パナソニック LUMIX S 40mm F2 レビュー|葛原よしひろ

葛原よしひろ
パナソニック LUMIX  S 40mm F2 レビュー|葛原よしひろ

はじめに

今回はパナソニックのLUMIXから新しく発売された、フルサイズLマウント用交換レンズ S 40mm F2をレビューさせていただきますので、ぜひ最後までご覧ください。

焦点距離40mmというのは、人の目が見る画角に近いので、あらゆるジャンルの撮影を自然な雰囲気で捉えやすく、常用レンズとして人気が高いレンズになります。
常用レンズとして使用するには、明るくて小型軽量であることが望まれますが、開放絞りF2と室内や夜間での撮影にも対応できる明るさがあり、サイズ的にも長さ40.9mm、幅69.4mm、フィルター径62mmとパンケーキレンズに近いサイズに収まっています。更に重量に関しては144gとフルサイズ用レンズとしては驚異的な軽さを誇っており、しかも軽量レンズにありがちなプラスチックマウントではなく、金属製マウントを採用している点も見逃せません。

私は今回このレンズを使用して、近年撮り続けているフィリピン セブ州の離島を中心に撮影してみることにしました。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2.8 SS1/1000秒 ISO100

セブの離島でスナップ

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF5 SS1/800秒 ISO125
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF10 SS1/800秒 ISO800
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF10 SS1/800秒 ISO800
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF5 SS1/800秒 ISO200

離島に向かう船が着く桟橋では、いつもの子供たちが泳いでいます。顔見知りの子も多く海に向かってダイブして撮影に協力してくれます。
AFが速く正確なので、こういった動きが速く読みにくい被写体でもチャンスを逃さずに撮影出来たので、使い始めて早々に信頼感が増しました。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF10 SS1/800秒 ISO250

離島に向かう船窓から撮影。船窓と言ってもガラスも無く枠だけなので容赦なく波しぶきがかかってくるのですが、このレンズを装着しているカメラ本体のS1IIも、LUMIXの防塵防滴に配慮した性能を有しているので安心して撮影出来ました。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF8 SS1/1000秒 ISO160
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF13 SS1/400秒 ISO250
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF3.5 SS1/1600秒 ISO100
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/320秒 ISO1600

今回は主に、島の情景、人々の暮らし、子供たち、という3つのテーマを中心に撮影しました。

グラデーション豊かな日中の青い空と海も、白い雲と船も、黒縁の犬も、日本とは違う色調の夕暮れのトーンも、すべての色がLUMIXの持ち味である、自然な鮮やかさと諧調豊かな表現に実直に答えてくれます。純正レンズを使用する意味を感じながら、シャッターを切り続けました。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF6.3 SS1/320秒 ISO320
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF6.3 SS1/400秒 ISO200
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF10 SS1/400秒 ISO640
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF3.5 SS1/1000秒 ISO1250
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF3.5 SS1/1000秒 ISO320
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF5.6 SS1/1600秒 ISO400
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF5 SS1/2000秒 ISO4000
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/320秒 ISO3200

のんびりとした雰囲気と時間の中で、この島の人々の明るくて力強い生活感のあるシーンを撮影しました。
撮影をしていて、S 40mm F2とS1IIの組み合わせは、スナップ撮影には最適な印象でした。
一瞬を逃がせないスナップ撮影において、何よりも私が求めるのは被写体に対してのレスポンスなのですが、AFがとても素早く狙った被写体を捉えてくれるので、強く信頼してシャッターを切ることが出来ます。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF6.3 SS1/320秒 ISO400
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF5 SS1/2000秒 ISO1250
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF6.3 SS1/320秒 ISO1600
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF3.5 SS1/1000秒 ISO1000
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/160秒 ISO3200
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2.8 SS1/200秒 ISO2000
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2.8 SS1/50秒 ISO200

この島の子供たちに共通して言えることがあります。それは全面的に大人を信じているということ。知らない人と話したり関わってはいけないという文化とは真逆の世界感では、すべての大人は子供を守るという、おそらく人類の理として、当たり前であったはずの大切な何かが、ここでは普遍的に受け継がれています。だからこんなにも人と人が自然に関わりあえるということを、子供のころからしっかりと自然に理解しているのです。この子供たちの笑顔と真剣に遊ぶ姿が未来永劫続くことを願いながら、シャッターを切りました。

そろそろ話に戻らないとShaShaのレビューじゃ無くなるので、レンズの話に軌道修正。
小さなレンズには魔法がある、と思っています。それは特にポートレートにおいて、相手に威圧感を与えないので、自然な表情が撮れる魔法です。S 40mm F2には、その魔法が宿っています。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/200秒 ISO6400
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/125秒 ISO6400
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/200秒 ISO6400
■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/200秒 ISO6400

開放F2と明るいレンズなので、夜スナップにも使いやすいです。この街にはジプニーという乗り合いバスがあります。荷台にベンチシートを向かい合わせに設置した狭い荷台に、譲りあいながら乗車するスタイルです。ちなみに15ペソ(45円くらい)です。降りたいところで、荷台の金属部分をコインでカンカンと鳴らすと、運転手はジプニーを停めてくれるのですごく便利です。乗りあった乗客と片言の英語で話しながら撮影するのが僕のスタイル。撮影拒否されることは稀で、皆気軽に話しながら撮影に応じてくれます。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S1II + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/200秒 ISO6400

実際の車内はもう少し暗いのですが、開放F2だと難無く撮影できるので、嬉しくなってたくさん撮ってしまいます。狭い車内でも、小型軽量なレンズは取り廻しが良いことで撮影が捗る理由になりました。最後のショットは、何故かヘルメットをかぶりながら唐揚げを揚げている屋台があって、二度見してからシャッターを切りました。なぜ!!

 

お話の最後に動画でも撮影しましたので、ご覧ください。
流石に定評のあるLUMIXの手振れ補正機能は、小さな船の上で航海中にジンバル等の使用なしで完全手持ちでも、これくらい録れちゃいます。

さて、ここまで読んでいただいて興味を持っていただけましたか?
今回レビュー用に、お借りしたレンズを使用して撮影させていただいたのですが、私はすっかりS 40mm F2の虜になりました。こうなると購入検討する訳ですが、悩ましいことにブラックとシルバーの二色展開なのです。選べる楽しさがあって良いのですが、どちらも購入するほど懐に余裕があるわけでは無いので、本当に悩みます。

1枚目と2枚目はレンズ単体、3枚目と4枚目は私のS1IIに装着した状態、5枚目と6枚目は私のS9に装着した状態。全部が良い感じに見えて決められません。発売日以降に私がどっちを購入したか、見かけた方は確認してみて下さい。

S9でポートレート撮影

■撮影機材:パナソニック LUMIX S9 + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/800秒 ISO100
■撮影機材:パナソニック LUMIX S9 + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/25秒 ISO800
■撮影機材:パナソニック LUMIX S9 + LUMIX S 40mm F2
■撮影環境:絞りF2 SS1/25秒 ISO200

セブではずっとS1IIに装着していましたので、帰国後の撮影会でS9に装着して、ポートレート撮影をしてみました。
S 40mm F2は明るいとは言え開放F2なので、ポートレート用としては少しボケ感が少ないのではと思っていたのですが、撮影を始めると印象が一変しました。それはボケ量ではなくてボケの質によるものでした。本当に美しくなだらかにボケてくれるので、全身を入れた構図でもバストアップでも撮影するのが楽しいと思える、想像以上にポートレート向きのレンズでした。これは、セブでS1IIで子供たちを撮影していた時も、S9でモデル撮影しても変わらない印象だったので、少なからず私が購入する決意になった要因でもあります。

S9に装着することで改めて感じたことは、このレンズの小型軽量性です。S1II装着時でもすごく軽いと思っていたのですが、S9がバッテリーとSDカードを含んだ状態での重量が486g(ボディ単体は403g)とフルサイズ一眼としては驚異的な軽さなので、これまたフルサイズ用レンズとしては驚異的な144gのS 40mm F2を装着しても合わせて630gという質量です。フルサイズだと通常レンズ一本分の重量と同じくらいで、重いのが苦手でセンサーサイズの小さなカメラを選んでいた方や、女性にもすごくお薦めです。

さいごに

今回も色々な被写体を撮影しましたが、私にとって、おそらくこれから最高のスナップ用の1本となってくれるレンズでした。ぜひ皆さんにも試して頂きたいレンズです。

 

 

■写真家:葛原よしひろ
ジャンルに捉われず何でも撮影するマルチプレイヤースタイルの写真家。カメラメーカー等の写真セミナー講師としても全国的に活動している。大阪芸術大学写真学科卒/滋賀県高島市公認フォトアドバイザー/JPS(日本写真家協会)正会員

 

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