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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.11.2【Vol.088】

三脚の話 その3

以前にもコラムで三脚の話を行いました。三脚の種類や雲台についてお話しましたが、今回は少し三脚のスペックについてみてみます。 販売店などに行くとどれを選んでいいのかわからないほどたくさんの種類がある三脚。 カメラと同じようにさまざまなスペックがある三脚ですが、重要なものに伸ばせる高さ、一番低い高さ、三脚の重さの3つが挙げられます。

まず高さですが一般的には撮影者の身長を基準にして、三脚を延ばしたときの高さが身長マイナス15cm程度になると良いとされています。これは雲台を入れた高さで計算します。なお、エレベーターといって三脚中心部で高さを調節できる機能がありますが、それを使用しない状態で高さを見ておくといいでしょう。おおよそその高さがカメラを取り付けた際に無理の無い姿勢でファインダーをのぞくことが出来る高さということです。地面近くの花などを撮影する際は最低高という一番低い状態の高さが重要になります。低くなる三脚で約15㎝~20cm程度になり、主にマクロ撮影の際にはとても重宝します。

そして、三脚の重量についてです。よく知られているように三脚には大別してカーボン素材とアルミ素材の2つに分かれます。サイズにもよりますが、通常はカーボン三脚がアルミと比べて軽くなります。三脚が一番敬遠される理由がこの重量になるわけですが、重量一点に絞って選ぶ場合はカーボン三脚を選ぶ他ありません。カーボン素材での三脚製造技術が進み、アルミ素材よりも剛性が高く有利な点が多いそうです。三脚の脚に伝わる振動を軽減できたり、脚のしなりが強くブレが少ないのもカーボンの魅力です。ただ、アルミに比べてカーボン三脚はメリットであるはずの軽さが欠点になる場合もあります。設置した際、素材そのものが重いアルミ三脚のほうが安定度は高くなります。カーボン三脚は風などの影響で揺れやすかったりします。センターポール下部に取り付けるフックなどに重いもの(カメラバッグなど)をぶら下げ重心を安定させたり、ストーンバッグといったその名の通り石などの重いものを入れることで三脚の安定させるグッズが役立ちます。このような三脚アクセサリーで、三脚単体でのデメリットを少しでも軽減できますので積極的に活用してみましょう。

最後に三脚のスペック表に3段、4段という表記があります。これは、脚を何段階で伸縮させることが出来るかを表していて、段数が多いほど三脚を縮めた際に全長が短くなり、持ち運びに便利になります。ただ、脚を伸ばす際に手間がその分増えたり、一番先端の脚が細くなってしまったりということも考えられます。段数が少なければその分太い脚で安定性が高く、操作の手間も幾分減ってきます。携帯性を採るか操作性を採るかは悩むところですが、撮影の際の移動手段なども考案してセレクトすると良いでしょう。

以上三脚のスペックについて簡単に見てきましたが、比較的長いスパンで使うことのできる撮影用品ですし、もっとも何十万もする高価な機材をあずける用品です。今一度ご自身の撮影スタイルや被写体を考えて三脚をじっくり検討してみてはいかがでしょうか。