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天気による桜の撮り分け方Vol.312 2017年03月10日更新

桜がきれいに咲いている期間が短いことはよく知られています。一週間もったら長いほうで、満開になったとたん雨が降ったり強い風がふいたりすればすぐに散ってしまいます。そのため桜を撮るときは撮れる時に撮れるだけ撮るようにしています。「薄曇りの日がいいから今日はやめといて明日にしようかな」などと言っていると撮れずに終わってしまうかもしれません。天気によって撮りやすい写真が違うので、その日の天気に合わせて撮ればいいと思います。今回は晴れた日の桜を撮るときのコツを紹介します。

天気に合わせて撮り方を変える

桜の写真はもちろん晴れでも雨でも曇りでも撮れますが、光の状況によってきれいに撮れる撮り方が違ってきます。私は公園などで撮ることが多いので桜の木全体よりも花をアップにする撮り方が多いことは前回お話しました。しかし晴天の日の直射日光は光が硬いので陰がくっきりと出てしまい、アップにはあまり向いていません。作例1は晴天の日に日向にある一枝によって撮った作例ですが、やはり影がうるさいかんじになってしまっています。作例2は曇りの日の作例です。光が柔らかく、陰ができにくいので桜の花の質感を柔らかい感じで写すことができます。もちろん晴れていても日陰になっている一枝を狙うなどの方法はありますが、日が当たっている花をアップできれいに撮るのはちょっと難しいと思います。

作例1 直射日光はアップには不向き

作例1 直射日光はアップには不向き

作例2 アップは曇りのほうが撮りやすい

作例2 アップは曇りのほうが撮りやすい


広角で空を入れるようにフレーミング

晴天の日のサクラを撮るときは青空を入れて引いて撮るのがおすすめです。曇りの日は空が白くなっていますが、引いて撮ると桜の花自体は小さく写りますから背景が白だとなかなか桜が引き立ちません。青空を青い背景として使って広角で見上げるように撮るのも晴天に日に桜を撮る一つの方法です。作例3は近所の公園の桜を撮ったときの状況です。赤い→でしめした位置から撮ったのが作例4です。青空を背景に見上げるように撮っているので桜の白っぽい色と青い空の組み合わせで鮮やかな印象になります。これがもし曇って白い色の空だったら白い背景に白い桜をのせることになり、色が寂しい印象になるだけでなく、桜の色が引き立たないと思います。また、作例4では散っている花びらも写っていますが、これは背景が青空だからわかりやすいのだと思います。このような小さな花びらが散っていても背景が白ではほとんど目立たず、散っている花びらが写らないこともあります。

作例3 状況

作例3 状況

作例4 広角で見上げるように撮る

作例4 広角で見上げるように撮る

アップよりひいて撮る

晴天の日向はアップには向きませんが桜をひいて撮るのには向いていると思います。コントラストが高く、色もきれいに出ますし立体感が強調されるので、花をいっぱいにつけた木全体をフレーミングするとかボリューム感のある枝を入れて部分的に木を撮るときれいに撮れます(作例5)。私の個人的な撮り方ですが、晴天の日に桜を撮るときは花のアップよりも引いた写真を中心に撮っています。引いて撮ると空が入ることも多いですが青空なら画面に入れてもきれいに撮ることができます。太陽光は向きがはっきりしているので、順光か逆光かサイド光か、など光の向きに気を付けて撮りましょう。立体感を強調したければサイド光がおすすめですし。色を鮮やかに出したいなら順光気味のほうがいいでしょう。また、太陽が低くなってくると光自体が黄色っぽくなってくるのでそうした光の色を利用して撮るのもいいと思います。

作例5 晴天はひいて撮る

作例5 晴天はひいて撮る


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