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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2015.03.20【Vol.1207】

RICOH AUTO HALF SL 編(溶剤はあるのか?)

RICOH AUTO HALF S

1970年4月発売と申しますから45年前になり、隠居人は青春真っ直中でした。
ヤフオクを覗いてみますとペンと並んで人気があります。
ところが、この機種はヘリコイドグリスが硬化する潜在的持病を持ち合わせているのです。
原因は経年変化?なのか、グリスの品質?なのか、眠っていたのを揺り起こし手入れをすることにしました。

粘度

グリスの粘度成分?は揮発乾燥し力業では外すことが出来ませんでした。
レンズ部を単体に取り出し、パーツクリーナーで試してみるも硬化したグリスには効果がありませんでした。
シンナーでは如何なものでしょうか?ダメでした!!
ケトン(2-ブタノン)では如何でしょうか?だめでした!!
瞬間接着剤用はがし液では如何でしょうか?だめでした!!
テレピン油も効果無しです。
他に方法はあるのか?シンナー・ケトン・はがし液は揮発性がありすぎて効果が得られなかったと判断しました。
そこで、試みに持ち出したのはKURE 5-56でした。目をつけたのは強力な浸透力です。
別途容器に噴射させヘリコイドの隙間に注し浸透するまで一晩待ちました。

グリス

硬化しているとは言え僅かな隙間へ強力な浸透力でグリスの乾燥状態から湿り気を帯びた色合いに替わっていました。結果、外すことができました。
念入りに線条を洗浄致し、新たなグリスを塗布すると心地よい回転をもたらしました。

ファインダー

覗きますファインダーは綺麗にするに越したことはありません。

ベトベト

遮光素材のモルトは加水分解してベトベトやカサカサで掃除が大変です。
モルトの形状から切り貼りが簡易ですが、美しくありません。
この様な場合、補修部品の有り難さを感じます。
ノギスで採寸し、モルトの剥離紙に転写し切り抜きました。

綺麗

一体型は綺麗に仕上がります。
手入れが終わり保管箱に仕舞うことにします。

隠居人 田口由明

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