シグマ 28-105mm F2.8 DG DN Art|最強のセルフポートレート作品撮りレンズ

Rinaty
シグマ 28-105mm F2.8 DG DN Art|最強のセルフポートレート作品撮りレンズ

はじめに

皆さんこんにちは。セルフポートレート写真家のRinatyです。
今日はこれ一本だけで撮影が完結できてしまう、万能なレンズをご紹介します。
それがSIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art(Lマウント)です!

私は昨年、LUMIXのフルサイズミラーレス一眼を初めて購入しました。
その際、標準ズームレンズのLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6も一緒に買いました。
こちらのレンズはとても軽く、写りも美しくコスパ抜群で非常に気に入っています。(こちらのレンズの魅力がわかる記事もいつか執筆させていただこうと思っています)

しかし、この20-60mmは開放F値が3.5-5.6で望遠側にするほどF値が大きくなり、暗い場所で使いづらいこと、前ボケをしっかり入れて撮影したり背景をボカしたりする時に使いづらいという問題がありました。
私は普段から広角をよく使いますが、花などを圧縮効果を活かして撮る際は望遠域を使います。
LUMIXの望遠レンズ「LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.」の導入も検討しましたが、とても大きくて重く、軽さを重視している私には厳しいと感じました。
そして200mmを使う頻度は、私はあまり高くありません。

そんな私にぴったりのレンズが今回ご紹介する「28-105mm F2.8 DG DN | Art」です!

広角から望遠までカバー、F2.8通しで小型軽量!

【主な仕様】
レンズ構成:13群18枚(FLD2枚、SLD1枚、非球面レンズ5枚)
絞り羽枚:12枚(円形絞り)
最小絞り:F22
最短撮影距離:40cm
最大撮影倍率:1:3.1(焦点距離105mm時)
フィルターサイズ:82mm

SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Artは広角から望遠までしっかりカバーできて開放F値は2.8通し。
そしてギリギリ1kgを切る重さです。Eマウントは990g、Lマウントは995g!
長さもLマウントは157.9mmで、16cmを切っています。
以前SIGMAの方からレンズを説明していただいた際、この「1kg」を切るためにすごく頑張っていると聞きました。

さらにフィルター径が82mmで、私が普段から愛用しているH&Yフィルターを取り付けることもできます。

また、鏡筒左側にフォーカスモード切り替えスイッチがあることも気に入っています。
私はセルフポートレートを撮る際、自分が立つ位置にAFでピントを合わせた後、MFに切り替えて撮影しています。カメラ内で操作せず、そのまま切り替えられるとかなり便利です。

これ一本で撮影を完結できる万能レンズ

ズーム域が広く、明るいレンズは以前にもご紹介させていただいていますが、今回ご紹介するレンズは広角側が28mmから始まっているというところがお気に入りポイントです。

私は風景をしっかり入れながら自分自身を撮影するスタイルです。広角域をよく使うため、この広さから使うことができるのは非常にありがたいです。

広角域をよく使うかどうか、広角域でF2が必要か、望遠域がどこまで必要か、そしてお持ちのマウントに合うかどうかを確認し、選ばれることをお勧めします。

SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Artを購入してから、私のほとんどの作品撮りはこの1本でカバーできるようになりました。
最近は作品撮りの際はこのレンズとLUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACROを持っていき、F値の低さが必要ではなく、荷物を軽くしていきたい時はLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6を持っていくといった感じで使い分けています。

様々な焦点距離でセルフポートレート

それではSIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Artの実際の作例をご紹介していきます!

こちらはバラ園で撮影。薔薇の通路の外側に三脚とカメラを設置し、手前のバラを前ボケに利用して立体的な絵作りを心がけました。周囲の花が明るくなりすぎないように角度を調整して人物に光を当て、さらに浮き出るような雰囲気で撮影しました。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/160秒 f/2.8 ISO1000 78mm

この作例はやや広角(33mm)に変えて撮影。頭上まで伸びるバラが収まるように撮影しています。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/80秒 f/3.2 ISO125 33mm

こちらは105mmで撮影。背後にあるバラを圧縮させてより沢山の花に囲まれているような1枚にしました。奥の花が大きく写り、ボケ感も自然で美しいです。PCでこの作品を見た時に最初に感じたのは、すさまじい解像力。拡大した際に顔のパーツの描写に驚きました。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/60秒 f/2.8 ISO125 105mm
上の画像を拡大。アイシャドウやまつ毛がキレッキレです。

こちらの作品はバラ撮影をした日の夕方に撮影。突然空が美しく焼け始めたため、リフレクションを入れながら撮影しました。
F2.8まで下げられるため、暗い場所でも感度を上げすぎずに撮ることができます。
いろんな画角で2.8通しで撮影できるのはかなりありがたいです。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/100秒 f/2.8 ISO640 80mm

この作品はスタジオでセミナーをしている最中に撮影。イルミネーションを前ボケに大きく入れて撮影しています。
このような撮影ではF値が低いほどボケ感が美しい作品になります。
12枚の絞り羽根のおかげで玉ボケも口径食が気になりません。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/25秒 f/2.8 ISO160 28mm

こちらの作品は炎天下の紫陽花畑で撮影。
逆光がかなりきつい状況でしたが、ナノポーラスコーティングにより逆光耐性が強く、余計なゴーストやフレアが入ってくることがなく撮影することができました。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/200秒 f/2.8 ISO100 61mm

こちらは87mmで撮影。今年は日差しがかなり強く、炎天下に咲く紫陽花たちはすでに枯れていたり花が咲いていないものが多い状況でした。そのためかなりスカスカで寂しい雰囲気にならないように、枯れかけた花をややぼかし、奥にある花たちを圧縮させてボリュームがあるように撮影しました。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/200秒 f/5 ISO125 87mm

こちらの2枚の作品を撮影した場所は道が狭く、後ろに下がれない状況だったため広角で撮影しています。周辺部の解像感も高く、歪みも少なく感じました。ズーム全域で最短撮影距離が40cmとなっており、そこまで寄ることはできませんが、人物撮影ではちょうど良い距離感・大きさで撮影できると感じました。

■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/160秒 f/5.6 ISO640 28mm
■撮影機材:Panasonic LUMIX S1RII + SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Art
■撮影環境:1/160秒 f/5.6 ISO320 28mm

まとめ

いかがだったでしょうか。
SIGMAのカリッとした描写は、写真を始めた頃からすごく好きで、特に単焦点レンズを愛用してきました。
しかし昔使っていたものはレンズの口径が大きく、1kg以上の重さがあり、持ち歩くのをためらっていました。

今回ご紹介したこのレンズは1kg以下でレンズ交換をせずにさまざまな作品を撮影することができるため、撮影により集中することができます。
ズームレンズは画質が悪い、というイメージの方もいらっしゃるかと思いますが、ご覧の通りこちらのレンズは広角側、望遠側の描写がほぼ変わらず非常にシャープでパキッと写ってくれます。
作品撮りだけでなく、仕事でも大活躍しそうです。皆さんもぜひお試しください!

 

 

■写真家:Rinaty
2021年よりフリーランスフォトグラファーに転身、大阪を拠点として全国で活動中。カメラマン・モデル・ヘアメイク・スタイリング・アートディレクションを全て一人でこなすセルフポートレート写真家として多くの作品を残す。フォトウォークやセミナー等の撮影イベントも多く開催し、上田安子服飾専門学校ファッションフォトグラフィックコースにて講師を務める。その一方でウェディング前撮り、成人式前撮り、プロフィール撮影、キッズ撮影、広告撮影、商品撮影など幅広く活躍している。
日本写真家協会 正会員・東京カメラ部2022 10選

 

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