OM SYSTEM OM-3 & OM-1 Mark IIの最新機能を活かして街スナップ撮影に出かけよう!

虫上智
OM SYSTEM OM-3 & OM-1 Mark IIの最新機能を活かして街スナップ撮影に出かけよう!

本記事のOM-3&OM-1 Mark IIでの街スナップ撮影の更なる学びになるように2025年7月19日(土)に虫上 智氏を講師に迎え倉敷美観地区周辺で街スナップ撮影会を行います。当日はOM-3&OM-1 Mark IIのお貸出も予定していますのでご興味のある方は文末の撮影会のご案内を是非ご覧ください。

ミラーレスカメラを持って気軽なスナップ撮影で街撮りに出かけてみよう

皆さんこんにちは。写真家の虫上です。今回は最新のミラーレスカメラを持って、有名な観光地でにぎやかな昼頃の時間帯にどんな作品が撮れるのか?をテーマにお話ししていきたいと思います。

さて、今更ではありますがミラーレスカメラというとミラー付きカメラと比べて大変大きな違いがあります。それはファインダーで撮影した画像をわざわざファインダーから目を離して再生ボタンを押さなくても即時確認&再生できるという点で、これは昼間の明るい街撮りにはとても便利な機能です。もちろん以下の二機種はどちらもその機能があります。また、AF機能も進化していて、ディープラーニング技術を活用し開発したAI被写体認識AFで、とても簡単に被写体にピントが合うのも素晴らしいです。また、1,053点もの測距点を選択できるのでより細かくピントを自動で合わせられることも凄いです。

※EVファインダーはOM-1 Mark IIは約576万ドット、OM-3は約236万ドットの高精細で明るいOLED(有機ELディスプレイ)が採用されています。

ファインダーでの撮影画像確認時間も変更することができます。ちなみに筆者は10秒にしています。
ファインダー内で撮影直後の画像が10秒間、確認できます。

これは私がよく使う技法で、もう一度再生ボタンを押して電子ダイヤルを回すと、先ほど撮影した画像をファインダー内で拡大することができます。この機能はピントや手ブレを確認することができるので重宝します。

OM SYSTEM OM-3&OM-1 Mark IIの特徴

左がOM-3 右がOM-1 Mark II

この新しいカメラには2機種ともにコンピュテーショナルフォトグラフィ機能として、ハイレゾショット(撮影画像を増やす)、ライブND(スローシャッター効果)、ライブGND(部分的に明るさを調整)、深度合成(ピントの合う範囲を調節)、多重露出撮影(2枚を重ねた写り込みのような効果)、HDR(明暗差の激しい状態を緩和)といった、様々な特殊撮影機能が盛り込まれていて写欲を高めてくれます。

今回は明るい街中でのスナップで面白い効果が出せるライブND機能を紹介します。

周りが明るい中でスローシャッター効果を出すには、今まではNDフィルターをレンズの前に取り付けなければならなかったのですが、OM-1 Mark IIにはそのフィルターが6種類も内蔵されていています。
(OM-3はND2,4,8,16,32,64の6種類、OM-1 Mark IIはND2,4,8,16,32,64,128の7種類)

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
■撮影環境:18mm f/22 4秒 ISO200

ライブND32を使用しての作例。止まっている人と歩いている人の対比を表現しました。
また、フィルターがカメラ内にあるのでたとえ雨や雪が降っていてもフィルターが濡れずに撮影できるメリットがあり、大変重宝する機能です。

街撮りにおすすめのレンズの紹介

左 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 接写が得意な明るいレンズ
右 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 高倍率で解像度がとても高いレンズ。手振れ効果も絶大
左 M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO 魚眼効果はもちろん、他にも3種類の画角で撮影できるレンズ(35mm判換算で11mm、14mm、18mm相当)としても使用可能
右 M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO 暗い部屋でも手振れしにくく、実は接写も得意なレンズ

高倍率ズームの12-100mmを使用しての作例。左が29mm(35mm判換算)で撮影。右は160mm(35mm判換算)で撮影したもの。高倍率のズームレンズなら同じ場所で違う表現の写真がレンズ交換をしなくても楽しめます。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
■撮影環境:40mm f/2.8 1/640秒 ISO200

柳と人力車が倉敷らしさを醸し出していました。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
■撮影環境:17mm f/4 1/50秒 ISO200

入館が無料な新渓園は倉敷美観地区に来たなら是非とも立ち寄りたいスポットです。
隅々まで手入れされた日本庭園がとても美しい、このような暗い場所でも強力な手振れ防止でブレずに撮影できます。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
■撮影環境:75mm f/10 1/125秒 ISO200

倉敷美観地区はここからの風景が有名です。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
■撮影環境:100mm f/9 1/13秒 ISO400
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO
■撮影環境:17mm f/1.2 1/40秒 ISO200

商店街のレトロ雑貨屋さんや洒落たカフェで、ちょっと休憩がてら店内で撮影。接写も得意なレンズならこんなに寄って大きく撮影できます。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
■撮影環境:8mm f/10 0.6秒 ISO200

ノスタルジックな古い商店街を魚眼レンズで撮影。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
■撮影環境:41mm f/11 1/15秒 ISO320
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
■撮影環境:70mm f/6.3 1/125秒 ISO640

同じ水面への映り込みでも風や光線状況でこんなにも変わった感じになります。

カタチの良い窓と新緑のツタ。

左のメタセコイアの幹を取り入れると物語性が出ました。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
■撮影環境:40mm f/4.5 1/250秒 ISO80

訪れた日は雨でしたが、防塵防滴カメラなのでなんの心配もなく撮影できます。そんな中、白鳥の家族が仲睦まじく泳いでいました。街撮りではいろいろな部分に目を向けると様々な発見があります。

レトロな商店街から歴史ある街並みを散策

いつもの目線の位置から撮影すると平凡な作品になりがちですが、このように建物の2階に上がることができる施設なら開館時間に利用して窓際から撮影することもおすすめです。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
■撮影環境:38mm f/5.6 1/80秒 ISO200

明るさの補正でこんなに表現が変わる!!

美観地区内にある、倉敷硝子の雑貨店内での撮影。

そのまま撮るとこのような雰囲気に。ちょっと暗いと感じたので露出補正を加えることにしました。

露出補正を+0.7にすると透けたガラスの透明感と美しい倉敷硝子の色彩が表現できました。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
■撮影環境:34mm f/8 -1EV 1/30秒 ISO200

戦後にできた倉敷最古の商店街を散策。こちらはファーストショット。レトロな電光看板を入れて縦位置で奥行きを出しましたが、通路に誰もいないので物語性が感じられない作品に。

セカンドショットは偶然家族が通り、良い感じに。

そのままファインダーを見ながら露出補正値をアンダー気味にしたらイメージした作品になりました。

OM-3やOM-1 Mark IIのアートフィルターを使用してみよう

OM-3には気軽なスナップ撮影に便利なクリエイティブダイヤルが搭載されていて、ダイヤルを回すだけで瞬時に様々な表現を試すことができます。筆者のおすすめはモノクロ調色機能です。

こちらもアートフィルターのポップアートで撮影。
クリエイティブダイヤルを使用して、簡単に素早く様々なアートフィルターを呼び出して楽しめるのがOM-3の特徴です。

レストランの脇に吊るしていたニンニクを通常撮影。

アートフィルターのポップアートで撮影。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
■撮影環境:17mm f/5.6 1/50秒 ISO200

以下の作例はOM-3独自の機能、クリエイティブダイヤルモノクロプロファイルモードでの作例です。

通常カラー ニュートラル 
モノクロプロファイル1:調色 セピア
モノクロプロファイル1:調色 青
モノクロプロファイル1:調色 紫
モノクロプロファイル1:調色 緑

この緑色の作例が筆者はとても気に入りました!
他にもカラープロファイルモードなどやカラークリエイターモードなどもあり、街中での気軽なスナップ撮影にとても向いているカメラです。

OM-3&OM-1 Mark IIでの街スナップ撮影会のご案内|講師:虫上 智氏

本記事で紹介した撮影方法やカメラ設定の更なる学びになるように、2025年7月19日(土)に虫上 智氏を講師にお招きし倉敷美観地区周辺で街スナップ撮影会を行います。当日はOM SYSTEM様にもご協力頂きOM-3、OM-1 Mark II及びレンズのお貸出しも予定していますので是非ご参加ください。

撮影会概要
・開催日時:2025年7月19日(土)10:00~16:15
・集合場所:カメラのキタムラ 沖新町店 [地図
・講師:虫上 智氏
・内容:前半は倉敷商店街周辺で街スナップを行い後半はカメラのキタムラ 沖新町店内で講評会を行います。
・撮影会時点の集合場所:えびす通り商店街・ビオス憩いの広場(トイレあり)

ビオス憩いの広場

・撮影機材:OM SYSTEMのカメラで撮影会を行います。お持ちでない方にはOM-3または、OM-1 Mark II及びレンズをお貸出しします。
・参加費用:4,000円(税込)
・申込期間:2025年6月21日(土)~ 7月17日(木)
・参加人数:先着6名
・機材協力:OM SYSTEM様
※講評会の記事を後日ShaShaで掲載する予定です。お名前はニックネームで掲載し、お顔掲載NGの方は講評に使用した作品のみ掲載させて頂きます。ご参考の記事はこちらからご覧いただけます。

 

申し込みはコチラ

 

 

■写真家:虫上智
1968年岡山県生まれ。高校を卒業後、写真家 緑川洋一氏に師事。地元のカメラ店で撮影業務などを学び2000年に独立。現在はスタジオ撮影、フォト講座、執筆、フォトコン審査、講演等を受け持つ。ライフワークでは心象風景、自然写真、水中写真を撮影。
日本写真家協会(JPS)会員、日本写真講師協会 認定フォトインストラクター、OM SYSTEMゼミ講師、フォトカルチャークラブ講師、フォトマスターEX(総合)一級

 

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