OM SYSTEM OM-3で見つけた、新しい写真体験

渡邉真弓
OM SYSTEM OM-3で見つけた、新しい写真体験

カメラのキタムラ写真教室では9月20日(土)に北海道・札幌市にて、渡邉真弓さんを講師に招いたOM-3撮影会を開催します。当日はOM-3やOM-1 Mark IIの貸出も予定していますので、ご興味のある方は文末の撮影会のご案内をぜひご覧ください。

新しいカメラとの出会いは、新しい視点のヒント。

なんだかいつも同じパターンで撮ってしまう、そんなことありませんか?
そういうときにおススメなのが、いつもと違うカメラで撮影してみること。
カメラ独自の機能を活用することで、普段とは一味違う写真が撮れたり、新しい視点を見つけられたり。OM SYSTEM OM-3はそんな体験を希望する方にぴったりのカメラです。

OM SYSTEM OM-3のポテンシャルに驚く

なんだかクラシカルなデザインが可愛らしいOM SYSTEM OM-3。それもそのはず。往年のフィルム一眼レフカメラ「OLYMPUS OM-1」の設計思想を引き継いだそう。実際に手にしてみると、軽い。なんと496g。カバンにポンといれて気軽に持ち歩くことができる。

しかし、それだけではないのがOM SYSTEM OM-3のすごいところ。
フラッグシップ機OM-1 Mark IIと同等の画像処理エンジンとセンサーを搭載。
防塵・防滴・耐低温-10℃だから、季節や天候問わず屋外での撮影も安心。さらに、高速AFとAI被写体認識AFで動体…鳥、鉄道、動物などもしっかり撮影できる。5軸手ぶれ補正も搭載するなど、小さなボディに驚くべき高画質・高性能を有している。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:45mm 1/1000秒 f/4 ISO200

カバンにポンといれて出かければ、偶然の出会いを逃さず捉えることができる。
シャッターチャンスにしっかり撮影できるのは、とても嬉しい。

絶対使ってほしい!「クリエイティブダイヤル」

OM SYSTEM OM-3で撮影をするのであれば、絶対活用したいのが「クリエイティブダイヤル」。カラープロファイルコントロール(COLOR)、モノクロプロファイルコントロール(MONO)、アートフィルター(ART)、カラークリエーター(CRT)の4つがあり、個性豊かな表現が楽しめる。

ここでは、実際に私が撮影時に活用したカラープロファイルコントロール(COLOR)、モノクロプロファイルコントロール(MONO)、アートフィルター(ART)について紹介する。

 

カラープロファイルコントロール(COLOR)

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
■撮影環境:25mm 1/3200秒 f/1.2 +0.7EV ISO200
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
■撮影環境:25mm 1/200秒 f/1.2 -0.3EV ISO200

窓からの光が印象的なカフェ
夏の緑とそっと佇むカタツムリ

カラープロファイルコントロールでは、12色の彩度、シェーディング、ハイライト&シャドウを細かく調整し、自分好みの色づくりができる。プリセットが4つあるので、それをすこしずつ好みにあわせて調整していくのがおススメ。
それぞれ下記のように調整した。

被写体や光にあわせて、繊細な色表現ができるのが特徴。
OM SYSTEM OM-3でぜひ活用したい機能だ。

モノクロプロファイルコントロール(MONO)

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
■撮影環境:17mm 1/8000秒 f/1.8 -0.3EV ISO160
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:40mm 1/640秒 f/4 -1.3EV ISO200

吹き抜けていく雲
光の存在感

モノクロ撮影も細かな表現が楽しめる。カラーフィルター効果、シェーディング効果、粒状フィルム効果などを組み合わせることができる。
写真はどちらも粒状フィルム効果を弱で入れた。2枚目はさらにシェーディング効果を入れ(-2)、光の存在感を強調した。

モノクロプロファイルコントロールもカラープロファイル同様、プリセットが4つある。モノクロは初めて撮影するという方は、最初は自分で調整せず既定のプリセットから気になるものを選択し、好みの雰囲気を探るところから始めても良いかもしれない。

アートフィルター(ART)

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
■撮影環境:25mm 1/1600秒 f/2.8 ISO200
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:33mm 1/30秒 f/4 -1.3EV ISO250

西岡水源池の取水塔をレトロな雰囲気に
赤を印象的に

アートフィルターは全16種類。
上はヴィンテージIII、下はパートカラーで撮影した。
アートフィルターも例えばシェーディング効果などを追加し、さらに個性的な表現にすることが可能だ。パートカラーは繊細な色選択ができるのが気に入っている。

コンピュテーショナルフォトグラフィで新たな表現を手にいれよう

コンピュテーショナルフォトグラフィという言葉を聞きなれないという方もいるかもしれない。

コンピュテーショナルフォトグラフィとはこれまでは撮影後にPCなどで画像処理をすることで実現していた合成技術をカメラ内で処理する機能で、OM SYSTEM OM-3では「ハイレゾショット(手持ち・三脚)」「ライブGND」「ライブND」「ライブコンポジット」「多重露出」「深度合成」「HDR」が搭載されている。さらに背面のCPボタンを押すだけで簡単にアクセスできるようになった。

※ライブコンポジットはCPボタンからはアクセス不可

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
■撮影環境:25mm 1/800秒 f/2.8 -1EV ISO200

西岡公園を歩いていると、ほのかな光と映り込みが気になった。
そのまま撮影すると波が目立つ。スローシャッターにしたいが、日中なので限度がある。
そこでライブNDを選択。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
■撮影環境:25mm 2.5秒 f/16 -1.3EV ISO200

スローシャッターで撮影することができた。
ND64を選択し、シャッタースピードは2.5秒。とっさのときにカメラ内の設定だけでここまでできる。コンピュテーショナルフォトグラフィは表現の幅を広げてくれる。

自然豊かな場所を歩きながら、様々な写真表現を追究する時間

OM SYSTEM OM-3と一緒に、さらに西岡公園を歩いてみる。

■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:12mm 1/800秒 f/7.1 ISO200
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:14mm 1/160秒 f/4 -0.3EV ISO200
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:45mm 1/60秒 f/4 ISO200
■撮影機材:OM SYSTEM OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
■撮影環境:33mm 1/320秒 f/4 ISO200

OM SYSTEM OM-3の「クリエイティブダイヤル」「コンピュテーショナルフォトグラフィ」を活用しながら、ゆっくり1枚1枚丁寧に撮影する。とても豊かな時間だった。

ちなみに、撮影で使ったレンズは2本。

OM SYSTEM OM-3のキットレンズでもある M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROは開放F4通しで重さ254g、長さ70mmと小型軽量。OM SYSTEM OM-3との相性はもちろん、35mm判換算24-90mmと撮りまわしの良いレンズ。

もう1本はM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO。
開放F1.2と明るく、ボケ感を楽しめるレンズ。解像力も高く、高速かつ高精度なAFは撮影のリズムを崩さない。1回使うと手放せなくなるレンズだ。

いつもと違う表現を取り入れたい、マンネリから脱却したい、そんな方はぜひOM SYSTEM OM-3と過ごしてみて。
きっと新しい体験が得られますよ。

【撮影会】OM-3の機能を活用して表現の幅を広げよう!
9月20日(土)開催

OM-3の機能を使って自然風景の撮影をしてみましょう。最新のデジタル技術を駆使したコンピュテーショナルフォトグラフィや小型軽量ながら接写もできる優れたレンズなどを活かした作品作りを体感できる撮影会です。
また、撮影会後は皆さんの作品を各自ご提出いただき講評会を開催する充実した内容です。ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

撮影会概要
■開催日時:2025年9月20日(土)10:00~15:30
■集合場所:カメラのキタムラ札幌・羊ケ丘通り店(店舗WEBページ
 北海道札幌市豊平区西岡4条3−6−31

■講師:渡邉 真弓 先生
■内容:OM-3とともに西岡公園をゆったり散歩しながらの撮影会です。クリエイティブダイヤルを活用しながら表現の幅を広げてみましょう。撮影会後は先生による講評会も行います。
■撮影機材:OM SYSTEMのカメラで撮影会を行います。お持ちでない方にはOM-3または、OM-1 Mark II及びレンズをお貸出しします。

■参加費用:4,000円(税込)
■申込期間:2025年8月19日(火)~9月18日(木)
■参加人数:10名 最少催行3名
■機材協力:OM SYSTEM

※講評会の記事を後日ShaShaで掲載する予定です。お名前はニックネームで掲載し、お顔掲載NGの方は講評に使用した作品のみ掲載させて頂きます。ご参考の記事はこちらからご覧いただけます。

 

申し込みはコチラ

写真をまるごと楽しむフォトフェス「CuiCui2025」
北海道札幌市で開催

〜レンズも!カメラも!プリントも!写真をまるごと楽しもう~
「写真でつながる、写真と広がる」をテーマに、レンズやカメラ、そしてプリントまで、写真をまるごと楽しむコンテンツが満載!

■開催日程:2025年9月6日(土)10時〜18時、7日(日)10時~16時
■場所:さっぽろテレビ塔 2階
〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西1丁目

■内容:カメラ・レンズのタッチアンドトライ、機材貸出、ミニ講座、ステージ、公募写真展、写真プリント相談
■出展企業:OMデジタルソリューションズ、シグマ、タムロン、富士フイルム、リコーイメージング、かわたびほっかいどう
■入場料:無料(プレミアムエリアは有料)

さらに楽しい!プレミアムチケット
●ステージ・ミニ講座が楽しめるエリアへの入場券:両日各1,000円
●ステージアーカイブ配信:両日各1,000円

イベントの詳しい情報は下記HPよりチェック!
https://cui-cui.jp/2025/

 

 

■写真家:渡邉真弓
札幌在住。日常をモチーフに「時の有限性」「薄れゆく記憶」について考察する作品を制作。「写真と一緒にくらしを楽しむ」をキーワードに、写真教室、写真にまつわる執筆・企画提案、撮影など幅広く活動している。北海道カメラ女子の会代表、フォトフェスCuiCui 事務局代表、京都芸術大学通信教育部美術科写真コース非常勤講師。地方自治体と地域振興プロジェクトも展開中。

 

関連記事

人気記事