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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.03.30【Vol.057】

レンズ掃除の話

機材の手入れと言うと大げさに聞こえてしまいますが、今回は簡単なレンズの掃除の話をしてみます。

普段どういった場所で撮影するかによってもカメラの汚れ具合は大きく異なりますが、スタジオなどの室内よりは屋外で撮影される方が多いと思います。一度や二度外に出かけたぐらいではそれほどカメラ本体の汚れは目立たないでしょう。ただ、レンズの表面はホコリや油、水滴のあとなど比較的汚れが目立ちやすい部分ですので、できれば撮影のたびに清掃しておきたいものです。

一般的によく知られているように、ブロアーでレンズ表面のホコリを飛ばしてからクリーニングペーパーなどを使って汚れをふき取ります(ブロアーは小型のものより、大き目のものが風量も多く使いやすいです)。この際レンズ中心部から同心円上に円を描くように拭くとされています。主に撮影中にレンズに汚れが目立った場合などはレンズクロスも大変便利ですが、ちゃんと汚れを落とす場合はレンズペーパーに軍配が上がるようです。

ひとつだけ注意したいのが、レンズを清掃する(拭く)のは表面(前玉)にとどめておくということです。そもそもボディ側(後玉)が汚れることは少ないのですが、仮にレンズに傷が付いた場合、写りに影響が出やすいのは前玉よりも後玉になります。ですので、万が一のリスクを避けるためにも後玉はブロアーでホコリを飛ばす程度にしておくのが無難でしょう。なお、レンズクリーニングペーパーのほかに、市販の綿棒や爪楊枝があるとフィルターねじ山も掃除できて大変便利です。

次にレンズマウント部分です。レンズ交換を繰り返すうちになぜか汚れがたまってくるマウント部分ですが、ボディーとの電気的な通信を行う接点もあるので掃除しておきます。長い間使わずに保存していたレンズなど、マウント部分や接点が錆びてくることがあります。シリコンクロスや綿棒などで拭いておくだけでOKですので、ちゃんとチェックしておきましょう。レンズ鏡筒の汚れが目立つ場合は固く絞ったぬらした布などで拭くのですが、ズームリング部分などのゴムを拭いた際、乾いたときにゴムがなぜか白く変色することがありますので、プラスチックや金属部分だけにしておきましょう。

最後にズームを繰り出した際に鏡筒が伸び縮みするタイプのレンズは、その伸縮部分のホコリを払っておきます。ただし初めにブロアーで吹き飛ばすより、刷毛や筆のようなもので大きめのホコリを払ってからブロアーをかけます。この部分からレンズ鏡筒内にホコリが侵入することが多いので注意が必要です。