霧の摩周湖でも写真は撮れる

コニカが好きなお客さんである。今回は、プリセット絞りのレンズを購入。
プリセット絞りレンズは、絞り値を決め、焦点を合わすために一端開放にする環があります。
焦点を合わせた後、絞り込みを忘れますと露出過多になってしまうので御注意下さいと説明する。
「成る程、アナログだね！私は、デジタルの世界の仕事をしています」と返ってきた。
「ファインダーは曇ってはいるが、焦点を合わせるのに差し障りはないよ！直してくれる所も無いし」と屈託が無いお客さんのファインダーには、かなりの曇がある。
丁度、ブログで「摩周湖の霧が晴れました」をアップしたところなので「こんなに綺麗になりますよ！」と閲覧してもらった。

「かなりの曇でしょう。綺麗になれば嬉しいな！」と目元に皺が出来る。
「少しお時間を下さい。見違えるように綺麗になりますから」と預かることにした

アイピースレンズを外し、研磨剤（酸化セロックス）で磨くと薄紙が剥がれるように透明感が蘇る。
これなら、焦点を合わせるのも楽になり、喜んで貰えそうだ。
「百聞は一見にしかり」のブログ効果であった。
本日（12/3）来店されまして「○○様、清掃が完了しています。
ご覧下さい」と手渡すと 「なんじゃこら～なんじゃこら～」と感激の様子。
「何で、こんなに綺麗になるの～？」 破顔である。
帰りの足取りが浮いているように見えたのは、私の錯覚だったのでしょうか？

日本橋店中古売場　田口由明