ソニー α7 V レビュー|ペトグラファー 小川晃代
はじめに
ソニー α7 Vはこれからカメラを本格的にはじめたい方にもぴったりな万能なフルサイズ機です。
4軸マルチアングル液晶モニター搭載で、横位置でも縦位置でも見やすい位置に液晶モニターを調整できるので、超ローアングルもハイアングルもストレスフリーで撮影ができます。
広いダイナミックレンジやオートホワイトバランスの向上により、色の再現力も向上したので実際に作品をご覧いただきましょう。
目を引く描写力
今回はα7 Vを持って浅草のネコカフェMONTAさんにお邪魔してきました。
室内でわんこにゃんこを撮る時、私は窓からの光を生かして撮っています。にゃんこを撮影する場合は動きをよく観察して、にゃんこが窓際近くに行った時にシャッターを切ったり、窓からの光を感じられるようなフレーミングで撮るのが好きです。
より美しく撮るには光の当たり方も重要です。サイド光や半逆光の光がにゃんこに当たるように、自身が移動して撮影する事で柔らかい毛並みや立体感を表現しています。
こちらはサイド光・逆光・半逆光が差し込む空間です。
この日は薄曇りだったので柔らかい光が差し込みしっとり落ち着いた写真になりました。
α7 Vのこの空気感やナチュラルな色味が好きです。

■使用機材:SONY α7 V + FE 50mm F1.2 GM
■撮影環境:F1.2 1/500 ISO100 AWB
こちらの写真はにゃんこの瞳のうるおいもしっかりと、またいくつかの色味が入った毛色の階調もしっかりと表現されました。美しい解像感に大満足な1枚です。

■使用機材:SONY α7 V + FE 50mm F1.2 GM
■撮影環境:F1.2 1/500 ISO80 AWB
にゃんこが長いこと同じ場所でくつろいでいてくれたので、カメラアングルやフレーミングを変え様々な位置から撮影してみました。

■使用機材:SONY α7 V + FE 50mm F1.2 GM
■撮影環境:F1.2 1/800 ISO160 AWB

■使用機材:SONY α7 V + FE 24-50mm F2.8 G
■撮影環境:35mm F3.2 1/320 ISO320 AWB
暗所撮影もお任せ
室内で撮影する時に気になるのは、部屋の暗い場所での撮影です。
にゃんこも窓際に居たかと思えば、次はソファーの下に潜り込んだり、窓から離れた部屋の隅に行ったりと自由気ままです。暗い場所ではノイズが気になるのでなるべく避けたいところですが、今回はどうでしょうか?撮影した画像を見ると毛の1本1本も繊細に写し出されています。
α7 Vは全ての感度域で最適なノイズリダクション処理をしてくれるので、暗所でも高い解像性能を発揮します。
これによりディティールの破綻を抑えてくれるのでありがたいです。

■使用機材:SONY α7 V + FE 35mm F1.4 GM
■撮影環境:F1.8 1/400 ISO1250 AWB

■使用機材:SONY α7 V + FE 35mm F1.4 GM
■撮影環境:F1.8 1/400 ISO1250 AWB
ペット撮影では、その子の落ち着く環境で自然な姿を撮ることが多いです。
暗い場所でもノイズを恐れずに撮影できるのはうれしいですね!
またα7 Vはダイナミックレンジが広いので、シャドウからハイライトまでの豊かな階調表現が可能です。

■使用機材:SONY α7 V + FE 50mm F1.2 GM
■撮影環境:F1.2 1/1000 ISO400 AWB
白い毛の子や黒い毛の子の撮影では、白飛びや黒つぶれにならないよう、撮影では神経質になりがちですが、α7 Vでは気持ちを楽にして撮影することが出来ました。

■使用機材:SONY α7 V + FE 50mm F1.2 GM
■撮影環境:F1.2 1/500 ISO200 AWB
オートホワイトバランス精度の向上
α7 Vはオートホワイトバランスの精度が更に向上しています。
それを特に感じたのが曇り時の撮影です。曇り時は色味が安定しないので、撮影後に大きく色補正をすることも多々ありましたが、α7 Vは曇りの日も含めどんな環境でも安定したホワイトバランスを保ってくれたので頼もしかったです。

■使用機材:SONY α7 V + FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
■撮影環境:200mm F3.4 1/2000 ISO250 AWB
また日陰の撮影でも、花の色やわんこの毛色を忠実に再現できるので、撮ったその場で液晶にプレビューした時のキレイさにテンションが上がりました。

■使用機材:SONY α7 V + FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
■撮影環境:149mm F2.8 1/1600 ISO400 AWB
走り撮影でも頼れるカメラ
走りシーンはちょっと難しい環境で撮影してみました。
この時ちょうどシロツメクサが一面に咲いていて美しかったので、この中で走るわんこの撮影に挑戦しました。
シロツメクサや芝生の背丈が意外と高く、わんこの背丈の1/3程は埋まっているのでピント合わせが難しい状況ですが、今回はわんこがピョンとジャンプしたところを狙ってみました。

■使用機材:SONY α7 V + FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
■撮影環境:200mm F3.2 1/3200 ISO400 AWB
スタート地点のわんこにピントを合わせ、こちらに向かって走ってくるところを撮影しています。
途中、目に入るものに気をとられ寄り道しながら走ってきたり、わんこの走るスピードが想像していたよりも速かったのでピントを追従してくれるか心配でしたが、ご覧の通りジャンプの瞬間をしっかり捉える事が出来ました。
不規則に動き回るペットの撮影において、α7 Vのブラックアウトフリーの高速連写は本当に助かります。たくさん撮影した中からジャンプシーンを選んでみました。

■使用機材:SONY α7 V + FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
■撮影環境:200mm F3.2 1/3200 ISO400 AWB
おわりに
様々な環境で撮影してみましたが、特に大きく変化を感じたのはダイナミックレンジの広さでした。晴れた日や明るい窓際、白いわんこにゃんこを撮影する時の白飛びは今まで一番気になっていた部分なので、これが軽減できたことは特にうれしいです。またAF精度の向上により動きシーンも快適に撮影出来たので、インドア派からアクティブ派の飼い主さんまで、ペット撮影を行うのに最適なカメラだと思いました。
■撮影協力:ネコカフェ MONTA
■写真家:小川晃代
トリマー・ドッグトレーナー資格を保持しペットやのら猫等小さな生き物撮影を得意とするペトグラファー。2006年に動物に特化した制作会社とペット&キッズ専門の写真スタジオ「アニマルラグーン」を設立。現在はカレンダーやカタログ、写真絵本の撮影をはじめ、写真教室の講師やペットモデルコーディネーターとしても活躍。『ゆるねこ×ブッダの言葉』(インプレス)、『ちいさいののちゃん』(講談社ビーシー)、『ねこもふ。ごーじゃす』『手乗りねこ』(宝島社)、『ねこの撮り方まとめました!』(日本カメラ社)、『こいぬ』『こねこ』(ポプラ社)、『ねこきゅう』(東京書店)などの写真集ほか、ペットカレンダーも多く手がけている。














