「個性」ということで。

撮影をする上で被写体との距離感はとても重要です。
例えば建築物と自然を一緒に撮るとき、特に前後の奥行きがある時は自分の立ち位置と撮影するときのレンズの焦点距離で大きく差が出ます。

焦点距離が大きくなると「圧縮効果」と呼ばれるレンズ効果により「背景が大きく」写ります。望遠で被写体を画面に入れようとすると自然に被写体との距離をとりますが、その距離感が「圧縮効果」を生み出す要素(エッセンス)です。離れて望遠で撮ると背景は大きく、逆に近づいて広角で撮ると背景は小さくなるので自分が画面の中でどのようなバランスで被写体を配置したいのかコントロールすることが可能になります。

レンズキットについてくるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROや、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIの広角側と望遠側でもかなりの差が出ます。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:26.0mm(35mm換算52.0mm) M(マニュアル )1/250秒 F8.0 WB:オート ISO200 手持ちハイレゾショット カラープロファイル
■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:45.0mm(35mm換算90.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F8.0 WB:オート ISO200 手持ちハイレゾショット カラープロファイル

焦点距離違いで同じシーンを撮影してみましたが、焦点距離が大きい方が背景の建物がより大きく写っています。
このシーンでは背景の建物の迫力を出したかったのでレンズの望遠側を使って撮影しています。
このままでも良かったのですが少し窮屈に感じたので写真の比率であるアスペクト比を4:3から16:9に変更してワイド感も演出。

16:9のアスペクト比にすることで同じ距離感でもより広角で撮影できるので、4:3のアスペクト比よりも両サイドの景色が入って画面に余裕が生まれました。
ミラーレスカメラではアスペクト比を変えて撮影すると、撮影画面も設定したアスペクト比で撮影を行えるので非常に便利ですね。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:33.0mm(35mm換算66.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F8.0 WB:オート ISO200 手持ちハイレゾショット カラープロファイル

栗林公園は自然豊かでネイチャーフォトが好きな人にもおすすめです。
私は植物の造形美が好きで、ライフワークで植物の撮影をしているのですが栗林公園にもたくさん目を惹く植物が…!
どんな場所でも自分の視点を最優先に撮影を行います。

私のカメラの設定ですが基本的にカラークリエーターを標準で使用しています。
理由としては彩度(色の強さ)と色相(色合い)を直感的に調整できるからです。特に私は青味の強い写真が好きで(ほぼ無意識ですが)、WBも太陽光よりも蛍光灯や白熱灯など青味が強い設定で撮影することが多いです。
WBとカラークリエーターを組み合わせて自分の理想的な色に近づけながら撮影をしています。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:13.0mm(35mm換算26.0mm) M(マニュアル) 1/60秒 F8.0 WB:3000K ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

私がマイクロフォーサーズのカメラを愛用する理由は小型軽量なシステムももちろんですが、小型軽量のシステムに加えてセンサーサイズが小さいということも大きいです。

「センサーが小さい=被写界深度が深い(ピントの合う幅が広い)」というメリットがあり、例えばマイクロフォーサーズでF8.0まで絞ればフルサイズではF16相当の被写界深度を得ることができます。
つまりあまり絞らなくてもピントを稼げるのでより低感度で、より高速なシャッタースピードを設定することが可能となるわけです。

私のようにピントが深い写真「パンフォーカス」が好きな人にとって理想的なシステムであり、ピントが深いメリットは取材撮影や記録撮影でも活躍してくれます。
逆にピントが浅い写真を撮りたい時はF1.8やF1.2の単焦点レンズを使って撮影を行います。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:35.0mm(35mm換算70.0mm) M(マニュアル) 1/30秒 F5.6 WB:3000K ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

5月上旬に撮影していますが、まるで夏を思わせる日差しの強さでした。5月上旬は暦の上では立夏なので日差しに夏を感じてもおかしくはないわけです。
撮影中に暑いな…と感じると写真にも影響します。日差しの強さが印象的だったので撮影時の設定も日差しを感じる仕上がりで撮影をしました。

OM-3のクリエイティブダイヤルを使うことで直感的に仕上がりを決められるので、このシーンはアートフィルターだなと思えばダイヤルをアートフィルターに回して撮影します。
この時はファンタジックフォーカスを使って日差しのキラキラ感を演出してみました。

それと私の癖のようなものなのですが、WBをよく変えます。あえてずらすことも多く、この一枚も日中の撮影ですが3000K(白熱灯)に設定して青味を強めて撮影しています。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:37.0mm(35mm換算74.0mm) M(マニュアル) 1/200秒 F4.0 WB:3000K ISO200 アートフィルター:ファンタジックフォーカス

OM-3に搭載されているアートフィルターは全部で16種類。
「このアートフィルターは一体どんなシーンで使えばいいんだ〜!」となることもありますが、同じシーンで色々なフィルターを通してみることで新たな発見があります。

一番使いやすいのはビビッドな絵作りを楽しめる「ポップアート」だと思いますが、ソフトフォーカス効果を楽しめる「ファンタジックフォーカス」や白昼夢の中にいるような「デイドリーム」、被写界深度を浅くして現実をミニチュア写真のように演出する「ジオラマ」は効果もわかりやすく日常でも使いやすいフィルターです。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:35.0mm(35mm換算70.0mm) M(マニュアル )1/200秒 F4.0 WB:4000K(R+4/G+3) ISO200 アートフィルター:ジオラマI
■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:45.0mm(35mm換算90.0mm) M(マニュアル) 1/160秒|F8.0 WB:4000K(R+4/G+3) ISO200 アートフィルター:デイドリームII

OM-3はフラグシップのOM-1 Mark IIと「同等」のスペックがコンパクトなボディにギュッと詰め込まれています。
手ぶれ補正の差やライブNDの段数制限、バッファの差など細かい点を見れば違いはありますが搭載されている機能に関しては基本的に同じです。
OM-1 Mark IIで搭載されたライブGND(部分的にNDフィルターの効果を適用する機能)も制限なしでOM-3には搭載されています。

特に風景を撮影する場合にはGNDフィルターを使った撮影も多く、フィルターの着脱不要でデジタル機能で再現できるので撮影もスムーズです。
GNDフィルターを使ってみたいけどなかなか手が出ない…という方にもGNDフィルターを体験してもらうという意味ではとてもいい機能だと思います。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:27.0mm(35mm換算54.0mm) M(マニュアル) 1/40秒 F8.0 WB:3000K ISO200 ライブGND撮影:02(Hard) カラークリエーター

カメラの性能で大切なものは「画質」や搭載されている「機能」だという人が大半だと思いますが、私が撮影で大切にしていることは「相性」です。
もちろん画質や機能でカメラを選ぶことも多いですが、写真撮影で一番大切なことは「その場にカメラがあってシャッターが切れること」です。

持ち出しやすさという意味でOM-3をよく使用していますが、OM-3のデザインには単焦点レンズがよく似合います。
それもあってOM-3を使い始めてから単焦点レンズの出番も増えました。焦点距離を変えられる便利なズームレンズがあれば単焦点レンズって不要なんじゃないの?という考えの方もいると思いますが、単焦点レンズのメリットはF値がズームレンズと比べて「明るい」ことだけではなく、実は最大のメリットは「ズームできないこと」だったりします。

決められた画角の中で被写体をどう配置して、どのように切り取るのかをズームレンズ以上に工夫する必要があるのですが、その撮影プロセスを楽しめるのと焦点距離で迷う必要がなくなるため、シャッターを切ることだけに集中することができるのでスナップ撮影では単焦点レンズは非常に重宝します。

私が特に気に入っているOM-3のベストパートナーはM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIで、35mm判換算で34mmと広角と標準の中間くらいの画角なのも使いやすくてF値も1.8と明るいのがポイントです。

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
■撮影環境:17.0mm(35mm換算34.0mm) M(マニュアル) 1/4000秒 F1.8 WB:オート ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

自由度の高いズームレンズだともっと広角で、もしくはもっと望遠で撮影していたかもしれません。
しかし決められた17mmの画角だったおかげでこの一枚を撮影することができました。
完璧な構図やフレーミングをしたい場合はズームレンズが非常に便利ですが、単焦点レンズの「撮れないものは撮れない」という割り切りが別の視点に気づかせてくれることも多いので、たまには単焦点レンズを一本だけ持って撮影に出掛けてみるのはいかがでしょうか?

■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
■撮影環境:17.0mm(35mm換算34.0mm) M (マニュアル) 1/100秒 F4.0 WB:オート ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター
■撮影機材:OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
■撮影環境:17.0mm(35mm換算34.0mm)M (マニュアル) 1/3200秒 F1.8 WB:5300K ISO200 カラークリエーター

カメラが変わると「気分が変わる=写真も変わる」

OM SYSTEMのカメラは大きく分けて

・機能性と堅牢性重視のフラグシップである「1」シリーズ
・気軽さと機能性を両立した表現を楽しむ「3」
・小型軽量で機動力と性能の両立、アウトドアにぴったりな「5」シリーズ

の3ラインナップとなっています。
どれも個性的で自身の撮影スタイルに合わせてカメラを選択できます。
私はどのラインナップも手元に揃えていて、被写体や撮影する現場、あとは「気分」で使うカメラを変えています。
これから購入しようと考えている人は使いたいレンズに合わせてボディを選ぶのもいいでしょう。
大三元と呼ばれるF2.8通しのズームレンズをメインで使いたい方は、グリップがしっかりとしているOM-1 Mark IIが一番使い勝手がいいと思います。

今回、私もOM-1 Mark IIにM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIを組み合わせて撮影もしています。
レンズ名に「II」と明記されている通り過去に発売されていたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROのリニューアル版(さらに描写力アップ)となります。

OM-1 Mark IIで撮影する場合はOM-3で撮影している時以上にシャッターチャンスを意識して撮影しています。
また、ファインダーの倍率もOM-3と比べて大きいのでより集中して撮影することができます。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:12.0mm(35mm換算24.0mm) M(マニュアル) 1/200秒 F8.0 WB:4000K(R+2/G-1) ISO1600 手持ちハイレゾショット カラークリエーター
■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:40.0mm(35mm換算80.0mm)M(マニュアル) 1/2000秒 F4.0 WB:4000K ISO1600 アートフィルター:ポップアートI
■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:40.0mm(35mm換算80.0mm) M(マニュアル) 1/2000秒 F4.0 WB:4000K(G+2) ISO1600 アートフィルター:ポップアートI+ソフトフォーカス効果

水面に太陽が反射しているのが目に入ってきたので、その光の中を鯉が泳ぐ瞬間を狙って撮影。
こちらが思った位置を鯉が泳いでくれるまで20分ほど待ちましたが理想に近い位置を泳いでくれました。
シャッターチャンスを待つ撮影ではOM-1 Mark IIのグリップが大活躍。
2枚目の写真はポップアートに+ソフトフォーカス効果を組み合わせて水面のキラキラ感を演出しました。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:32.0mm(35mm換算64.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F5.6 WB:4000K(R-4/G+3) ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

栗林公園を散策していると360度「和」のテイストに囲まれているので、撮影も「和」を意識したものになります。
頭の中に掛け軸のイメージが湧いて出てきたのでアスペクト比を16:9にして縦構図にしても撮影しました。
横構図ではフレームから外した足元の植物をアクセントに入れて奥行き感を演出。
画家の田中一村の作品を少し意識して撮影しました。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:24.0mm(35mm換算48.0mm) M(マニュアル) 1/200秒 F5.6 WB:4000K(R-4/G+3) ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター
■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:12.0mm(35mm換算24.0mm) M(マニュアル) 1/5秒 F8.0 WB:5300K(R+2) ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

人工物がフレームインしないように構図をしっかり作り込んで撮影。
自然豊かな栗林公園ならではの撮影を楽しめます。
園内は撮影なしで普通に周るだけでも1時間〜2時間はかかるので、撮影をしながらだとあっという間に1日が終わってしまいます。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:23.0mm(35mm換算46.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F8.0 WB:5300K(R-2/G-1) ISO200 ライブGND撮影:08(Soft) カラークリエーター

空が入る構図ではライブGNDが大活躍します。
このカットではライブGNDの効果を強めにして空と地上の明るさを逆転させました。
通常は空と地上の明るさのバランスを整えるためにGNDフィルターを使うことが多いですが、フィルターの強度によってはあえて崩すことも可能です。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:23.0mm(35mm換算46.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F8.0 WB:5300K(R-2/G-1) ISO200 カラークリエーター

ライブGNDを使わない場合はこのような結果となります。空が明るく水面の方が少し暗い状態ですね。
そのバランスをライブGNDを使うことで逆転させ、どこか「非現実的」な印象をもつ仕上がりにしてみました。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:12.0mm(35mm換算24.0mm) M(マニュアル) 1/250秒 F8.0 WB:5300K ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

空の映り込みに目を奪われたので撮影した一枚。映り込みの周りが緑の松で囲われていたおかげで映り込みの空の「青」が引き立ちました。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:40.0mm(35mm換算80.0mm) M(マニュアル) 1/125秒 F5.6 WB:オート ISO400 カラークリエーター
■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:40.0mm(35mm換算80.0mm) M(マニュアル) 1/125秒 F5.6 WB:オート ISO400 カラークリエーター

写真の面白いところは、同じシーンでもシャッターを切るタイミングとどのように切り取るのかで全くイメージが変わってくるところでしょう。
栗林公園内は和船が周遊しています。被写体として最適ですし、動体なので、いつ、どのタイミングでどのような構図で撮影するのかで結果が大きく変わってきます。
被写体をどこに配置して、どこに空間を作るかで印象は大きく変わります。
今回は和船を画面下に配置してこれから和船が進んでいく先の空間を生かしたものと、和船が進んできたルートを空間として生かしたものの2パターンを撮影しました。

どちらが良いかは好みの話になりますが、定番という話では1枚目の被写体の行く先に空間を作るパターン、和船を見送る構図の2枚目もストーリー性が出ていいですよね。

このように構図が大きく変化してピントを合わせる位置が極端に変わる場合はOM-1 Mark IIの「マルチセレクター」を使うことで素早くAFターゲットを移動させることができます。
もしくはOM SYSTEMのカメラにはタッチシャッター機能が搭載されており、背面モニター上でピントを合わせたい箇所にタッチするだけで「ピント合わせ」から「撮影」までシームレスに行うことができます。
ファインダー撮影時はマルチセレクター、背面モニター撮影時はタッチシャッターでAFターゲットを調整して撮影することが多いです。

■撮影機材:OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:30.0mm(35mm換算60.0mm) M(マニュアル) 1/500秒 F5.6 WB:オート ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

「栗林公園といえば」という撮影スポットです。パンフレットや雑誌で栗林公園を紹介する時にほぼ必ずと言っていいほどここからの写真が掲載されています。
ここぞというシーンでは手持ちハイレゾショットを使って2000万画素から5000万画素に画素数をアップして撮影します。
ハイレゾショットは一度の撮影で複数枚撮影してカメラ内で合成することで画素数をアップさせる機能です。
私の場合はなるべくハイレゾショットを使って撮影するようにしていますが、ハイレゾショットが苦手なシーンもあります。

たとえば「動体」はハイレゾショットで止めて写すことはできないということ。
先ほどの和船のように動いている被写体は残像のように写ってしまうため動体が画面内にないシーンで主に使います。
ですが、ハイレゾショットのいいところは通常の2000万画素のRAWと5000万画素のRAWの2つを残してくれるので安心です。

この時はWBをオートで撮影しましたが、目で見たよりも全体に緑色が強いと感じました。
どちらかといえばもう少し青みが強い方がイメージに近いと感じたので、WBをオートから蛍光灯に変更。通常よりも青味が強く写る設定です。
そこにカラークリエーターを組み合わせて全体に少し黄色をプラスして、自分の頭の中にあったイメージに近づけて撮影しています。

■撮影機材:OM-1 Mark II + OM 12-40mm F2.8 IIM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
■撮影環境:30.0mm(35mm換算60.0mm) M(マニュアル) 1/500秒 F5.6 WB:4000K(R+2/G-1) ISO200 手持ちハイレゾショット カラークリエーター

同じシーンでも1枚目は温かさを感じますが、2枚目は凛とした空気感を感じさせるように仕上げています。
RAWで撮影しておくことで撮影後にカメラ内のRAW現像機能で設定を再設定することが可能なので、基本的にはJPEG+RAWの設定で撮影しています。ちなみに2枚目の結果は撮影後に仕上げ直したものです。

シャッターを切る前に設定を仕上げて撮影する方法と、撮影後により細かく設定を追求する方法とありますので自分のスタイルに合わせて選んでみましょう。
OM SYSTEMのカメラは設定できる項目が多いのでついつい設定を作り込みすぎてしまうのですが、設定に夢中になりすぎてシャッターチャンスを逃さないように注意も必要です。

まとめ

私が作品づくりをする時は基本的にOM SYSTEMのカメラを使うことが多いです。
多彩な表現と機能性、なにより気軽にカメラを持ち出せるので肩の力を抜いて被写体と向き合うことができるからで、被写体との一期一会の瞬間を楽しみながら撮影するということを心がけているからです。
まさに、OM SYSTEMのカメラはシャッターチャンスを引き寄せてくれるカメラだと思っています。

OM-1 Mark IIとOM-3を持って観光と撮影を楽しもう 撮影会のご案内

OM SYSTEMの最新上位機種、OM-3やOM-1 Mark IIを使用してコンピテーショナルフォトグラフィー機能やカラークリエーターを活かした撮影を体感していただけます。また、撮影会後は皆さんの作品を各自提出いただいて、講評会・写真展も開催する充実した内容です。ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

撮影会概要
■開催日時:2026年6月20日(土)10:00-16:00(小雨決行、荒天中止)
■講師:木村琢磨先生
■場所:栗林公園/カメラのキタムラ高松南店
■参加費用:4,000円(税込) 別途栗林公園入園料500円
■申込期間:2026年5月20日(水)~6月18日(木)
■参加人数:8名 最少催行2名
■撮影機材:OM SYSTEM カメラ、レンズ(標準ズームレンズを基本とします。余裕があれば広角&望遠ズームレンズ、単焦点レンズもお持ちいただいても構いません)、お持ちでない場合も、OM SYSTEM機材の貸出しがあります。
■機材協力:OM SYSTEM

写真展
■期間:6月21日(日)~7月6日(月)
■会場:カメラのキタムラ高松南店内ギャラリースペース

▼詳しくはこちらから
https://www.npopcc.jp/classroom/detail/?id=8920&category_id=36

■写真家:木村琢磨
1984年生まれ。岡山県在住のフリーランスフォト&ビデオグラファー。広告写真スタジオに12年勤務したのち独立。主に風景・料理・建築・ポートレートなどの広告写真の撮影や日本各地を車で巡って撮影。ライフワーク・作家活動として地元岡山県の風景を撮影し続けている。12mのロング一脚(Bi Rod)やドローンを使った空撮も手がけ、カメラメーカー主催のイベントやセミナーで講師を務める。

 

 

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