日常を特別に変える! ソニー α7 IVで撮る本格スナップ術

鈴木知子
日常を特別に変える! ソニー α7 IVで撮る本格スナップ術

2025/6/28(土)に開催されるソニープロカメラマンセミナーでは、本記事でもレビューしている鈴木知子さんが登壇して「その一枚を作品に変える ~ α7 IVという選択 ~」を開催します。スナップ撮影を行う中でのα7 IVの魅力を徹底解説。普段からαを使って撮影を楽しまれている方をはじめ、SONYのカメラやレンズを使ってみたいと考えている方も方奮ってご参加ください。セミナーの詳細は文末に記載しています。

はじめに

皆さん、こんにちは。スナップフォトグラファーの鈴木知子です。私は都市スナップをメインに撮影をしています。よく写真を趣味にされている方から「スナップは苦手」、「何を撮ればよいのかわからない」そのような話を聞くことがあります。スナップ写真は被写体に決まりがないからこそ、かえって難しいと感じるのかもしれません。今回はスナップフォトグラファーの私がソニー α7 IVを愛用している理由、スナップ写真の考え方、うまく撮るためのヒントなどをご紹介します!

私がα7 IVを選んだ理由

スナップ撮影では、歩きながらシーンや被写体を探すのが基本スタイルです。そんな私がα7 IVを選んだ決め手は、高画質と優れた機動力の両立でした。操作性に関してもカスタマイズをすることで、自分好みにセッティングができる点が大きな魅力です。もっと軽量のカメラもありますが、私はズームレンズをメインに使用しているため、撮影時の取り回しや、カメラボディとのバランスのよさにこだわってα7 IVを愛用しています。

ソニー α7 IV + FE 24-105mm F4 G OSS
ISO100 85mm f7.1 SS 1/1000

スナップ写真とは日常の一瞬の出来事などを、演出などをせずに即興的に撮影した写真のことを指します。そのためAF性能の高さはとても重要。特にリアルタイム瞳AF、被写体を正確に追従するリアルタイムトラッキングの性能には、絶対的な信頼を感じています。動きのある被写体が撮りたい方には、全力でおすすめします。

ソニー α7 IV + FE 24-105mm F4 G OSS
ISO1250 75mm f8 SS 1/2500

スナップに最適なレンズ選び

レンズ選びは、「どのような写真を撮りたいか」「どのようなシーンで使うか」で大きく変わります。スナップ写真には、一般的に軽量で汎用性の高い標準ズームレンズが使いやすいと言われていますが、撮影スタイルに合わせて選ぶのがベストです。私は歩きながら被写体を探して撮影をしているので、機動力はもちろん、スタイリッシュで洗練された印象の作品にするため、描写性能や解像力にもこだわっています。撮影時に必ず持ち歩くお気に入りのレンズは、FE 24-105mm F4 G OSSとFE 70-200mm F4 Macro G OSS II。この2本で広角から望遠まで幅広く対応し、ハーフマクロ撮影も可能です。多彩な被写体や撮影シーンでその実力を発揮します。

ソニー α7 IV + FE 24-105mm F4 G OSS
ISO100 77mm f4 SS 1/640
ソニー α7 IV + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
ISO100 129mm f4 SS 1/6400

ただしズームレンズの利便性に頼りすぎず、焦点距離に合わせて自ら動き、フットワークを活かした撮影を心がけています。また私は被写体との「距離感」を大切にしています。被写体に近づけば迫力や親密感が生まれ、離れれば周囲の状況も含まれてストーリー性のある写真になるため、撮影意図に合わせて焦点距離と撮影距離を決定しています。

ソニー α7 IV + FE 24-50mm F2.8 G
ISO100 29mm f6.3 SS 1/80

ソニーのEマウントレンズには、スナップ撮影に適した多彩な標準ズームレンズが揃っています。ぜひ皆さんの撮影スタイルにあったレンズを見つけてくださいね。

ソニー α7 IV + FE 16-25mm F2.8 G
ISO100 18mm f2.8 SS 1/60

「瞬間」をとらえる撮影のコツ

天候、光などは同じ場所で撮影をしても日々変わります。「瞬間」を意識するだけでも、被写体は見つかるはず。特別な場所に行かなくとも、撮影チャンスは溢れています。私はつねに光と影に注目しています。逆光を活かすとドラマチックな写真になります。人物を添景としてシルエットで表現することで、周囲のスケール感を伝えるとともに、見る人の想像力を掻き立てる効果が狙えます。

ソニー α7 IV + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
ISO100 200mm f4 SS1/800

朝や夕方は印象的な斜光が見られますし、夕方から夜にかけては街灯りや車のテールランプなど、人工光も魅力的な被写体になります。またα7 IVはダイナミックレンジが広いのでハイコントラストなシーンで大きな効果を発揮し、高感度撮影にも強いです。これらの点からも、スナップ撮影に非常に適したカメラだと感じています。

ソニー α7 IV + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
ISO640 79mm f4 SS 1/80

曇りや雨の日にも、晴天とは異なる魅力があります。柔らかい光が自然な質感を引き立て、落ち着いた雰囲気の写真に仕上がります。また、寂しさや静けさといった感情を引き出す表現も可能です。単に被写体を写すのではなく、その背後にあるストーリーや意味をとらえることで表現が大きく変わってきますよ。

ソニー α7 IV + FE 24-105mm F4 G OSS
ISO160 105mm f4 SS 1/125

自分らしい表現を見つける方法

写真を撮影していると、自分が何に興味を持っているのかに気づくと思います。自分の「好きなもの」を被写体に選ぶことで、写真には想いや個性が表れるものです。私は「リフレクション」と言われる、反射を活かした表現を多用しています。多重露出のような重なり合った視覚効果が生まれ、非現実的で幻想的な見せ方が可能になります。重なり合う像が、どこか夢の中の光景をのぞいているような、不思議で少し変わった感覚を与えてくれます。リフレクションは、おもに水たまりやショーウィンドウのガラスなど、身近な場所でたくさん見つけることができます。

ソニー α7 IV + FE 24-105mm F4 G OSS
ISO200 105mm f4 SS 1/125

水たまりなどを撮影する際は、地面に近いローポジションから撮影すると、反射がしっかりと写ります。こうしたローポジション撮影では、バリアングル液晶モニターが非常に便利です。無理な姿勢をとらずに撮影でき、構図の確認もしやすくなります。「好き」な要素はシーンや被写体に限らず、構図やボケ、シルエットなど様々な場面で見つけることができます。自分の「好き」を発見することで撮影へのモチベーションがあがり、撮影技術が磨かれ、より魅力的な写真表現が可能になります。

ソニー α7 IV + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
ISO200 85mm f4 SS 1/100

クリエイティブルックで差をつける

スナップ写真を作品に昇華させるポイントのひとつに、「見せ方」があります。私は目の前の風景をただそのまま写すのではなく、構図や色使いを工夫して雰囲気を変え、ありふれたものに見えないよう意識しています。そのため、撮影の際にはイメージに合わせてクリエイティブルックを使い分けています。クリエイティブルックとは、カメラにプリセットされた画作り用の機能で、10種類が搭載されています。

私のお気に入りは、落ち着いた発色でメリハリのあるコントラストが加わる「FL」。フィルム調の雰囲気ある写真を簡単に撮ることができます。クリエイティブルックは、雰囲気だけでなく、感情や伝えたいメッセージに大きな影響を与える要素でもあります。撮影時にイメージを明確に表現したい方は、ぜひ活用してみてください。表現の幅がさらに広がりますよ。

ソニー α7 IV + FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
ISO100 166mm f8 SS 1/500

さいごに

スナップ写真は特別な準備がなくても気軽に撮影できるのが魅力ですが、使うカメラやレンズによって写る写真の雰囲気や仕上がりは大きく変わります。高感度性能にすぐれ、コンパクトでありながら本格的な画質を実現するα7 IVは、スタイリッシュな都市スナップを楽しみたい方にとって心強い選択肢です。軽量なボディは長時間の街歩きでも負担になりにくく、優秀な手ぶれ補正機能により、薄暗い場所や動きのあるシーンでも安定した撮影が可能なので、日中から夜景までスナップ撮影が楽しめます。

カメラを手に街を歩けば、日常の中にある小さな発見や、思いがけない瞬間に出会えるはずです。写真を撮ることは、そうした一瞬を記憶として残す素敵な手段。これからもスナップ写真を通して日々の魅力を再発見し、楽しみながら撮影を続けてくださいね!

【2025/6/28】鈴木知子さん登壇の「その一枚を作品に変える ~ α7 IVという選択 ~」セミナーを開催

2025年6月28日(土)講師に鈴木知子さんをお招きして、「その一枚を作品に変える ~ α7 IVという選択 ~」をテーマにセミナーを開催します。その中で今回の記事で紹介したα7 IV含むα7シリーズを使用した撮影のポイントや、おすすめのFEレンズの紹介、各レンズの特徴やそのシーン別使用例などをお話しいただきます。普段から撮影されている方や、これから撮影を始めてみたいと考えている方にオススメのセミナーです

本セミナーは全国のカメラのキタムラ50店舗でライブ中継にて開催いたします。参加費は無料!講師への質問もできますのでこの機会にぜひお気軽にご参加ください。セミナー終了後、一部の店舗では普段取り扱いのない特別なカメラやレンズが体験できます。開催店舗をぜひご確認ください!

▼鈴木知子氏メッセージ動画

【概要と申込み】
■開催日:2025年6月28日(土):鈴木知子氏「その一枚を作品に変える ~ α7 IVという選択 ~」

■開催時間:【第一部】11:00~12:00【第二部】14:00~15:00
■費用:無料
■場所:カメラのキタムラ ライブ中継先店舗(下記店舗一覧よりご確認ください)
■定員&申込み:希望店舗へお問い合わせ、ご連絡ください
■申込み期限:各開催日前日の店舗営業時間内

【店舗一覧】
募集状況や申込み、ご質問などは申込み希望店舗へお電話ください。
★の表記がある店舗では当日限定のラインナップでカメラやレンズの体験ができます。

■北海道:札幌/羊ケ丘通り店
■北海道:釧路/釧路店
■青森県:弘前/高田店
■秋田県:秋田/広面店
■山形県:山形/馬見ヶ崎店
■栃木県:小山/小山店
■群馬県:太田/太田店
■茨城県:水戸/下市店
■埼玉県:熊谷/熊谷店
■埼玉県:埼玉/狭山富士見店
■埼玉県:鶴ヶ島/鶴ヶ島店
■千葉県:市川/北国分店
■東京都:新宿/北村写真機店
■東京都:東京/羽村店
■神奈川県:平塚/平塚店
■山梨県:甲府/アルプス通り店
■静岡県:富士/市役所前店
■静岡県:藤枝/田沼店
■新潟県:三条/ピア店
■富山県:富山/掛尾店
■石川県:小松/小松店
■石川県:金沢/有松店
■石川県:金沢/浅野本町店
■福井県:武生/武生店
■福井県:福井/バイパス南店
■愛知県:豊橋/牧野店
■愛知県:豊川/諏訪店
■愛知県:一宮/中島通り店
■愛知県:名古屋/守山・今尻店
■三重県:四日市/西浦店
■滋賀県:草津/野村店
■京都府:京都/四条西院店
■大阪府:岸和田/岸和田店
■大阪府:河内長野/河内長野店
■兵庫県:姫路/英賀保店
■岡山県:岡山/東岡山店
■岡山県:岡山/下中野店
■鳥取県:鳥取/鳥取店
■島根県:松江/学園通り店
■徳島県:徳島/沖浜バイパス店
■愛媛県:松山/朝生田店
■福岡県:福岡/ミーナ天神店
■福岡県:久留米/上津店
■福岡県:八幡/折尾店
■大分県:大分/光吉店
■熊本県:熊本/東バイパス中央店
■宮崎県:宮崎/中央店
■佐賀県:佐賀/南部バイパス店
■鹿児島県:鹿児島/中山バイパス店
■沖縄道:沖縄/北谷店

 

【鈴木知子氏プロフィール】

神奈川県横浜市出身。写真家、柳瀬桐人氏(他)のアシスタント経験後、コマーシャルフォトを中心に活動。現在フリーランスとして地元横浜に事務所を構え、カメラ片手に日々奮闘中。近年は雑誌への作品提供やフォトコンテストの審査、セミナー講師、写真ハウツー書籍の執筆も行なっている。

 

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