ソニー α7CRで写すメルボルン旅|Rinaty

はじめに
みなさんこんにちは!セルフポートレート写真家のRinatyです。
先日、初めてオーストラリアにある都市、メルボルンを訪れました。
今回の旅にはSONY α7CRを連れて行きました。
ということで、現地で撮影した作例とともにカメラの魅力について書かせていただきます!
なぜこのカメラを選んだのか
私は色んなメーカーのカメラを多数所有しています。そんな私が今回選んだのは、SONY α7CRです。

選んだ理由はズバリ「小型・軽量」「高画素」という特徴を持っているからです。
質量はバッテリーとメモリーカードを含めてわずか515g。
天面がフラットになった、すっきりとした見た目です。
こちらのカメラは軽量化のため、SDカードのスロットは1つだけとなっています。
個人的にはここはダブルスロットにして欲しかったなと感じています。
今回は崖などのロケにも行く予定があったため、ハードな環境にも強いLexarのARMORシリーズのSDカードを使用しました。

マイクロUSB端子が無いため、有線レリーズは使用できませんが、Bluetoothのワイヤレスリモートコマンダー「RMT-P1BT」を使うことができます。私は普段からリモコンを使うことがほぼ無いため、こちらは特に支障がありませんでした。
また、α7CRはこれだけコンパクトなのに約6,100万画素で撮影することができます。私は普段から撮影した作品をよく個展などで展示しています。高画素機で撮影しておくと、展示のために大きく引き伸ばすことができるだけでなく、プリントしたときに立体感ある描写を得られるのが良いところです。
さらにバッテリー持ちもかなり良く、ファインダー使用時約490枚、液晶モニター使用時約530枚を撮影することができます。予備バッテリーをたくさん持っていく必要がないためとても助かります。
決して安くはない旅費を捻出するのであれば撮影も妥協したくはない。けれど他の荷物も非常に多いため、なるべく軽量化したい。そんなワガママな願いを叶えてくれるカメラがα7CRです。
メルボルンで撮影したセルフポートレート
こちらはメルボルン最古かつ国内で最も長いショッピング・アーケード「ロイヤル・アーケード」で撮影したセルフポートレートです。
他の人が通らないタイミングを見計らい、撮った1枚です。
私の横にある看板にピントを合わせて置きピンで撮影しました。

■撮影環境:1/500秒 f/4 ISO1000 30mm
こちらも同じくロイヤル・アーケード付近で撮影。一瞬の隙を狙って階段の上から撮影。すごくお気に入りの1枚です。

■撮影環境:1/160秒 f/4 ISO160 48mm
これらは世界で最も美しい海岸道路と呼ばれる「グレート・オーシャン・ロード」を巡るツアーに参加しながら撮ったセルフポートレート作品です。

■撮影環境:1/160秒 f/5.6 ISO50 30mm

■撮影環境:1/50秒 f/5.6 ISO1000 61mm
マイクロバスで移動するため、スペースが無く、あまり荷物を持っていくことができません。
このようにカメラキャリーを膝の上に置いて移動しました。

さらに一箇所での撮影時間は10分程度であるため、スピードが求められます。
私はカスタムボタンにインターバル撮影機能を登録し、素早くセルフで撮影を始められるようにしました。また、カメラ側にすばやく縦と横の構図を切り替えられるFotoproのプレート「X-Rotator95」を取り付けて構図を変えながら撮影しました。

久しぶりに風景写真も撮りました。6100万画素で撮影できるため、崖の細部まで非常に美しく残すことができました。立体感もかなり高いです。

■撮影環境:1/500秒 f/11 ISO400 24mm
これらはツアーの途中で撮影した動物たち。
望遠レンズを持っていかなかったため、これらの作品はAPS-Cモードで撮影しています。焦点距離が1.5倍になり、画素数が2600万画素に落ちますが、元の画素数が大きいため、クロップしても質感など綺麗に残すことができました。
α7CRは「AIプロセッシングユニット」を搭載しており、高精度な被写体認識が可能です。画像処理エンジン「BIONZ XR」の高速処理とあわせてオートフォーカスの精度がかなり良く、薄暗い空間で動く動物に対してもすぐにピントを合わせることができました。

■撮影環境:1/200秒 f/4 ISO250 112mm(35mm判換算)

■撮影環境:1/1000秒 f/2.8 ISO1000 112mm(35mm判換算)
こちらは駅の高架下で撮影。
いろんなアングルで撮影してみました。
バリアングルモニターであるため、ハイアングル・ローアングルでも画面を確認しながら撮ることができました。

■撮影環境:1/125秒 f/6.3 ISO320 62mm

■撮影環境:1/80秒 f/6.3 ISO800 14mm
こちらは街中で撮影。
ソニーは青色の表現がとてもいいなと感じます。青空を積極的に写したくなります。

■撮影環境:1/250秒 f/6.3 ISO125 24mm
これらの作品はホイザーレーンと呼ばれる路地で撮影したセルフポートレート。この場所は毎日のように落書きが上から重ねて描かれるため、次に行ったときは同じ写真を撮ることができないというロケーションです。
メルボルンでは落書きではなく、アートとして受け入れているようです。

■撮影環境:1/100秒 f/4.5 ISO400 72mm

■撮影環境:1/100秒 f/4.5 ISO400 40mm

■撮影環境:1/100秒 f/6.3 ISO320 19mm
こちらは夜に撮影したセルフポートレート。
暗所でもノイズが乗りにくく、美しい夜景と共に自分を写すことができました。
これくらいの人物の大きさで、静止したポージングで撮影する際は大抵被写体を追尾しながら撮影するインターバル撮影モードを使っています。α7CRは高精度に瞳を認識し、暗所でも安心して撮影することができました。

■撮影環境:1/15秒 f/2.8 ISO1600 35mm
こちらの作品も夜間に撮影。宿泊していたホテルの目の前の路地で撮影しました。昼間にも路地で撮影しましたが、夜は一気に雰囲気が変わります。

■撮影環境:1/40秒 f/3.2 ISO1600 28mm
こちらの作品はメルボルンの国会議事堂で撮影。
天気が良く周辺が眩しい状況でしたが、ファインダーがついているため、しっかりと写りを確認しながら撮影することができました。
周りの環境がとても明るい場合、モニターはどうしても見えづらくなりがちです。
コンパクトにするためについていないものが増えていますが、私はファインダーは必須だと考えています。

■撮影環境:1/160秒 f/10 ISO160 15mm
雲がたくさん出てきたのでH&YのGND filter soft 0.9 150mm×170mmとSIGMA 14-24mm用アダプターを使用して撮影。
曇った際は空が白飛びしやすいですが、ハーフNDフィルターがあると安心です。

■撮影環境:1/160秒 f/9 ISO100 14mm
こちらは公園で撮影しました。メルボルンは緑がとても多く、日本では見られないような木々があちこちに生えています。
緑と一緒に撮るだけで、おとぎ話の中の世界のように写すことができます。
ちなみにこの日着用していたドレスは、私の中でメルボルン=カラフルでおしゃれな街というイメージがあったため、その想像に合うドレスを日本から持ってきて着用しました。

■撮影環境:1/160秒 f/4.5 ISO100 54mm

■撮影環境:1/160秒 f/5 ISO125 66mm
この作品も街中で撮影した一枚。こちらはトリミングしています。
セルフポートレートを撮る際、一つの構図を決めて撮るのにすごく時間がかかります。
写真を見返していく中で、表情がいいなと思ったらトリミングすることがあります。
元は下くらいのサイズ感で撮っています。迷いなくトリミングできるところも高画素機の魅力の一つだと思っています。

■撮影環境:1/160秒 f/5 ISO125 66mm
この作品はブライトン・ビーチにて撮影。96個のカラフルな小屋がずらりと並ぶフォトジェニックなスポットとして人気のビーチです。
ここでもインターバル撮影でセルフポートレートを撮っていると、鳩が飛んできてくれました!
以前にも私のセルフポートレート作品には偶然鳩や雷鳥が写り込んでくれたことがあります。
鳥とは何か縁があるようです。

■撮影環境:1/1000秒 f/5 ISO160 75mm
こちらの作品は野生のペンギンが生息するフィリップ島にて撮影。海にぽっかりと浮かぶ島々、そして美しい空が印象的な一枚となりました。大きく引き伸ばして展示したい1枚です。

■撮影環境:1/500秒 f/7.1 ISO100 36mm
この2枚の作品は、メルボルンで観光中に見つけたお店で購入した服を着用して撮影しました。
1枚目はパンツスタイルがカッコよく見えるようにローアングルかつ広角で脚長効果を狙って撮影し、2枚目はトップスのディテールがわかるように寄りで撮影しました。

■撮影環境:1/400秒 f/4 ISO320 19mm

■撮影環境:1/160秒 f/2.8 ISO320 64mm
このビジューのトップスの透け感、きらきら感に一目惚れしました!これからも異国を訪れた際は、いろんな服を買って撮影に使ってみたいです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
このコンパクトなカメラ一台で、メルボルンの魅力をギュッと詰め込みながら撮影することができました。
よく、高画素機は本当に必要なのかという話を聞きます。私は可能な限り高画素で残しておくべきだと考えています。
昔、500万画素で撮影できる携帯電話が登場した際に、すごく美しく撮れて感動した記憶があります。しかし、今その写真を見返すと、画質が悪く見えてしまいます。それはモニターなどの写真を見るための媒体が進化しているからです。
今十分綺麗だと思っている写真は、数十年経ってから見ると物足りなく感じてしまうかもしれません。
高画素で残しておき、何十年経ってもその時撮った美しさを感じられるようにしたいと強く思っています。
最高に美しく残しておきたいけれど、なるべく荷物を軽くしたい。
α7CRは、そんな人にお勧めできるカメラだと感じました。
個人的に、登山の際も連れて行ってみたいです。
■写真家:Rinaty
2021年よりフリーランスフォトグラファーに転身、大阪を拠点として全国で活動中。カメラマン・モデル・ヘアメイク・スタイリング・アートディレクションを全て一人でこなすセルフポートレート写真家として多くの作品を残す。フォトウォークやセミナー等の撮影イベントも多く開催し、上田安子服飾専門学校ファッションフォトグラフィックコースにて講師を務める。その一方でウェディング前撮り、成人式前撮り、プロフィール撮影、キッズ撮影、広告撮影、商品撮影など幅広く活躍している。
日本写真家協会 正会員・東京カメラ部2022 10選