フードフォトにおける基本の構図とカメラアングル|Nana*
はじめに
こんにちは。Nana*です。今回は、フードフォトにおける基本の構図とカメラアングルについて紹介します。テーブルフォトに関する基礎知識や撮影テクニックを連載で紹介しているので、気になった方は下記の過去記事もぜひご覧ください。
構図を決めるのが苦手な方へのおすすめの方法
欲張りすぎず、できる数から挑戦する
構図を決めるのが苦手なうちは、欲張りすぎないことを意識してください。多く並べようとすると、構図をまとめること自体が難しくなります。また、アイテムが増えるほど、何を伝えたいのかが不明瞭になる場合もあります。まずは少ないアイテム数から始めましょう。
三脚を使う
経験上、カメラ手持ちで構図を決めるのは難易度が高いことだと感じています。フードフォトにおいては、客観的な視点が重要だと考えています。高いクオリティを目指すならば、余白のバランスを客観的に判断し、数ミリ単位で調整することが重要です。手持ちではそれが難しくなります(広めに撮影して後から調整する場合はこの限りではありません)。詳しくはこちらの記事を参照してください。
私がよく使うフードフォトの構図と配置
これまでの経験から、私がフードフォトで使いやすいと感じている構図を紹介します。あくまで私がよく使う構図の一例であり、決してこのように撮らなければいけないというものではありません。
構図を決めるのが苦手で、画面内の余白のバランスを掴みにくい場合には、カメラのライブビュー画面にグリッドを表示させ、それを目安にするのがおすすめです。

まずは料理を撮る場合を例に、配置と構図を紹介します。プレートだけなど、ものが1つの場合には、画面の中心に配置する方法(日の丸構図)があります。

■撮影機材:SONY α7 V + FE 85mm F1.4 GM II
■撮影環境:F4.5 1/60秒 ISO100
プレート(メイン)とカップ(サブ)など、2つのものを配置する場合は、実際の食卓での配置を参考に、メインを中心に置き、カップはその右上に置くと、見慣れた自然なレイアウトになり、視覚的にもバランスをとりやすくなります。また、メインとサブアイテムの位置をずらすことで画面に対角線の流れが生まれ、メインからサブアイテムへ視線を誘導しやすくなります。一般的な構図に当てはめれば、「対角線構図」と呼べます。

■撮影環境:F4.5 1/60秒 ISO100
プレート(メイン)、カップ(サブ)、コーヒーサーバー(サブ)など、3つのものを配置する場合は、上の構図をベースにもう1つ追加した構図(くの字構図)が便利です。

■撮影環境:F4.5 1/60秒 ISO100
この時、コーヒーサーバーを画角内に収めようとすると、左右の余白のバランスが悪くなり、左上が大きく空くことになるので、サーバーは一部をフレームアウトさせて配置しています。
▼バランスの悪い構図

プレート(メイン)、カップ(サブ)、コーヒーサーバー(サブ)、シュガーポット(サブ)など、4つのものを配置する場合は、先程の「くの字構図」をベースに、さらにもう1つアイテムを加えます。

■撮影環境:F4.5 1/60秒 ISO100
アイテム数が5つ、6つと増えても応用できる構図で、私の料理写真はほぼこれで撮影していると言っても過言ではないくらい万能な構図です(オリジナルの構図で、講座などでは「くの字+α」として紹介しています)。

■撮影環境:F4.5 1/60秒 ISO100
この時、全てを画角内に収めようとすると、それぞれのアイテム同士の間隔だけでなく、画面の四辺との余白まで考える必要があります。特に全体を写したいわけでなければ、次の写真のように、サブアイテムの一部をフレームアウトさせた方が構図をまとめやすくなり、難易度は低くなります。

■撮影環境:F値不明 1/60秒 ISO100
また背景がシンプルだと誤魔化しが効かず、余白の部分に目が行き、バランスが難しいと感じるかもしれません。そのような時には柄のあるクロスや木目のテーブルなどを使うのもおすすめです。

■撮影環境:F4.5 1/3秒 ISO100
配置のステップは、まずメインを決め、サブアイテムは大きいものや高さの高いものなどから順に配置していき、空いたスペースに小さなものを置きます。この配置方法は真俯瞰・斜俯瞰・水平など、どのようなカメラアングルでも使える配置です。
被写体に合わせたアングルの選び方
続いて、被写体に合わせたアングルの選び方を紹介します。基本的な考え方として、まず「見せたい部分がよく見えるアングル」を優先してください。数種類の具材がミックスされたサラダや、プレート全体を見せたい場合には、ハイアングルの方が全体を把握しやすくなります。

■撮影環境:F値不明 1/60秒 ISO100

■撮影機材:SONY α7 IV + Carl Zeiss Makro Planar T* 100mm F2
■撮影環境:F値不明 1/60秒 ISO100
料理写真の場合は食べる時の目線の高さくらいのカメラアングルにすると、自然で美味しさがダイレクトに伝わりやすくなります。

■撮影環境:F値不明 1/60秒 ISO100
高さを伝えたいパンケーキや、断面を見せたいケーキなどは水平アングルが適しています。

■撮影機材:SONY α7 IV + FE 85mm F1.4 GM II
■撮影環境:F4.5 1/40秒 ISO400

■撮影機材:SONY α7 IV + Carl Zeiss Makro Planar T* 100mm F2
■撮影環境:F値不明 1/60秒 ISO100
さいごに
今回は、すぐに使えるフードフォトの構図やカメラアングルについて紹介しました。明日からの撮影に、ぜひ活かしていただけたら嬉しく思います。
■フォトグラファー:Nana*
スティルライフフォトを中心に、広告撮影、動画撮影、アートディレクション、プロップスタイリング、グラフィックデザインなどのクリエイティブ制作に携わる。パーソナルワークとして2013年から暮らしをテーマに写真を撮り続けている。
2018年4月よりNHK文化センター青山教室「AURORA写真塾」講師











