MC FISH-EYE ROKKOR 16/2.8編

好みでではない製造元のレンズが送られてきました。それも、超広角である。
依頼内容はカビ清掃と外観の掃除。愛機とした時は高価なレンズであったろうに保管環境が宜しくなかったようです。

分解過程で内蔵されているフィルター全てにクモリがある。折角、カビ清掃したのに霧の中となってしまった。七色仮面ではあるまいにカビを清掃すると隠れていた仮面が顔を出すことが良くある。では、とＡ１フイルターを外してしまいました。
其れでは、クモリ仮面を外す課程を記述することにしましょう。

前群レンズを外すと、内蔵フィルターを繰り出す機構部が現れた。一見複雑のように見えるが、４種類のフィルターを繰り出す４個の機構が有るだけなのです。
３本のネジで前枠を外す。

押さえ環を外すとフィルターを切り替える為の種種の環が外れる。
これ以上、前部から外せないらしい。では、マウント側を攻めることにします。

３本のセットネジを緩め外す。

マウント部は４本のネジで外れる。マウント部はヘリコイドの制限になっており、分離するとヘリコイドが動いてしまうので作業中に動いても分かるよう絞り羽根室とに印（赤点線部）をしておく。続けて４本ネジを外すと絞り羽根室を分離できる。

絞り羽根室を取り去った所にも同じ位置に印（赤点線部）をしておく。
４種類のフィルターが顔を出しました。

前側・マウント側（赤丸部）のネジを外します。

新たなクモリ仮面を取り去りまして霧が晴れた次第です。