α7IIIを6ヵ月堪能した感想とレビュー

ShaSha編集部

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<この記事の目次>

  1. はじめに
  2. 本当にフルサイズ?ボディがめっちゃ軽い!
  3. ボディ内手ブレ補正の恩恵…!
  4. ピーキング機能でピント合わせ良好!
  5. 星空撮影を始めてみたくなりました
  6. 撮影後記

はじめに

 2014年に世界初のフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラα7がソニーから発表されました。当時は一眼レフカメラが主流で、フルサイズミラーレスと聞いても「いや~どうなんだろう?汗」と思われた方もいらっしゃると思います。(実は私もその一人でした…)
 しかし、ここ最近は各メーカーからフルサイズミラーレスカメラの発売がされています。カメラ業界ではある意味お祭りのような賑わいで、カメラの祭典CP+でも大注目のコンテンツです。
 そこで今回は、先述のCP+2018で長蛇の列ができた大人気なカメラ”α7III”を6か月間使用したので感じたことをまとめました。

本当にフルサイズ?ボディがめっちゃ軽い!

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■使用レンズ:SonnarT* FE55mm F1.8 ZA
1/40秒 F2.2 ISO100

 夏が近づくと日が暮れる時間が遅くなり、ついつい遅くまで遊んだ少年時代。
幼い頃から夕陽を美しく感じていましたが、それは大人になっても変わりません。

 作例は私用の買い物終わりで車に戻るとき、美しい夕日が目の前に広がっていたのでバッグからカメラを取り出してすぐに撮影しました。
 画面中央のシルエットになっている家の部分や画面下部の車など、シャドウ部分も拡大表示をした際に完全に黒く潰れているわけではなく、質感が残っていました。
 また、白く飛びがちな街灯の明かりもしっかり描写しており、複数のライトが集合していることが分かります。

 ショッピングセンターへちょっとしたお買い物目的だったため一眼レフしか持っていなかったら、持っていかなかったと思います。
フルサイズセンサーでありながらコンパクトで軽量「一応、バッグに入れておこうかな。」が功を奏しました。

ボディ内手ブレ補正の恩恵…!

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■使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR 58mm F1.4G アダプター:Commlite CM-ENF-E1 PRO
1/125秒 F2.5 ISO200

 ボディ内に搭載された光学式5軸手ブレ補正。これ、とても大きいんです。
 ただでさえミラーショックがないので暗所でも撮りやすいのですが、手ブレ補正も加わるとさらに撮影がしやすくなります。

 レンズ側に手ブレ補正があるメーカーの場合、単焦点レンズ(望遠を除く)に手ブレ補正がないレンズが多い印象を抱いています。
ISO感度を上げたくないので、暗所撮影する時って明るい単焦点レンズを持っていきたくなりませんか?(私は持ってく派です)

 確かに、シャッタースピードで調整できるし価格が上がるくらいなら無くても大丈夫!と思います。
しかし、もしすべてのレンズに手ブレ補正があれば、暗所撮影で「シャッタースピードを落とすとブレる。でもISOを上げればザラつく…」と考えなくても良いのです。

 他メーカーのレンズをそのまま使用したい方はもちろん、特にオールドレンズの使用をご検討の方、“すべてのレンズに手ブレ補正がつく”これ魅力に感じませんか?
 実はこの写真、、歩きながら片手で撮ったんです。(レンズに手ブレ補正はありません)

ピーキング機能でピント合わせ良好!

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■使用レンズ:FE85mm F1.4 GM
1/8000秒 F1.4 ISO100

 この写真は関東屈指のネモフィラ畑を撮影しに行った時の1枚。ネモフィラは小さいお花です。ローアングルの撮影だったのでファインダーを使用した撮影ではなく、搭載されているチルト液晶を使用しました。その際、オートフォーカスでなかなかピントが合わず、マニュアルフォーカスを使用して撮影しました。

 一眼レフのマニュアルフォーカス撮影では、全てや、ピントの山をつかんだ後にフォーカスエイドを使用して撮影する方法があります。しかしα7IIIには、マニュアルフォーカス時にピントが合っている部分に色を付けて表示するピーキング機能がついていてこれがとても便利!

 レンズのピントリングを回すことで設定した色が被写体の周りを取り囲みシャッターを切る。
いままではおおよそのピントの山を掴んだあとの微調整に苦労していたこともあるので、今回初めてピーキング機能を使用した筆者は「めっちゃ簡単!」と感動しました。

星空撮影を始めてみたくなりました

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■使用レンズ:SonnarT* FE55mm F1.8 ZA
8秒 F1.8 ISO4000

 友人から「星を撮りにいかない?」とお誘いただいたので、α7IIIをカメラバッグへ入れて撮影に行きました。
道中で機能を設定しているとき、「ブライトモニタリング機能」という聞きなれない文字を発見。

調べてみると

“周囲が暗い状況下での撮影で、構図合わせができるようにします。夜空などの暗い場所で露光時間を延ばすことにより、ビューファインダー/モニターで構図の確認ができます。
(引用:ソニー公式ヘルプガイド)“

とのこと。

 星空を撮影する際は空に向けてもファインダー/モニターどちらを使用しても周辺が暗いため構図が作りにくいです。この機能を使用すると画面を明るくし、星が画面に表示されるので構図の確認が容易に感じました。

 また、星空撮影はマニュアルフォーカスを使用しての撮影になりますが…
そうです!ピーキング機能で星にピントが合うと星の色をフチ取りしてくれるので、ピント合わせもしやすいです。
これまで苦戦していた部分がこうも楽になると「先生…!星空撮影がしたいです!」という気持ちになります。

撮影後記

 日中~夜の高感度撮影もでき、連写は秒10コマで動体撮影もしやすい。チルト液晶でいろいろなアングル撮影が楽でオートフォーカスも速い。
 そして豊富なカスタムファンクションで自分の思い通りのカスタマイズができる…これが新基準なら「凄すぎる」の一言です。

 また、文中ではご紹介しませんでしたが、α7IIIと比較して、記録メディアがダブルスロットになったことやバッテリーの容量が増えたことで電池が長持ちすることは非常に助かりました。
 特に、撮影枚数が多くなる結婚式や運動会では、記録メディアの残り容量やバッテリーを気にしていると、一瞬のシャッターチャンスを逃してしまうこともあります。しかし、これらが改善されたことで撮ることに集中できますし、瞳AFを合わせればピントが合っているかの心配することも減るので負担がさらに減ったと思います。

 特に瞳AFは便利で、初めて使用した時はポートレート撮影における革命だと思いました。人物の瞳にピントを合わせることは、ポートレート撮影の鉄則と言っても過言ではないと思います。”目にピントを合わせる”というのも簡単に言いますが、中望遠単焦点レンズでは被写界深度が浅いため、難しいこともあるのですが、そこを任せられるのは非常に助かると思いました。

 カタログに載っているスペック情報も凄いのですが、今回はカタログスペックではお伝えが難しいと思ったことを中心に書きました。特にブライトモニタリングなどは実際に触ってみたときの感動は大きかったです。ぜひ店頭でお試しください!

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