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おひなさまを撮るVol.309 2017年02月17日更新

用があって娘の学校に行かなければならない、家を出ようと思ったら娘が「おばあちゃんち行きたい」と言うので実家に寄ってから行くことにしました。実家に行ってみるとすでにおひなさまが飾られています。母は2月に入るとすぐにひな壇を飾るので、毎年それを見るたびに「あ~、うちも出さなきゃ」と思いながら毎年ギリギリになってしまっています。ちょっと時間があったので軽く撮っていくことにしました。今回はおひなさまを撮ってみます。

正面から撮るときは画面の傾きに注意

実家のおひなさまはもともと私の曾祖母のために用意されたものなのでけっこうな年代物です。今まで最初に生まれた女の子が引き継いでいるので、次は私で、その次はうちの長女に行く予定ですが、何しろ古くて今のひな人形と違って大きさも小さく、飾りがなくなってるところもあるし、顏も昔のお人形という感じです。和室に飾ってある感じを見ると「明るくやわらかな」イメージにするよりこの古っぽい感じを生かしたほうがいいかなと思います。とりあえず最上段のお雛様とお内裏様と三人官女を正面から撮りました(作例1)。このように正面から撮るときは画面が傾かないように注意しましょう。私は普段どうしても画面が右上がりになる癖があって、撮った写真を見ると「あ、また傾いちゃってる」と思うことがしょっちゅうあります。しかし正面から撮る場合、画面の傾きはけっこう目立つのでちょっとでも斜めになっていると写真がかっこ悪くなってしまいます。きっちり撮るためにはカメラを水平に保つことも重要ですが、カメラのポジションも重要です。中心からカメラがずれているといくら水平を保ってもひな壇のラインに角度が付いてしまい、きっちりした感じにはなりません。

作例1画面が傾かないように注意

作例1画面が傾かないように注意

斜めから撮るときは手前の人形にピントを合わせる

作例2は斜めから角度をつけて撮りました。正面から撮った作例1もそうですが、手前の人形が中途半端にぼけているとかっこ悪いので手前の三人官女にピントを合わせました。光の向きを考えて半逆光になる方向から撮りました。人形の向こう側に窓があるのでその窓からの光で半逆光にしています。おひなさまの飾りの場合、主役は最上段のおひなさまとおだいりさまなのですが、作例2の場合おひなさまにピントを合わせると手前の三人官女が中途半端にぼけてしまいます。前ボケとして利用できるくらい大きくぼけるならそれもありだと思いますが、前ボケにできるほど大きくはボケない状況です。この場合は絞って全体にピントが来るようにするか、手前の人形にピントを合わせたほうが写真の見た目が安定します。

作例2斜めから撮る時は手前にピント

作例2斜めから撮る時は手前にピント

レンズのパースを利用して存在感を出す

次にレンズの広角側を使ってみました。作例3はズームの広角側28ミリで撮っています。広角レンズは遠近感が強調されます。近いものは寄ることによって大きく撮れますし、ちょっとでも遠いものはかなり小さく撮れますから、遠いものと近いものの大きさの差が大きくなることで遠近感が強調されるのです。この差を利用して広角レンズでは存在感やボリューム感を出すことができます。広角を使うとものが小さく写るのでその分手前の人形に近よって撮っています。こうすると手前の人形は大きく、隣の人形は小さく写るので主役にした人形に存在感が出ます。また、ピントを合わせた主役に近寄ったことでほかの人形が大きくぼけるのでそれも主役の存在感を出す結果になっています。どちらをとるかは、どんな写真を撮りたいかによって選ぶといいと思います。同じ被写体でも使うレンズによって写りが違ってくるので「こんな風に撮りたい」と思うイメージに合わせて選んでみてください。

作例3広角のパースで存在感を出す

作例3広角のパースで存在感を出す


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