独シュナイダー・クロイツナッハ社コラボ第3弾!驚異の軽さがフットワークを軽くする「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」

坂井田富三
独シュナイダー・クロイツナッハ社コラボ第3弾!驚異の軽さがフットワークを軽くする「LK SAMYANG  AF 60-180mm F2.8 FE」

はじめに

今回紹介するレンズはサムヤンと独シュナイダー・クロイツナッハコラボ第3弾になる「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」です。2026年2月の「CP+2026」のサムヤンブースで先行公開されていたレンズになります。

発売前に先行して使用する機会を得ることができたので、「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」のスペックや特徴とその写りをご紹介します。

LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FEの基本スペックと魅力

「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」は、ドイツのレンズメーカーであるSchneider Kreuznach(シュナイダー・クロイツナッハ)とのコラボレーションモデルです。2025年に「LK SAMYANG」から35mmフルサイズ(Eマウント)対応のレンズ第1弾「LK SAMYANG AF 14-24mm F2.8 FE」、第2弾「LK SAMYANG AF 24-60mm F2.8 FE」が発売されました。

この「Schneider Kreuznach x LK SAMYANG」のダブルネームが冠されたレンズは、コストパフォーマンスの高さと非常に軽量なレンズとして評価を得ているシリーズです。

「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」の登場により、Schneider Kreuznach(シュナイダー・クロイツナッハ)コラボレーションモデル3本の焦点距離が、14mm~180mmまで開放値F2.8で繋がりました。レンズ3本の総重量で2kgを切るのも魅力のポイントです。開放値F2.8のシリーズにもかかわらず、この軽量さは凄さを感じます。

すこし性格が違うかもしれませんが、似ている焦点距離・開放F値からソニー純正の「FE 70-200mm F2.8 GM OOS II」とスペックを比較一覧にしてみました。

「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」と「ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OOS II」の比較

LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE SONY FE 70-200mm F2.8 GM OOS II
焦点距離 60-180mm 70-200mm
レンズ構成 14群17枚 14群17枚
開放絞り 2.8 2.8
最小絞り 22 22
フィルター径 77mm 77mm
絞り羽根枚数 9枚 11枚
最近接距離 0.35m(W)-0.79m(T) 0.40m(W)-0.82m(T)
最大撮影倍率 0.26倍(W端) 0.3倍
手ブレ補正
全長×最大径 149×86.7mm 200×88mm
重   量 730g(Eマウント) 1,045g(三脚座別)
発   売 2026年9月 2021年11月

レンズ内手ブレ補正の有無や焦点距離の違いなど性格が少し異なりますが、実売価格において大幅な差があるので、明るい望遠ズームレンズが欲しいユーザーには大変魅力的なモデルと言えます。

「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」 レンズフード無しの状態。
「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」 レンズフード装着の状態。
レンズ左側に「AF/MF切替スイッチ」と「ホールドボタン」配置。
レンズ下部に「USB Type-Cポート」を装備。ファームウェアアップデートなどをおこなうことが可能。
ロックスイッチ搭載。フィルター径は77mmだが、レンズ筺体には表記は無。シュナイダーレンズのブルーリングが控えめに施されている。

「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」で撮影してみた第一印象は、非常にニュートラルな柔らかい描写といった感じで、扱いやすいレンズです。同じシリーズの超広角「LK SAMYANG AF 14-24mm F2.8 FE」がやや硬い印象を受ける描写、「LK SAMYANG AF 24-60mm F2.8 FE」はとてもスタンダードな描写、そして「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」はやや柔らかい描写とそれぞれ描写は微妙に違いがある感じです。

柔らかめの描写ゆえに、ポートレートやペット撮影、日中の強いコントラスト下でも優しい表現が可能です。背景のボケも好感が持てる描写です。

■撮影機材:SONY α7R VI + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/3200 絞りF2.8 ISO800 焦点距離180mm

最短撮影距離は、焦点距離によって変わるタイプのレンズになります。広角側の60mmで最短撮影距離が0.35mになり一番被写体に寄ることができます。望遠側の180mmでは最短撮影距離が0.79mになりますが、しっかりと寄れるレンズになっています。

■撮影機材:SONY α7R VI + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/15 絞りF2.8 ISO800 焦点距離60mm

シュナイダーのネームバリューと販売価格、そして描写力を総合的に判断してもコストパフォーマンスの高いレンズと言えます。

LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FEでイベントお祭り撮影

■撮影機材:SONY α1 + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/3200 絞りF2.8 ISO200 焦点距離180mm

「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」で暑い夏のお祭り撮影をしてみました。日中の非常に暑く照り返しも強い高コントラストの環境の中、安心してお祭りの撮影ができたともに、人物撮影においては開放値F2.8と望遠の効果で、前後の大きなボケを活かした撮影ができました。

イベント撮影においては少々焦点距離が長いレンズにはなりますが、このクラスの焦点距離70~200mmの大口径レンズと比べて、本レンズはワイド側の焦点距離が60mmなので思っていた以上に使いやすいレンズになります。

■撮影機材:SONY α7 IV + LK SAMYANG AF 24-60mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/1600 絞りF2.8 ISO800 焦点距離124mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/2000 絞りF2.8 ISO800 焦点距離180mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/3200 絞りF2.8 ISO3200 焦点距離180mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/320 絞りF2.8 ISO3200 焦点距離60mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/800 絞りF2.8 ISO3200 焦点距離137mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/100 絞りF2.8 ISO3200 焦点距離110mm

日中の撮影から夜の撮影まで、やはり開放F値の明るいレンズは威力を発揮します。ISO感度を大きく上げることなく撮影が可能です。今回の撮影では、ISO3200で夜のお祭りシーンも十分に撮影することができました。またレンズが軽いことで、一日中持ち歩くようなシーンでも負担が少なくなるといった点も大きな魅力を感じました。

よくある大口径の望遠ズーム(70-200mmF2.8)よりも望遠側の焦点距離が20mm短いですが、望遠側20mm分はほとんど気になりません。むしろワイド側の60mmの焦点距離が広がったところの部分にメリットを感じるレンズです。

LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FEで旅行スナップ撮影

■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/2500 絞りF2.8 ISO200 焦点距離180mm

旅行に出かけた際の2本目のレンズとして、「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」で撮影をしてみました。軽いレンズはこういったシチュエーションにはぴったりです。手軽に持ち運ぶことができ、それでいてユーザーの期待にも答えてくれるコストパフォーマンスの高いレンズです。絞りを開けて撮影すれば柔らかな優しい描写、絞れば全体のシャープさが増し解像感の高い描写をしてくれます。

■撮影機材:SONY α7 V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/2000 絞りF2.8 ISO800 焦点距離60mm
■撮影機材:SONY α7 V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/1000 絞りF2.8 ISO200 焦点距離135mm
※キング King レンズボール(R) KLB70使用
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/200 絞りF16 ISO400 焦点距離60mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/320 絞りF16 ISO200 焦点距離60mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/160 絞りF11 ISO200 焦点距離128mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/8000 絞りF2.8 ISO400 焦点距離60mm
■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/25 絞りF2.8 ISO1600 焦点距離94mm

クセの少ないニュートラルな描写なので、どんな被写体にもソツなく対応できるレンズと言えます。

LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FEでペット動物撮影

■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/50 絞りF2.8 ISO1600 焦点距離79mm

次は自宅で猫と、水族館でドルフィンショーを撮影してみました。自宅の猫の撮影は、普段50mmの単焦点レンズを使用する事が多いのですが、焦点距離60mmスタートの「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」は室内のペット撮影でも使いやすいです。

単焦点レンズに比べてしまうと開放F値が少し劣りますが、ズームレンズの使いやすさ、大口径F2.8のレンズは室内撮影においても扱いやすいと言えます。特に望遠を活かして少し離れた所から自然な仕草や表情の撮影が可能です。猫の撮影では被写体認識(動物)での撮影をしていますが、被写体認識のオートフォーカスの精度も高く安心して撮影が可能です。

■撮影機材:SONY α7R V + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/200 絞りF2.8 ISO1600 焦点距離129mm
■撮影機材:SONY α7R VI + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/25 絞りF3.5 ISO1600 焦点距離60mm
■撮影機材:SONY α7R VI + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/2000 絞りF2.8 ISO800 焦点距離180mm
■撮影機材:SONY α7R VI + LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE
■撮影環境:シャッター速度1/3200 絞りF2.8 ISO800 焦点距離180mm

ドルフィンショーの撮影では、オートフォーカスの対応速度などを確認してみました。オートフォーカスの精度としては満足できるレベルです。動きの速いものにも十分な対応をしてくれました。純正のGMレンズに比べるとやや劣る感じもしましたが、実際に同時に比較できた訳ではないので感覚的な評価になります。実際に撮影したデータを確認しましたが、十分な精度を確保できていました。

ただサードパーティーのレンズゆえに、αボディの高速連写(30コマ/秒)には対応できない為、使用するカメラによっては制限がかかってしまうのが残念です。

まとめ

サムヤンと独シュナイダー・クロイツナッハ社コラボ第3弾で大口径望遠ズーム「LK SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」は、F2.8通しの望遠ズームとしてコストパフォーマンスの高いレンズです。

レンズの軽さ、価格、描写力を総合して、多くのユーザーが満足できるレベルですが、特にニュートラルな描写は、ポートレートやペットをメインに撮るユーザーには特におすすめのレンズになります。

 

 

■写真家:坂井田富三
写真小売業界で27年勤務したのち独立しフリーランスカメラマンとして活動中。撮影ジャンルは、スポーツ・モータースポーツ・ネイチャー・ペット・動物・風景写真を中心に撮影。第48回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門で大賞を受賞。

・公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
・EIZO認定ColorEdgeアンバサダー
・ソニーαアカデミー講師

 

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