DJIジャパン Mavic Air 2 レビュー | 本格撮影が可能なドローン

坂井田富三

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はじめに

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 2020年5月21日にDJIから発売になった、4K/60fps撮影対応の折りたたみ式ドローン、DJIジャパンの「Mavic Air2」。非常に気になっている人も多いのではないでしょうか。本格的なドローンで実売価格が約10万円ちょっとというのも大きな魅力です。

 このMavic Air2の発売形態には、「Mavic Air2本体」と「Mavic Air2 Fly More Combo」の2種類があります。筆者のおすすめは「Mavic Air2 Fly More Combo」になります。このComboには、本体の他に追加の予備バッテリー2個やバッテリー充電ハブ、予備プロペラ、収納バックなどのアクセサリーが充実したセットになっています。

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 「Mavic Air2 Fly More Combo」であれば、バッテリーはトータル3個のセットになるのでたっぷりとドローンを飛ばす事がでます。またバッテリーの充電を効率的にできる「バッテリー充電ハブ」がセットになるので、バッテリー3個を一度にセットし充電することが可能です。

Mavic Air2の特徴

 Mavic Air2 の特徴として挙げられるのは、最大飛行可能時間34分という魅力的なスペックです。DJIのドローンは、バッテリー残量がおおよそ15~10%を切ると安全の為にホームポイントに戻るような機能があります。その為Mavic Air2で安全に飛行できる時間は実質約30分程度となりますが、30分も飛行できるのはとても魅力的だと思います。

 ちなみに以前にレビューで紹介したMavic Miniのバッテリーは、最大飛行可能時間18分で安全に飛行ができる時間としては約15分程度です。Mavic Air2 はMavic Miniの2倍の時間の飛行が可能になっているのでバッテリー1個での撮影の自由度が格段に広がり、安心して飛行させる事でき、撮影に集中することができます。

※実際に飛行可能な時間は、操作方法や風速、飛行パターンなどにより変化します。

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※左:Mavic Miniバッテリー 右:Mavic Air2バッテリー

 Mavic Air2 の搭載カメラは新開発の1/2型CMOSセンサーで、Mavic 2 Zoomが1/2.3型なので、これより少し大きいですが、上位機種のMavic 2 Proは1型でセンサーサイズでは劣ります。

 但し、解像度の点では有効画素数8,000×6,000の48メガピクセルになり、静止画では4800万画素と1200万画素の撮影が可能になりました。この4800万画素の撮影スペックは、コンシューマー向けのドローンの中では最大画素数の撮影が可能となっています。

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 レンズの画角は35mm換算24mmで絞りはF2.8固定。ISO感度は動画で100~6400。
動画は4K/60pの撮影が可能になり、さらに動画の最大ビットレートは120Mbpsとなり従来の機種よりもアップしています。

 Mavic Air2はセンサーが前方と後方、そして下方にビジョンセンサーを備えています。障害物回避システムのバージョンがAPAS 3.0となり、飛行に対して旧機種よりも安心感が増しています。

 ただ、上位機種にある側面のセンサーを搭載されていないので、ドローンの左右に対する障害物には注意が必要となります。映像伝送システムはOcuSync 2.0で、日本においては周波数の関係で2.4GHz帯のみの伝送となりますが、最大伝送距離は6kmと従来機よりも大幅に距離が伸びています。

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※イメージ ビジョンセンサー後方部
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※イメージ ビジョンセンサー下方部

 Mavic Air2を操るコントローラーは、アンテナが内蔵型のシンプルな新デザインになり、スマートフォンもコントローラーの上部に挟み込むタイプに変更されて、非常に扱いやすくなっています。

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使用するスマートフォンのアプリは、Mavic Miniで採用された「DJI Fly」を使う仕様になっています。

Mavic Air2を飛行させる前の準備

 DJIが提供している、安全飛行フライトマップのページを確認してみましょう。マップ上に飛行制限空域、規制制限空域、おすすめ飛行可能空域などが色分けして表示されています。

 残念ながら東京都内は、ほぼ飛行制限空域になっています。これは東京都が管理している都立の公園と庭園でドローンを含めた小型無人機の使用を全面的に禁止しているからです。

 その他自治体でも公園での飛行を禁止しているところも多くありますので、自治体、公園管理事務所などのホームページなどで飛行可能な場所を確認する必要があります。

10_フライトマップ画像.JPG

Mavic Air2を飛行させる

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■撮影機材:MAVIC Air2
■撮影環境:シャッター速度1/400秒 絞りF2.8 ISO100 焦点距離 4mm(35mm換算 24mm) 8000×6000ピクセル

 今回は海岸で撮影をしてきました。風も穏やかでしたので、非常に安定した飛行と撮影する事ができました。ドローンを飛行させる際には、事前に天候を調べ雨風には十分注意する必要があります。風速計などを携帯して、ドローンを飛行前に現地の状況を確認する事も重要です。

Mavic Air2が飛行している状態です。もう1台のドローンで撮影してみました。

Mavic Air2で上の飛行状態から飛行した画像がこちら
■撮影モード:4K(3,840×2,160)フレームレート30fps

■撮影モード:4K(3,840×2,160)フレームレート30fps

■撮影モード:4K(3,840×2,160)フレームレート30fps

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■撮影機材:MAVIC Air2
■撮影環境:シャッター速度1/640秒 絞りF2.8 ISO110 焦点距離 4mm(35mm換算 24mm) 8000×6000ピクセル

普段見ることできない俯瞰でみる風景は新鮮で、ドローンで撮影する最大の魅力です。

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■撮影機材:MAVIC Air2
■撮影環境:シャッター速度1/120秒 絞りF2.8 ISO100 焦点距離 4mm(35mm換算 24mm) 8000×6000ピクセル

Mavic Air2の楽しい機能

 MAVIC Air2では新しくなったトラッキング機能が非常に魅力的な機能としてあります。このフォーカストラックを使えば、人物をロックしてドローンが自動で追尾して撮影をしてくれます。まるで映画のワンシーンのような撮影ができてとても楽しい機能です。

 ただ注意点として、このMAVIC Air2では障害物回避機能のセンサーが上と側面にはないので込み入ったところでのトラッキング追尾は衝突の危険性があるので、周りの環境をよく確認した上で撮影する必要があります。

■撮影モード:4K(3,840×2,160)フレームレート30fps

 MAVIC Air2で自動撮影できるクイックショットは、ドローニー、サークル、ヘリックス、ロケット、ブーメラン、アステロイドの6種類を搭載しています。この機能を使えば、簡単に複雑な撮影をすることできます。とても楽しい機能なので有効に活用したいところです。筆者のお気に入りはアステロイドです。

■撮影モード:クイックショット(ドローニー) 
ドローニーとは、MAVIC Air2が被写体を自動で画面中央に捉え、斜め上後方に進みながら動画撮影をするクイックショットのモードです。

■撮影モード:クイックショット(サークル)
サークルとは、被写体の周囲を回転しながら撮影するモードです。

■撮影モード:クイックショット(アステロイド) 
 アステロイドは、機体が後方に上昇しながら写真を撮影しその後始点に戻ります。
 動画として保存されますが、最高地点のパノラマからスタートして、下降していく映像になります。小さな地球を作り出すような不思議な動画が自動で作成できるモードです。

 撮影地に行ったら、一度は撮っておくといいモードではないでしょうか。

まとめ

 MAVIC Air2は、MAVICシリーズの最新機種でこのシリーズでの熟成感をあり安定した性能を発揮できる扱いやすいドローンと言えるでしょう。

 カメラの性能のアップ、様々なシーンの撮影に余裕を持って対応できるバッテリー容量を搭載し、本体価格も約10万円となっており、ドローン撮影をしっかりと始めたい方の最初の1台として最適なドローンではないでしょうか。

 ドローンの飛行にはいろいろな規制が伴います。使う人がルールを正しく理解し、ルールを守り安全な飛行を心がける事で、今後ドローンを楽しく安全に飛行できる環境が整っていきます。まずはしっかりと飛行ルールを学ぶことからはじめてみましょう。

 国土交通省のホームページには、無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールに関する事が記載されています。ドローンに興味のある方は一度しっかりと内容を確認する事をおすすめします。

【参考】国土交通省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
 http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

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