銘玉の名を冠したSEPTONが蘇る!フォクトレンダー SEPTON 40mm F2 Aspherical Zマウントレビュー
はじめに
今回は、CP+2026前から気になっていたVoigtländer SEPTON 40mm F2 Asphericalをご紹介していきたいと思います。私が気になったポイントとしては、40mmの焦点距離、コンパクトなサイズ、オールドレンズライクな描写になります。ただ、ニコン純正にもNIKKOR Z 40mm f/2のレンズがラインナップされていて、どんな違いがあるのかも含めて見ていきました。
SEPTONの由来
調べてみるとラテン語で「7」を意味する “Septem”(セプテム) に由来しているそうです。その名の通り、7枚のレンズ構成となっていて、1950年代に登場したSEPTON 50mm F2の銘玉の名を受け継いだパンケーキレンズが今回のVoigtländer SEPTON 40mm F2 Asphericalとなっています。
サイズとデザイン
正直、このレンズが似合うニコンのカメラは、Nikon Zfだけだと思っていました。でもどうですか?ZRにもよく合っていますよね?

ZRとの組み合わせにより、最強のスナップ機の誕生かもしれません!

デザイン性でTILTAのケージに合わせましたが、新型のSmallRigケージで合わせてみてもこんな感じです。

現代のレンズとどう違うの?

40mm f/2と聞くとどうしても NIKKOR Z 40mm f/2の存在が思い浮かびます。焦点距離、明るさ、またフィルター径(52mm)まで同じの両レンズ。現代版のオートフォーカス対応のNIKKOR Z 40mm f/2に対して、SEPTON 40mm F2 はどう違うのか?何となく漠然とオールドレンズのような描写なんだろうとは思いつつ、実際のところが知りたかったので今回は私からリクエストさせていただきました。
まずは、写りの違いを見ていただきましょう!上がSEPTON、下がNIKKORになります。設定は全て合わせており(開放)、速やかにレンズを入れ替えて撮影しています。
▼SEPTON 40mm F2

▼NIKKOR Z 40mm f/2

同じ焦点距離、明るさのレンズですが、まず画角はSEPTONの方が若干広いです。また周辺減光もNIKKOR Z 40mmと比べると大きいかと思います。四隅まで完璧にパキッと写るわけではなく、周辺光量落ちやわずかな甘さを残すことで、視線を自然と中央へ導くような「人間の視覚に近い」描写を楽しめます。
▼SEPTON 40mm F2

▼NIKKOR Z 40mm f/2

色ノリの良さ、コントラストが高いのはNIKKOR Z 40mm。現代の写りに対してSEPTONの開放ではわずかに柔らかいボケ味を見せますが、少し絞ると現代レンズらしいキリッとした解像感が得られる二面性があります。
▼SEPTON 絞り:F4

F4に絞るとほぼ周辺減光がなくなり、線も細くシャープに写ります。この辺りの検証は動画にもしているのでこちらもチェックしてみてください。
見頃を迎えたシャクナゲ
今回は奈良県明日香村にあります岡寺へ行ってきました。ちょうどシャクナゲが見頃を迎えていて、とても楽しく撮影して回ることが出来ました。

境内をバックにシャクナゲをアップに開放で撮ってみました。背景の植物の隙間から光が入り、玉ボケが集まった感じの写真になっていますが、ピント面のシャクナゲの写りは雄しべまでしっかりと解像していて、花びらの立体感も感じます。

■撮影環境:F2 1/60s ISO125
玉ボケも非常に綺麗で、玉ねぎボケ(年輪ボケ)は一切感じることはなかったです。

■撮影環境:F2 1/500s ISO280
額縁構図で三重塔。少し木の枝部分にフリンジが見られますが、かなり少ないと思います。ボケのグラデーションも綺麗でこれこそが「音まで写る」と称えられるSEPTONの写りかと思います。

■撮影環境:F2 1/200s ISO110
新緑のもみじ。こちらはほぼフリンジは感じませんね。

■撮影環境:F2 1/1600s ISO220
見てください!このシャガの花の立体感。意外と現代的なシャープな写りもします!

■撮影環境:F2 1/320s ISO250
明暗差の激しいところでもしっかり抜け感の良い写りをしてくれます。

■撮影環境:F2 1/640s ISO110
強い逆光が入ると赤いリング状のフレアが出てきます。

■撮影環境:F2 1/500s ISO125
動画作例
今回はレンズの特性を確認しながら、動画も撮っていきました。今回使用したカメラはNikon ZRでREDのカラーサイエンスで撮れるR3D NE 6K59.97pで撮影し、RED公式のLUT RED TECHを使って仕上げました。途中で出てくるフレアの様子も確認出来ます。RAW動画ならではの高解像度映像をお楽しみください。
まとめ
全体として銘玉と呼ばれているSEPTONに相応しい非常にコンパクトで写りの良いレンズだと実感しました。解像感もNIKKOR Z 40mmと比べても高く、特にF4辺りからは、現代のパキッとした写りも楽しめますし、開放でのわずかな柔らかさと周辺光量落ちも視線を中央へと導き、写真も動画も見ている人を虜にする力があると思います。
また最短撮影距離が30cmとかなり寄れるので、テーブルフォトも撮りやすいですし、非常にコンパクトでデザイン性の高いレンズなので、いつでもどこでも持っていけるレンズ、付けっ放しになるレンズになるのかなと思います。おすすめなのはスナップ写真、動画で気軽なんだけど、じっくり時間をかけて撮る、撮影する時間を楽しむのに使うと良いと思います。
■ビデオグラファー:岩本あきら
愛知県名古屋市出身。奈良県在住。2022年3月ビデオグラファーとして初のNikon公式 Nikon Creatorsに登場。大手企業プロモーションをはじめ、ライブ、学校行事の動画撮影などを行う。また、カメラ系インフルエンサーとして機材のレビュー、検証、ハウツー動画を発信。ジンバル撮影を得意とし、精度の高い都市景観撮影にも定評がある。
















