写ルンです 撮り方応用編|フィルターワークで楽しみ方を広げよう

写ルンです 撮り方応用編|フィルターワークで楽しみ方を広げよう

はじめに

写ルンですの撮影については、これまでにも基本編として「今さら聞けない?ちゃんと知りたい!写ルンです使い方と撮影のコツ」と、「写ルンです 撮ったあとはどうする?写真現像とプリントの楽しみ方」をお伝えしてきました。今回はさらに、クリエイティブな楽しみ方として、どこにでもある手に入れやすいアイテムを使ったフィルターワークをご紹介いたします。

今回は、私自身が監修を行っている写真サークル、ゆるカメ写真部のメンバーが実際に撮影体験した作品も併せてご紹介しますので、どんな効果があるかぜひご覧ください。

準備するもの|撮影に使うアイテム

まず用意していただきたいものは、以下のアイテムです。

・サランラップか透明のビニール袋
・カラーセロハン(100円均一などで入手可能)
・虫メガネ
・サングラス(偏光ガラスのもの)
・クリアファイル(使い古したもので可)

光が透ける素材であれば、オーガンジーの布なども活用できます。その他、今ではあまり使われることのないモノクロフィルム用レンズフィルターも色がついていますので活用できます。クリアファイルは、フラッシュに使います。フラッシュにかかるように小さく切り、折り目をつけてセロテープなどで固定しておきます。

アイテムの使い方、撮影方法

基本的な使い方は、それぞれのアイテムをレンズ前にぴったりとくっつけるようにかざして使います。写ルンですは、ファインダーとレンズの位置に視差(パララックス)があるのでレンズの位置を確認しておきましょう。

レンズの位置はファインダーよりも下にあります。虫めがね(左)は中心位置を当てるようにして使います

また、ファインダーをのぞいただけでは撮影時の効果がわからないため、「どんな風に仕上がるのか?」と不安な時は、スマホカメラを活用して仕上がりのイメージをつかんでおくのも良いでしょう。でも、何が写っているかわからない偶然性も写ルンですならではの楽しみ方です。

ソフトフォーカス効果が狙えるサランラップ

サランラップをクシャクシャとさせ、しわを寄せてからまた広げます。サランラップがうまくいかない場合は、透明のビニール袋をクシャクシャにして使うことで同じ効果が得られます。逆光や強い光源に向かって撮影することでソフトな印象に仕上がり、曇天の日は全体的に柔らかく、ふんわりとした表現が可能になります。ハッキリとした写りの写ルンです写真を、あえて優しい雰囲気に仕上げたい時に使うのがおすすめです。

木漏れ日が拡散されてソフトフィルターの効果が楽しめます Photo:@filmeg2021
黄色いセロハンをクシャクシャにして撮影 Photo:@katoo_c_photo
こちらは、白いオーガンジーの布を使って撮影しています
サランラップ2枚重ねで強い逆光を抑えました。ピンホール写真のような仕上がりです

アートな表現が楽しめるカラーセロハン&モノクロ用レンズフィルター

写真全体に色をつけることができるカラーセロハンは、濃い色の方が目に見えて写真の印象が変わります。被写体の雰囲気や強調したい色に合わせてセロハンの色を選ぶのがコツです。クロスプロセス現像のようなアーティスティックな仕上がりを楽しみたいときに使ってみましょう。また、モノクロ用レンズフィルターを使っても、カラーセロハン同様の効果が得られます。

青色のセロハンを使って撮影 Photo:@norimaki_films
黄色と赤色のセロハンを組み合わせて2トーンにして撮影 Photo:@filmeg2021
晴天時の屋外人物撮影に最適なモノクロ撮影用フィルター「MC PO0」を使って撮影 Photo:@7a.tkn
コントラストの強いモノクロ用フィルター「YA3」を使って撮影 Photo:@mak.takano

マクロ撮影ができる虫メガネ

写ルンですの最短撮影距離は1m。それよりも近い距離にある被写体はボケてしまいますが、虫メガネを使うことで、手元に位置しているような、思い切り近くにある被写体を写すことができます。マクロレンズやクローズアップフィルターと同じ効果です。撮影距離が極端に近くになりますが、近接して撮影することによりボケも生まれ、まるで写ルンですで撮影したとは思えない写りに。

虫メガネの倍率によって近づける距離が変わりますが、おおよそ5~10cm位の距離まで近づいて撮影するのがポイントです。ただし、目測距離なのでピントが合っていなくてもご愛嬌。

写ルンですで撮影したと思えない距離。まさにマクロレンズのような写り Photo:@katoo_c_photo
背景の小さな葉に反射した光がぐるぐるボケを生み出しました Photo:@coco_rom
広角レンズらしい、奥行きのあるボケにもなります Photo:@norimaki_films

PLフィルター代わりにサングラス

通常デジタルカメラのレンズに取り付けるPLフィルターは、偏光フィルターといわれ、不要な光の反射を除去することができます。被写体表面の反射を除去する事で、本来の色を再現し、色彩を鮮やかにする効果や写真全体のコントラストを上げるなど、メリハリの効いた仕上がりになります。

写ルンですのレンズにPLフィルターを取り付けることはできませんが、偏光レンズのサングラスを使うことで同様の効果を狙うことができます。主に順光で撮影する際にその効果が顕著です。また、色がぼんやりとしてしまう空など、被写体本来の色を引き出し、より鮮明に写したいときに効果的です。

【サングラスなし】

【サングラスあり】
PLフィルターらしく、青空がくっきりとしました

【サングラスなし】

【サングラスあり】
西日が直接当たり反射している煉瓦の建物は本来色になり、窓の写り込みも消えています

夕暮れの淡い空も鮮やかで、雲のディテールもしっかりと見えます。シルエットも引き締まりました

フラッシュの強い光を拡散するディフューザーはクリアファイルで

使い込んで表面が擦れてしまったクリアファイルの切れ端を使って、写ルンですのフラッシュ部分にテープで取り付けておきます。そのことにより、フラッシュの光を拡散し、柔らかく自然な光を被写体に当てることができます。いわゆる、ストロボディフューザーです。背景と同時に手前にある写体を明るく見せたいときに活用する日中シンクロの効果が得られます。明るい時間帯にもフラッシュを積極的に使ってみましょう。

フラッシュの上部に取り付けて、かぶせるようにしておくと簡単に使えます
【ディフューザーなし】

【ディフューザーあり】Photo:@mak.takano
ディフューザーを取り付けて撮影することで、葉に当たったフラッシュの光が反射せず、雲のディテールもしっかりと出ています

【ディフューザーなし】

【ディフューザーあり】モデル:@Manaka
直接肌に当たるフラッシュの光は、艶のある感じ。ディフューザーをつけると柔らかい印象になります

おわりに

モデル:@Manaka

みなさんも身近にあるちょっとしたアイテムを取り入れた撮影を体験してみませんか?ご紹介した撮影方法は、アプリで加工するのとは異なり、光をコントロールして撮影する写真本来の楽しみ方と同じです。写真に作品性もプラスされ、印象的な仕上がりになるフィルターワークで、写ルンです写真の可能性を広げてみてくださいね。

 

 

ゆるカメ写真部
2018年3月に発足した写真サークルです。難しい設定は必要なし!シャッター押すだけのゆる~いカメラ。そんなカメラを使って、「写真をカタチにして、楽しむ」ことを目的に写真活動を行っています。随時メンバーを募集中です。

■写真家:こばやしかをる
デジタル写真の黎明期よりプリントデータを製作する現場で写真を学ぶ。スマホ~一眼レフまで幅広く指導。プロデューサー、ディレクター、アドバイザーとして企業とのコラボ企画・運営を手がけるなど写真を通じて活躍するクリエイターでもあり、ライターとしても活動中。

 

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