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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2013.04.12【Vol.111】

水準器の話

画面の傾いた写真を誰でも一度は撮影したことがあるのではないでしょうか。どうしても目的の被写体に集中するあまり周辺の確認がおろそかになることで水平が歪んだり、またはシャッターを切る際に主に右側に加わるレリーズ時の圧力で画面右下がりになってしまうことが多いようです。
対策としてファインダースクリーンに方眼マットを使用したり、水泡で確認する2way式の簡易水準器をホットシューに取り付けたりしていました。ただ、三脚に固定して使用した際には大変便利で有効ですが、手持ち撮影だと確認が難しくなります。

現在のデジタルカメラの多くは傾斜角を検出する加速度センサーを内蔵し、それをデジタル水準器として表示させています。かつては水平方向のみ測れる機種が殆どでしたが、現在では同時に水平垂直方向、前後方向を計測して表示してくれるようになっています。
主に液晶画面に表示される電子水準器ですが、水泡式に比べはるかに見やすく精度も高いものです。こちらは三脚使用が前提ですが、風景撮影において特に大変役立つ機能です。一方ファインダー内では、露出計のインジケーターを水準器として応用したり、ファインダー像に水準器を投影することが出来る機種もあります。ここが従来の外付け式と違うところで、ファインダー撮影時に同時に水平出しが行えます。建造物の撮影など、角度のズレから来るゆがみをなくす際にはぜひとも利用したいものです。

問題点は、水準器に捉われてとっさに撮影できない、ファインダーが見にくいなど、撮影レスポンスが落ちてしまうことです。慣れや経験に基づき画面のゆがみを排除して撮影することも可能ですし、トリミング操作で歪みをなくすことも出来ます。ただ、後処理に頼ったり、あわてて撮影したためにせっかくの写真が歪むなんてことにならないために、デジタル水準器を一度使ってみるのもいいのではないでしょうか。


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