初心者におすすめのカメラ『ソニー α7C II』|写真家 鈴木知子

鈴木知子
初心者におすすめのカメラ『ソニー α7C II』|写真家 鈴木知子

はじめに

皆さん、こんにちは。スナップフォトグラファーの鈴木知子です。写真を楽しむ方からは、よく「軽さは正義」という言葉を聞きます。実際に撮影機材の軽量化は、撮影のチャンスを左右する要素のひとつでもあります。今回は「軽さ」にこだわり、フルサイズとは思えないほどコンパクトな「ソニー α7C IIズームレンズキット」で色々なシーンを撮り歩きました。α7C IIは、将来性を考えた実用的な一台として、本格的に写真を始めたい方にも安心しておすすめできるカメラです!

フルサイズ機の魅力

フルサイズ機とは大きなイメージセンサーを搭載したカメラのことです。最大の特徴は、「高画質」で「高い描写力」。そのほかにも大きなボケを表現できる、階調が豊か、暗い場所に強い、広角レンズの性能を最大限に引き出せるといったメリットが挙げられます。ミラーレス一眼を手にする理由として、「ボケをいかした写真を撮りたい」という方も多いでしょう。豊かなボケ表現を楽しみたい方は、フルサイズ機を視野に入れてみてください。

■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 60mm f5.6 SS 1/80

「軽さ」がもたらすメリット

コンパクトな機材は、持ち運びが楽になるだけではありません。機材が軽くなることで撮影スタイルそのものが変わり、取り出しやすく構えやすくなるため、気軽にシャッターが切れるようになります。重さによるストレスが減ることで、集中力や自由度も高まります。そして写真との距離を、より身近に感じられるようになります。もちろん、行楽や旅行との相性も抜群です。

■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 28mm f8 SS 1/1000
■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 60mm f8 SS 1/1250

キットレンズの実力をチェック!

今回使用したキットレンズのFE 28-60mm f4-5.6は、広角から中望遠までカバーする標準ズームレンズ。スナップ、風景、ポートレートまでさまざまなシーンに対応できます。フルサイズ対応レンズの中では圧倒的に小型軽量ですが、写りが気になる方も多いと思います。筆者は様々なシーンで撮影をしましたが、色再現性、質感描写など、とても優秀なレンズだと感じました。またボケ具合ですが、クセのない自然なボケでとてもきれいです。

被写体にピントが合う最も近い距離のことを「最短撮影距離」といい、レンズによって異なりますが、本レンズの最短撮影距離は、広角端(28mm)で0.3m、望遠端(60mm)で0.45m。フードやスイーツなどのテーブルフォトや花などの撮影にも活躍します。

■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 28mm f8 SS 1/40
■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO125 60mm f5.6 SS 1/60

強力な手ぶれ補正で表現力アップ!

筆者は、動きのある被写体を「ブレ」で表現するため、手持ちでスローシャッター撮影を行うことがあります。例えば駅では、走行する電車や行き交う人々をあえてブラすことで、写真の中に動感を取り入れています。肉眼ではとらえられないブレの表現は、写真ならではの魅力のひとつですね。α7C IIに搭載されているボディ内手ブレ補正は、最大7.0段の補正効果を備えています。日中の撮影はもちろん、室内や夕景、夜景まで、手持ちでも安心して撮影できます。

■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 47mm f25 SS 1/10
■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO1000 60mm f5.6 SS 1/60

さらに進化したオートフォーカス

動きのある被写体にピントを合わせ続けるのは、とても難しいものです。しかしα7C IIに搭載されている被写体認識は、人物、動物、鳥、昆虫、車/列車、飛行機といった被写体を自動で認識し、ピントを追従し続けてくれます。ピントをカメラ任せにすることで、構図づくりに集中でき、またシャッターチャンスを逃さず撮影ができます。今までハードルが高いと感じていた被写体にも、ぜひ挑戦してみてください。動きもの撮影が、もっと楽しくなりますよ。

■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 60mm f5.6 SS 1/250

思い通りの雰囲気に

α7C IIには、「クリエイティブルック」という画作りのための機能が搭載されています。10種類のモードから、シーンや被写体、その時の気分に合わせて選ぶことで、イメージに近い表現を手軽に楽しめます。筆者はINやFLをよく使っていますが、撮影をしながら設定を切り替えることで、同じ被写体でもガラッと印象が変わります。色や雰囲気の変化が、スナップ撮影の時間をより自由で創造的なものにしてくれます!

■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 60mm f11 SS 1/640
クリエイティブルック FL
■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 40mm f5 SS 1/640
クリエイティブルック IN
■撮影機材:SONY α7C II + FE 28-60mm f4-5.6
■撮影環境:ISO100 40mm f5.6 SS 1/50
クリエイティブルック VV2

さいごに

スナップ写真は特別な準備がなくても気軽に撮影できるのが魅力ですが、使うカメラやレンズによって写る写真の雰囲気や仕上がりは大きく変わります。高感度性能にすぐれ、コンパクトでありながら本格的な画質を実現するα7C IIは、さまざまなシーンで撮影を楽しみたい方にとって、心強い相棒になってくれる一台です。

軽量なボディは長時間の街歩きでも負担になりにくく、優秀な手ぶれ補正機能により、薄暗い場所や動きのある被写体でも安定した撮影が可能。日中から夜景まで、幅広いスナップ撮影が楽しめます。またフルサイズ対応のEマウントレンズは、種類が豊富なのも嬉しいポイントです。

カメラを手に街を歩けば、日常の中にある小さな発見や、思いがけない瞬間に出会えます。写真を撮ることは、そうした一瞬を記憶として残す素敵な手段。ぜひスナップ写真を通して、日々の魅力を再発見ながら、撮影を楽しんでくださいね。

 

■写真家:鈴木知子
神奈川県横浜市出身。写真家、柳瀬桐人氏(他)のアシスタント経験後、コマーシャルフォトを中心に活動。現在フリーランスとして地元横浜に事務所を構え、カメラ片手に日々奮闘中。近年は雑誌への作品提供やフォトコンテストの審査、セミナー講師、写真ハウツー書籍の執筆も行なっている。

 

 


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