ソニー VLOGCAM ZV-1F レビュー|自撮りしたら欲しくなっちゃうカメラ!

水咲奈々
ソニー VLOGCAM ZV-1F レビュー|自撮りしたら欲しくなっちゃうカメラ!

はじめに

 ソニーのVLOGCAMシリーズのラインナップに、20mmの超広角単焦点レンズ一体型のZV-1Fが仲間入りしました。約256gの片手で簡単に扱える小型・軽量な本機は、電子式手ブレ補正機能「アクティブモード」を搭載しており、歩きながらのVlog撮影でも見やすい動画を撮影できます。今回は、本機を自撮りをメインのスチールと、ショートムービーでレビューいたします。スチールは、すべてAUTO(おまかせオート)で撮影しています。

 

ZVシリーズ3機種比較

 ソニーのVLOGCAMシリーズは、現在3機種がラインナップされています。初代のZV-1は2020年6月にブラックが、11月にホワイトが発売され、1.0型センサー、24-70mm(35mm判換算)のズームレンズ一体型、光学式手ブレ補正を搭載し、動画撮影時には電子式手ブレ補正機能「アクティブモード」を併用できました。

 2021年9月に発売されたZV-E10はレンズ交換式で、APS-Cセンサー搭載レンズ交換式デジタルカメラで初めて、電子式手ブレ補正機能「アクティブモード」に対応した機種でした。

 そして今年10月に、本機ZV-1Fが発売されたのですが、こちらはZV-1と同じ1.0型センサーを搭載、20mm(35mm判換算)の単焦点レンズ一体型、動画撮影時は電子式手ブレ補正機能「アクティブモード」を使用できます。

 この3機種で購入を迷われる方が多いと思いますが、ソニーレンズ資産がある方は、この高機能にしては低価格のZV-E10をおすすめしたいのですが、ボディサイズもこの機能に見合ってちょっと大きめなので、気軽に持ち歩けるVlog機をお探しの方は、ZV-1FとZV-1の対決になるでしょう。

 ZV-1FとZV-1のボディサイズはほとんど同じで、奥行きだけ、ZV-1Fが2.9mm厚いという違いしかありません。重さはZV-1Fが約256g、ZV-1が約294gと、ズームレンズの分重くなっているのかなくらいの違いです。

 ZV-1Fの税込価格は、執筆時現在キタムラネットショップで74,250円です。ZV-1は同条件で81,516円なので、それほど大きな差はありません。両機で悩まれている方は、搭載レンズや使い勝手を参考にされると良いと思います。

 

自撮りしやすい20mmの超広角レンズ

モデル自撮り写真
■モデル:早瀬さな
自撮りの様子

 まず、スチールもムービーも自撮りしやすい20mm(35mm判換算)画角のレンズを搭載している点を、大いに褒め称えたいです。

 シューティンググリップを付けてどこかに置いた状態なら問題はないのですが、手持ちで撮影する場合、ZV-1の広角端24mm(35mm判換算)だと、顔が画面いっぱいに映し出されてしまって、背景やその場の状況まで伝えきれない画になっていました。

 その気持のまま本機を使用すると、「自分の顔が小さくなった!」と勘違いするほど、構図にも背景の写し込みも余裕のある画角になります。特に、複数人で手持ちで自撮りする場合、20mmのレンズなら無理なく3~4人を画角内に収めることができます。

 手持ちでの自撮りが多い方、ZV-1よりも背景やその場の状況を写したVlogや写真を撮りたい方は、本機の超広角レンズのメリットを、より実感できると思います。

 

Instagramリール風ムービー

 VLOGCAMのネーミングにもあるVlogとは、Video Blogの略で、文章ではなく動画で自分の日常や好きなことを表現するブログのことで、Vlogを発信するVloggerをメインターゲットにしたシリーズが、このZVシリーズです。

 Vlogも日本での歴史は浅いながら、YouTube、Instagram、TikTokとプラットフォームも広がり、世代も撮り方も多種多様になってきました。旅行Vlogや商品紹介ムービーはいまだ変わらず人気ですが、最近特に増えてきたのが縦位置の動画です。

 スマホで見ることが多いInstagramとTikTokでは、縦位置の数秒から数十秒の超ショートムービーが沢山アップされています。動画編集も、スマホの無料アプリでも、驚くほど高い技術の楽しい動画を作成できるので、数年前よりも動画がぐっと身近になりましたね。

 本機は、別売りのシューティンググリップ「GP-VPT2BT」が販売されていますが、縦動画撮影になくてはならないかもと思ったほど、とっても便利でした。縦にカメラを構えながら、歩きながらの動画撮影は意外と難易度が高く、グリップの上部をカクっと横に倒して縦位置の構えにすることで、水平・垂直が取りやすくなりました。

シューティンググリップ「GP-VPT2BT」

 このシューティンググリップは、使用前にカメラとBluetooth接続設定をしておくことをお勧めします。使いやすさが格段に上がります。

 シューティンググリップはリチウムコイン電池(CR2032)で稼働しますので、まずは電池の確認をしてください。カバーは1のツメを左に、2のツメを下に押しながら外すので、ちょっとコツが必要です。電池はプラス側を上にして入れます。

 シューティンググリップ前面の録画ボタン下の「LOCK」がかかっていたら、解除します。カメラの電源を入れて、「MENU」から「ネットワーク」「Bluetooth機能」を「入」にしましょう。「接続機器からペアリングしてください」の表示が出ましたら、次はシューティンググリップ側の操作です。前面のPHOTOボタンと、ズームボタンのTと書いてある方を、同時に7秒以上押し込んでください。ランプが赤くゆっくりと点滅したらOKです。カメラに「この機器からの接続を許可しますか?」と表示されるので「確認」を選びましょう。その後、「ペアリングしました」と表示されたら「確認」を選択。カメラのMENUから「Bluetoothリモコン」を「入」にして、撮影画面に戻ればシューティンググリップを使用したリモコン撮影ができます。

 今回は、Instagramのリールを意識したショートムービーを2本作成しました。短いものですので、連続で再生されます。

 普段、筆者はムービーのBGMは有料サブスクの「Artlist」を使用していますし、今回も使用しましたが、Instagramのリールには、Instagramアプリから使用できる別の曲をBGMとしてつけてみました。またイメージの変わったムービーになりますので、アカウントをお持ちの方は、ぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/_nana.misaki_/

 

スマホ派の方にこそ使ってみて欲しい!

モデル自撮り写真
■モデル:山上ひかり
自撮りの様子

 20mmの広角レンズはスマホと近い画角になりますが、それでもさすがのツァイスレンズ、人も物もピントが合っているところはくっきりシャープに、ボカしたいところは開放F値2.0の明るさのお陰で、ふんわりとナチュラルながら印象的な優しいボケを作り出してくれます。

 よく、スマホとデジカメの話題で画角の話が挙がりますが、数字だけではわからない生み出す画の美しさは、スマホで動画を撮って編集している方にも、ぜひ体験していただきたいです。

 というのは、本機はスマホとの連携がとても簡単なのです。無料のアプリ「Imaging Edge Mobile Plus」を使えば、撮影した写真や動画をスマホに転送できます。

 スマホに画像を転送するためには、まずはカメラとスマホをペアリングします。最初にカメラ側の「MENU」から「ネットワーク」「スマートフォン接続機能」「スマートフォン登録」の順に選択します。次に、カメラの画面に指示が出るので「Bluetooth機能」を「入」にします。続いて、スマホでアプリ「Imaging Edge Mobile Plus」を立ち上げて、スマホの画面の指示通りに「カメラと接続する」「はじめる」を選択しましょう。スマホの画面の指示に従っていけば、スマホに本機の機種名(ZV-1Fと出ます)が出るので、「ペアリング」ボタンを押せばスマホの操作は完了。カメラに表示されたBluetooth接続確認画面で「OK」を選択すれば、カメラとスマホのペアリング完了です。

 また、カメラから離れて撮影したいときや、大人数で一緒に撮影したいときに便利なのが、スマホをリモコンとして使える機能。カメラの電源をオンにして、スマホでアプリ「Imaging Edge Mobile Plus」のカメラ画面を開きます。「リモート撮影」を選択すると、スマホとカメラがBluetooth経由でWi-Fi接続されて、カメラの撮影画像がスマホに表示されます。そのスマホの画面を見ながら、立ち位置を決めたり、絞りやシャッタースピードを変えたり、シャッターを押したり、動画撮影開始・終了などの様々なリモート操作ができます。

 

ここが良くなった!推しポイント!

 とにかく美しく、でもナチュラルに仕上げてくれる「美肌効果」は変わらず有能。この機能のためだけに、本機の購入を検討してもいいほど。画面をタッチすることで様々な操作が行えるのも、自撮りをする際のメリットだと強く感じました。

 そして、動画撮影時に液晶画面に赤い枠が表示されるのは、録画スタートとストップを間違わないために、とてもありがたい機能です。筆者はいまだに、撮ったと思った動画が、スタートとストップの逆転現象で撮れていなかったことが多々あり……むしろありすぎて、撮影後にすぐ再生して確認する癖がついたくらいです。赤い枠、大事です。

 もうひとつ重要なのが、端子がUSB Type-Cになったこと。バッテリーを持ち歩くのはしょうがない昨今ですが、ケーブルを何本も持ち歩くのはかなり面倒です。ZV-1まではマイクロUSBだったので、充電のしやすさがぐっと上がりました。

 RAWでの撮影ができないので静止画メインの方は手が出にくいかと思いますが、スナップなどは逆にJPEG撮って出しの面白さが味わえるので、このコンパクトサイズなら気軽に撮れるカメラとして、アリな気がしました。これから年末に向けて、複数人の集まりがあったり、自分も入った家族写真をたくさん撮りたいと思っている方、スマホからステップアップしてムードや味のある動画を撮りたい方に、おすすめしたい機種です。

 

 

■写真家:水咲奈々
東京都出身。大学卒業後、舞台俳優として活動するがモデルとしてカメラの前に立つうちに撮る側に興味が湧き、作品を持ち込んだカメラ雑誌の出版社に入社し編集と写真を学ぶ。現在はフリーの写真家として雑誌やWEB、イベントや写真教室など多方面で活動中。興味を持った被写体に積極的にアプローチするので撮影ジャンルは赤ちゃんから戦闘機までと幅広い。日本写真家協会(JPS)会員。

 

 

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