パナソニック LUMIX DC-TX3|小型・軽量・スタイリッシュ!旅のパートナーになれる高級コンデジ
はじめに
2026年5月に発売されたパナソニックの「LUMIX DC-TX3」は、光学15倍ズームと1.0型の裏面照射型CMOSセンサーを搭載した、コンパクトデジタルカメラです。今回は本機を旅に持ち出して、スチールとムービーのレビューを行いたいと思います。
小型・軽量で基本性能GOOD!

■撮影環境:焦点距離:8.8mm 絞り値:f/3.3 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:200 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:スタンダード シーンガイド:風景をきれいに撮る
本機は幅約111.2×高さ66.4×奥行き45.2mm、重さ約295g(本体のみ)と、小柄な筆者でも片手で簡単に撮影ができる、小型軽量なボディサイズです。荷物が大きくなりがちな海外旅行では、このコンパクトさは強い味方になってくれます。
まず、電源オンから撮影可能までの時間が短いのがメリット。シャッターチャンスを逃したくないこんなシーンでも素早く起動するので、犬が立ち去るまでの一瞬を捉えられました。
さらに潰れがちなアンダー目の犬の毛並みや、色飽和しやすい赤色をとても綺麗に、でもナチュラルに描写しており、LEICA DC VARIO-ELMAR(バリオ・エルマー)レンズの性能と、イメージセンサーの解像度の高さを感じました。
被写体を好きな大きさに引き寄せられる15倍ズーム

■撮影環境:焦点距離:83.1mm 絞り値:f/6.2 シャッタースピード:1/1000秒 露出モード:マニュアル 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:風景
今回訪れたベトナムのフーコック島は、夕焼けが綺麗に見られることで有名なビーチがとても多いです。そのなかでも、島の西海岸にあるサンセット・サナトは、ベトナムでもっとも美しい夕日が見られるスポットのひとつとして有名です。海上には巨大なクラゲや象のアート作品が並び、夕日と一緒に撮影ができます。
夕日を見ながらの撮影なので当然逆光の状態ですが、構図内には変な光は入らず、像が眠くなる現象も起こらず、クリアーで気持ちのいい画が撮れました。潮が満ちてきていてオブジェまでは距離がある状況でしたが、15倍ズームのお陰で濡れずに、被写体を大きく写し取ることができました。
プログラムオートとマニュアル露出設定

■撮影環境:焦点距離:8.8mm 絞り値:f/5.6 シャッタースピード:1/1000秒 露出モード:プログラムオート 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:風景
気軽に撮影できる機種ですので、今回はプログラムオートでの撮影を多めに行ってみました。旅先でふと心惹かれる景色に出会ったときに、パッと撮れる設定でどのような画が撮れるかが、このようなコンデジで一番気になる点だと思います。
日が沈みかけている時間帯、海上の船が行き交う瞬間を逆光のオブジェにピントを合わせて撮影。タイミングをずらしたくないシーンも、素早いAFに助けられてシャッターが切れました。普段はマニュアルで撮ることが多い筆者ですが、旅先のこんなシーンではプログラムオートの設定が活きてきます。

■撮影環境:焦点距離:42.4mm 絞り値:f/6.2 シャッタースピード:1/640秒 露出モード:マニュアル 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:160 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:風景
せっかくなので、いつも撮るようにマニュアル露出でも撮ってみました。カメラの絞りとシャッタースピードの設定はアクセスしやすいので、自分好みの露出にこだわりたい方も使いやすいでしょう。このようなシーンですと明るめと暗め、どちらも味わいがありますし、好みが分かれるところでもあると思います。
もう二度と出会えないかもしれないシーンが、旅先には沢山あります。後悔しないように、沢山撮影するためには、カメラ操作系統がややこしくないことが必要でもあります。その点、触りながら操作系統を覚えられる本機のメニュー周りは、旅カメラとして合格だと思います。
シーンガイドでドラマティックな写真に!

■撮影環境:焦点距離:8.8mm 絞り値:f/8 シャッタースピード:1/2000秒 露出モード:プログラムオート 露出補正:-0.3段 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:風景 シーンガイド9:夕焼けを幻想的に撮る

■撮影環境:焦点距離:8.8mm 絞り値:f/8 シャッタースピード:1/2000秒 露出モード:プログラムオート 露出補正:-0.7段 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:風景 シーンガイド10:夕焼けを印象的に撮る
撮影モードのシーンガイドを使用すると、さまざまなシーンにぴったりの設定を、カメラが自動で行ってくれます。こちらは、2種類の夕焼けのシーンガイドを使用しました。
最初の作例は「夕焼けを幻想的に撮る」です。全体的に実際の色味よりも、赤紫がかったような色味に変化しました。その次の作例は「夕焼けを印象的に撮る」です。こちらのほうが実際の色味に近いですが、アンダー部分の引き締まりが強くなって、実際よりもコントラストが高く感じられます。
目で見えた色をそのまま残すのもいいですが、自分がいいなと思った色を反映した写真は、そのときの自分の気持ちを写真として残してくれます。シーンガイドは24種類もありますので、シチュエーションによって遊んでみると楽しいでしょう。
約3cmまで接写可能なマクロ機能

■撮影環境:焦点距離:45.4mm 絞り値:f/5.5 シャッタースピード:1/100秒 露出モード:プログラムオート ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:スタンダード フォーカスモード:マクロ

■撮影環境:焦点距離:45.4mm 絞り値:f/5.5 シャッタースピード:1/80秒 露出モード:プログラムオート 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:160 ホワイトバランス:AWB フォトスタイル:スタンダード フォーカスモード:マクロ
本機は、8.8mmのワイド端では約3cmまで近付いて接写ができる、マクロ撮影機能があります。こちらは、ボケも活かしたかったので少しズームして、45.4mmの焦点距離で撮影しました。描写が高精細で綺麗なので、思っているよりも寄れているように感じました。花のシベも繊細に描かれています。
フォトスタイルはスタンダードを使用しています。赤色がとても綺麗に出ていて、かといってビビッド過ぎず、見たままの色合いをナチュラルに写してくれるのが、とてもいいですね。
旅の思い出をリアルに残せる動画性能
00:00 真珠の取り出し風景(手持ち撮影)ISO800
00:19 朝の道路(テーブルに置いて撮影)ISO125
00:44 シーフードレストラン「Quán Ăn 93」から見える海(手持ち撮影) ISO200
最近はどんなカメラでも、動画撮影ができることは当たり前になってきました。本機も、動画はMP4形式で保存でき、最高4K30Pでの撮影が可能です。この小ささなので歩きながらの動画よりも、あまりカメラを振り回さないほうが映像が安定します。
動画の色味はナチュラルで嫌味なく、AFも行ったり来たりすることなく、とても見やすい映像が撮れました。特に真珠の取り出し映像(許可を得て撮影しています)は音声も綺麗に入っており、そのときの臨場感を思い出せる動画になりました。
遊べるクリエイティブコントロール機能

■撮影環境:焦点距離:8.8mm 絞り値:f/3.3 シャッタースピード:1/500秒 露出モード:マニュアル 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB クリエイティブコントロール:インプレッシブアート

■撮影環境:焦点距離:132mm 絞り値:f/6.4 シャッタースピード:1/500秒 露出モード:マニュアル 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:500 ホワイトバランス:AWB クリエイティブコントロール:インプレッシブアート
ワンタッチで画像のムードを変えられる22種類のクリエイティブコントロールは、写すモノのイメージを自分好みにできる楽しい機能です。カラフルでこってりとした色合いの多いベトナムでは、クリエイティブコントロールのインプレッシブアートがハマるシーンが多かったです。

■撮影環境:焦点距離:9.1mm 絞り値:f/7.1 シャッタースピード:1/200秒 露出モード:マニュアル 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB クリエイティブコントロール:オールドデイズ

■撮影環境:焦点距離:10.4mm 絞り値:f/4.5 シャッタースピード:1/800秒 露出モード:プログラムオート 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:200 ホワイトバランス:AWB クリエイティブコントロール:オールドデイズ
退色した懐かしいムードになる、クリエイティブコントロールのオールドデイズは、海辺や街なかのシーンにマッチしました。コントラストの高いシーンで使用すると、より面白いクリエイティブコントロールですね。
コントラストといえば、ベトナムの日中は日本よりも強い太陽が照りつけているのですが、液晶が思っていたよりも見やすくて、撮影がしやすかったのが印象的でした。ファインダーがない機種ですので、液晶の見え方は作品の出来をかなり左右してしまうのですが、ストレスなく撮影画像と再生した画像を確認できたこの液晶画面の見やすさは、想像以上でした!
さいごに

■撮影環境:焦点距離:8.8mm 絞り値:f/5.6 シャッタースピード:1/1000秒 露出モード:プログラムオート 測光モード:マルチパターン測光 ISO感度:125 ホワイトバランス:AWB クリエイティブコントロール:ローキー
今回は本機と旅をしてみましたが、基本的な性能はもちろん、明暗差の強いシーンも、暗いシーンも、動きモノも、マクロも、動画も楽しく気軽に撮ることができました。時間や荷物などの色々な制約がある旅行で、気軽に撮影ができるのはものすごいメリットだと思います。
そして、ボディデザインがスタイリッシュなのが最高に良いですね!旅行中はメンタルも上下するので、見て触って格好良いカメラを持ち歩くことは、楽しく旅をするコツだと思います。専用アプリの「Panasonic Image App」を使えば、スマホに写真や動画を転送できるので、SNSへのアップも楽々行えます。これから旅行予定で、小型・軽量・高性能なコンパクトカメラをお探しの方は、ぜひお勧めしたい機種です。
■写真家:水咲奈々
東京都出身。大学卒業後、舞台俳優として活動するがモデルとしてカメラの前に立つうちに撮る側に興味が湧き、作品を持ち込んだカメラ雑誌の出版社に入社し編集と写真を学ぶ。現在はフリーの写真家として雑誌やWEB、イベントや写真教室など多方面で活動中。興味を持った被写体に積極的にアプローチするので撮影ジャンルは赤ちゃんから戦闘機までと幅広い。日本写真家協会(JPS)会員。












