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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.10.26【Vol.087】

紅葉を撮影してみる その2

山間部など早いところではすでに見ごろをすぎつつある紅葉ですが、この先11月、12月になると街中の木々が色づき始め、いたるところで紅葉を楽しめます。桜は開花状況、紅葉は色づき方で木々の状態を表しますが、桜も紅葉も似ていて実際の木々のピークはほんの1日か2日しか無いようです。少し時期が外れてしまうと色があせてしまったり、色づきが足りなかったりとなかなかタイミングの難しい紅葉の撮影です。

まず、紅葉の色を鮮やかに見せるにはPLフィルターが効果的です。逆光で用いる際はその効果がわかりにくいのですが、紅葉に当たる光が順光の場合はその効果が高く、木の幹や影、暗い色合いと明るい色合いが混在している際には一層立体的に仕上がります。PLをかける程度ですが、紅葉の赤を基準にしてみながら調節、もしくは陽の当たっている緑の葉の部分を見ながら調節するとPLの効果がわかりやすいでしょう。結果的にコントラストが高くなってみえますので、もし派手な色合いが好みで無い方の場合はPLフィルターをはずしても良いかもしれません。

WBですが、AWBよりは太陽光モード、太陽光よりは日陰モードといったように、被写体が赤みを帯びてきます(太陽光線下の屋外)。ただ、時間帯によってもWBの変化に伴う色の変化はさまざまです。初めのうちは比較的色の分離が自然に見える太陽光モードで撮影するのもオススメです。露出は順光や曇り空などフラットなライティングの際はマイナス気味に、逆光など葉っぱを透かせた透過光での撮影はプラス気味の補正を目安に撮影すると良いでしょう。

撮影する機材は三脚は必須、レンズは広角から望遠まで幅広く使えます。まず、山間の紅葉を撮影するとなるとどうしても望遠レンズが必要で、なおかつピントを少しでもかせぐために絞る必要があります。ISO感度を上げて対応も出来ますが、シャッター速度が遅くなることによる手ブレが確実に発生するので三脚にしっかりすえて撮影しましょう。

透過光で頭上に広がる紅葉等は広角で画面いっぱいに狙うと面白いでしょう。この場合、露出の差が開きすぎるのを防ぐために空をあまり入れずに紅葉で画面を構成するのがポイントです。また、マクロレンズでの撮影も面白く、最短撮影ばかり狙うわけではなくF値の明るいレンズとしてボケを狙った撮影が行えます。この際、標準マクロよりは望遠マクロのほうがオススメです。 山間の紅葉から街中の紅葉とこれから見ごろを迎える地域も多いと思います。カメラ、レンズを繰り出してご自身なりの秋を見つけてみましょう。