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霜を撮るVol.304 2017年01月13日更新

冬の写真は難しい。特に風景とか自然を素材にして冬の写真を撮ろうとすると花はほとんど咲いていないし、緑も少なく素材自体が少ないのです。おまけに私の住んでいる地域は比較的暖かいため、雪はめったに降らないので雪の写真も撮りたいけどなかなか撮る機会がありません。それでも1月に入ると寒い朝には霜ぐらいはおります。寒い朝の早起きはつらいのですが、撮り始めると楽しくなって「また来ようかな」と思えるから不思議です。今回は霜の写真を撮ってみましょう。

水分を含んだ土がある場所がおすすめ

霜の降りている場所、と言ってもその場所の条件によっていろいろあると思いますが、私が霜の写真を撮ろうと思う場合は柔らかい土のある場所を当たってみます。霜が降りている場所は白っぽくなっているので普段の生活の中でも「ああ、あそこに霜が降りてるな」と思いながら通り過ぎることがあります。日常生活の場で霜がよく見られるのは畑や花壇のように柔らかく水分を含んだ土があるところであるようです。こういった柔らかい土のあるところでは霜柱がよく見られますし、葉に霜が付いていることもよくあります。今回は葉についた霜を撮ってみたのですが、場所は小さな沢がある里山っぽい場所です(写真1)。葉に付いて結晶している霜は空気中の水分が凍ったものだと思うのでやはり湿度の高い場所がいいだろうと思ったからです。

写真1 状況

写真1 状況

太陽光が当たらない場所を選ぶ

日の出前で薄明るくなってきたころが時間帯としてはいちばんよいと思いますが、日が出てからでも日陰を選べばまだ撮ることができます。今回のような低い場所にしかできない霜を撮るには太陽光が当たっていないところのほうが正直撮りやすかったです。薄暗い中で霜が白く浮き上がることで霜を引き立てるような撮り方をしていたからです。太陽光が当たる場所だと霜以外にも白く写る部分が出てきてしまい、今一つ霜が引き立たない感じでした。作例2は日向と日陰が混在する場所を試しに写してみました。アップでなくても日陰の部分には霜があるのがわかりますが、日向の部分は霜が目立たず、あるのかないのかわかりにくくなっているのがわかると思います。作例3は試しに逆光気味で撮ってみた作例ですが、これもなんかイマイチの感じになってしまいました。もっと寒い地方であれば高い木の枝や木全体についた霜を逆光で撮る写真を見かけますが、今回のように地面の上くらいの低い位置の霜を撮る場合はやはり日陰のほうが撮りやすいと思います。

作例2 日向では霜が引き立たない

作例2 日向では霜が引き立たない

作例3 試しに逆光で撮ってみた

作例3 試しに逆光で撮ってみた

WBをタングステンにして青を強調

以前にもここでお話したことがありますが、今回も冷たいイメージを強調するためにWBをタングステンにセットして青を強調して撮ってみました。(作例4)一眼レフとマクロレンズを使っています。ここまで寄るとピントが極端に浅くなるのでピントを深くするためにF10で撮っています。開放で撮ると、中央の枯草についた霜の一部分にしかピントが合わず、手前側の霜にピントを合わせれば向こう側の霜にはピントが合わず見た目がかっこ悪くなってしまうからです。三脚を用意すればスローシャッターもOKですが、この時は地面すれすれにできていた霜を撮っていたので三脚を使うと十分寄ることができませんでした。そこで手持ちでぎりぎりまで寄ったのですが、そうすると手ぶれしないシャッター速度を選択しなければなりません。なのでこのときのISO感度は5000になっています。あとはピントに注意して撮ることと保険をかけて同じカットを何枚か撮っておきましょう。寒さはこれからもっと厳しくなると思いますが、探せばなにかしら素材が見つかると思います。ちょっと試しに撮ってみてはどうでしょう。

作例4 日陰でWBタングステン

作例4 日陰でWBタングステン


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