シグマ 200mm F2 DG OS Sports|ポートレートが“別次元”に変わる魔法の一本。

篠田工
シグマ 200mm F2 DG OS Sports|ポートレートが“別次元”に変わる魔法の一本。

はじめに

今回はずっと気になっていたモンスター級レンズ、SIGMA 200mm F2 DG OS | Sportsをポートレートで試してきました。この一本、 最初に結論を言うと⸺「写る空気が違う」。本当にそう感じました。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/800 ISO100

200mm F2、 まるで中判の世界

まずこの焦点距離。200mmでF2。普通のポートレートだと85mm~135mmあたりが定番ですが、200mmまで伸ばすと“空気が圧縮”されて、被写体だけがふわっと浮かび上がります。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/200 ISO100

背景がもう、 絵の具で塗りつぶしたみたいに柔らかく消えていく。
でも被写体の輪郭だけはカミソリみたいにシャープ。このギャップがたまらないんですよ。

開放F2のボケ、 ただのとろけではない

開放で撮ると、 ボケの“層”を感じるんです。
前ボケ、 後ボケ、 それぞれの奥行きがちゃんと生きている。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/100 ISO250
■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/160 ISO100

光が溶けながら、 ちゃんと空気を感じる。SIGMAの描写って、 解像だけじゃなく 「空気の密度」 まで写るんですよね。

色と肌のトーン

ポートレートで大事なのはやっぱり肌。この200mm F2は、肌の透明感の出し方が絶妙です。曇りの光の下でも、 くすまずしっとり描いてくれる。彩度が強すぎないから、 レタッチが軽めで済むのも嬉しいポイント。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/1250 ISO100
■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/640 ISO100

重量1.8kg…だけど一枚撮るごとに報われる

正直、 撮る前は 「重そうだな…」 って思ってました。でもファインダーを覗いた瞬間、 そんなのどうでもよくなる。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2 SS1/200 ISO100

この距離、 この圧縮、 この立体感。手持ちでも一脚でもいいけど、「一枚の説得力」 に全てが詰まってる。

光と距離を操る快感

200mmという距離感が絶妙で、モデルさんとの 「空気の余白」 を作れるんです。
撮る側は少し離れながら、被写体にプレッシャーを与えず自然な表情を引き出せる。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2.5 SS1/200 ISO100

距離がある分、 背景との関係も自由自在。背景の整理もしやすいので完璧な構図を作れる。

撮影を終えて

最後に一言で言うと、このレンズは 「距離の芸術」。
被写体との物理的な距離、背景との空間的な距離、その両方を支配できる。

■撮影機材:SONY α1 + SIGMA 200mm F2 DG OS | Sports
■撮影環境:F2.5 SS1/500 ISO100

1.8kgの重さも、 撮った瞬間にどうでもよくなる。ファインダーの中に“別世界”がある。
そんなレンズ、 他にありません。

まとめ

200mm F2の立体感は中判に匹敵。

開放でも解像力・ボケの滑らかさが両立。

肌のトーンが自然で後処理が軽い。

重いけど、 結果がすべてを超える。

もし 「ポートレートを作品として撮りたい」 と思うなら、このレンズは最終兵器です。
一度使ったら、 他のレンズには戻れません。

 

 

■モデル
栗山奈々(https://www.instagram.com/kurinana97/
工藤紗良(https://x.com/sara_sara_k
ミキティ。(@mikity_me

■フォトグラファー:篠田工
1982年生まれ。代官山スタジオ勤務後go relax E moreに所属。ファッション、広告、ポートレートなど幅広く活動。人物撮影を得意としている。アマチュアカメラマン向けのワークショップなども行っている。

 

 

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