おもしろフォトグラファー 田津原理音の芸人撮影記 #03

田津原理音
おもしろフォトグラファー 田津原理音の芸人撮影記 #03

はじめに

こんにちは
田津原理音です。
おもしろフォトグラファーとして書かせていただくこちらの記事。
早くも3回目となりました。
毎度他の写真家の皆さんの素敵で綺麗な写真の中にヘンテコな写真ばかり混ぜてしまい、ごめんなさいって気持ちと
見てくださってありがとうございますという気持ちでいっぱいです。

というわけで今回はこちらのテーマで行こうかなと、

「ヘンテコ写真」です。

ヘンテコ強めな写真に絞りました

思いっきり開き直ってしまってごめんなさい。
だってテーマに悩んで、今まで撮った写真のフォルダを漁っているとあまりにもヘンテコな写真ばかりなんですもの。

なのでせっかく色んな写真を載せていいよって言ってくださってるので全力で甘えさせていただき
今回は僕が撮ってきた芸人写真の中でもちょっとヘンテコが強めな写真に絞ってお送りさせていただきたいと思います。
本当になんかごめんなさい。

まずはお馴染みこちらの方の写真から

■撮影機材:Canon A-1

今井らいぱちさんです。
もちろん男性です。
女子高生役のネタをし終わった後の楽屋での写真。
もうちょっと女子の制服を着ている自覚のある顔しててほしいですね。
勇ましすぎます。

■撮影機材:Canon EOS R + EF16-35mm F4L IS USM
■撮影環境:f/4 1/200秒 ISO1250 焦点距離35mm

そんな今井さんがフットサルをしているところ。
体が仕上がりすぎてます。
少林サッカーやん。

ちなみにこれは劇場で行われた体育大会的なイベントでの一コマです。
このイベントではサッカーの他にも色んなスポーツが行われ、色んな写真が撮れます。

■撮影機材:Canon EOS R + EF16-35mm F4L IS USM
■撮影環境:f/4 1/640秒 ISO2500 焦点距離35mm

ヤンキー多めの弱小バスケ部写真。
やる気のないマネージャー感が強い翠星チークダンスのちろるがまたいい味を出してます。

■撮影機材:Canon EOS R + EF16-35mm F4L IS USM
■撮影環境:f/4 1/400秒 ISO4000 焦点距離35mm

ドッジボールを投げるメガネアフロに

■撮影機材:Canon EOS R + EF16-35mm F4L IS USM
■撮影環境:f/4 1/400秒 ISO4000 焦点距離35mm

捕るメガネアフロ。
同一人物ではございません。

■撮影機材:Canon EOS R + EF16-35mm F4L IS USM
■撮影環境:f/4.5 1/200秒 ISO3200 焦点距離20mm

限界を迎えたおじさんも。

すみません。ちょっと冴えない写真が続きました。
お口直しに

■撮影機材:Canon A-1

アイスおじさんです。
マイスイートメモリーズの花谷さんです。
デート風写真を撮ろうと言って撮った写真なのですが、この写真に行き着くまでの写真がこちら

■撮影機材:Canon EOS R + EF16-35mm F4L IS USM
■撮影環境:f/4 1/640秒 ISO100 焦点距離35mm

申し訳ないですが、アイス泥棒にしか見えないです。
アイス溶けないように頑張って走ってきてくれただけなのに。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/2.8 1/2500秒 ISO100 焦点距離200mm

夏関連でこちらも。
数多くのよしもと芸人の中でも随一の童顔男
とくいちの西垣

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/14 1/200秒 ISO320 焦点距離153mm

この写真のときで25歳です。
彼と会うたびに歳をとっているのは自分だけなんじゃないかと不安になります。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/2.8 1/15秒 ISO100 焦点距離200mm

爛々の萌々ちゃん。
大阪の新世界という場所で昭和レトロっぽい写真を撮りたいって伝えると、この服装してきてくれました。

嬉しくてノリノリでかっこつけてもらって撮ってると、

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/5.6 1/2500秒 ISO100 焦点距離200mm

キャッチのおじさんに捕まっていました。
なんでこのポージングと表情してる女の子捕まえていいと思ったんやろ。

■撮影機材:Canon A-1

レトロでいうとこちらも。
フィルム写真で画質は昭和だけど看板には令和の文字で、写真左の田中ショータイムは平成ファッションしてます。
情報量多い系の写真ですね。

■撮影機材:Canon A-1

これも錯覚に落ち入る写真
モノクロフィルムってだけでここまで往年のフォークシンガーに仕上がります。
モノクロマジックですね。

錯覚といえば
超広角レンズの特性を活かしてちょっとだけ被写体をデフォルメした写真があります。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF15-35mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/11 1/25秒 ISO800 焦点距離15mm

青木マッチョです。
腕と脚のアンバランスさが脳みそをパニックにさせますね。
ただデフォルメしたと言いましたが、実際にもやっぱりマッチョすぎます。

■撮影機材:Canon A-1

また錯覚かと疑ってしまいます。
わけわかりません。
エアリズムがはち切れたように見えます。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF15-35mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/7.1 1/80秒 ISO320 焦点距離15mm

カベポスター永見に頼まれてエバースの写真を撮ったとき。
撮った写真がこちら。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/22 1/125秒 ISO500 焦点距離163mm

町田のスマホの待ち受け用に
月としゃぶしゃぶの写真を撮ってほしいというのでスーパームーンの日に新宿にあるよしもとの本社に呼ばれて撮りました。
色々な写真の依頼を受けてきましたが、もちろん上位で意味不明案件でした。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/22 1/50秒 ISO800 焦点距離200mm

しゃぶしゃぶを持ち上げる腕が限界を向かえ、町田もこの表情
この感じで努力の末できあがった写真なのでした。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/2.8 1/125秒 ISO1250 焦点距離77mm

意味不明でいうとこの写真も。
舞台上で撮ったエルフのはる。
どういう経緯で撮れた写真かあまり覚えてません。
ただ撮ってる最中はみんなできゃっきゃ言ってたのだけ覚えてます。
たぶん蝶を意識した写真だったと思います。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/4 1/15秒 ISO800 焦点距離84mm

だってこんなにも羽ばたいているんだもの

>■撮影機材:Canon EOS R5 + RF15-35mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/5.6 1/500秒 ISO8000 焦点距離19mm

これもライブ中に撮った写真。
10秒セルフタイマーでみんなでジャンプしよって言ったら、全員ちょっと遅かったせいで喜びながらUFOに吸い上げられる集団みたいに。

■撮影機材:Canon A-1

ダブルアートの真べぇさんが自身の結婚式で、ロングコートダディの兎さんにミニハンバーガーを食べさせている写真。
拷問にも見えてしまいますね。
2人とも比較的真剣な表情なのがまた怖いです。

最後はこのコンビ

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/2.8 1/400秒 ISO800 焦点距離70mm

おかずクラブさん。
ゆいPさんは初めての猫カフェで、猫に隠れ場所として使われてました。

■撮影機材:Canon EOS R5 + RF70-200mm F2.8 L IS USM
■撮影環境:f/2.8 1/400秒 ISO1250 焦点距離70mm

オカリナさんは猫を見ずにずっと漫画読んでました。
2人とも猫カフェの思い通りの楽しみ方はできていませんでした。

というわけで今回は以上です!
ヘンテコが強めな写真にお付き合いいただき本当にありがとうございます!

僕ならではの写真

でもこうして今まで撮ってきた写真を見返してみて気づけたことがあります。
今まで「芸人にしか撮れない写真」というものは「同業者ならではの近い距離で撮った自然体な写真」みたいなことだと思ってました。
でももしかすると「芸人をやっているからこそ撮りたいと思えるものが面白い瞬間だった」っていうのがあるのかもということです。

これ撮りたい!
と思う感情が生まれるということもその人の才能であり、長所でもあって、風景写真は撮りたいけどポートレートを全く撮りたいと思わない人やスポーツ写真は撮りたいけど他は全く。みたいな人もいます。

そしてやっぱり写真は撮りたいものを撮ってる人が強い気がします。

僕は芸人をしているので、そりゃあ目の前で面白いことが起こっていたら撮りたいです。
意図してなくても面白い写真が撮れたときはすごく嬉しくなります。

そして面白いと思った写真は今回のように大切な写真として残っていきます。
綺麗でかっこよくてイケイケな写真を撮りたい人であれば、今回載せた写真たちは失敗写真としてフォルダごと舌打ちしながら消している可能性だってありますよね。
僕が芸人だったからこそ撮れたし残った写真なんだと思います。

そういう面白い写真を撮りたい、残したい、見せたいという感情を持つことが、芸人にしかできないことなのかなって思いました。

好きなものを撮りたいって当たり前のことといえばものすごく当たり前のことなんですがこれは自分の中でものすごい気づきです。
自分の感性を信じていいきっかけになりました。
勝手に成長しちゃってすみません。

さいごに

まさかこんな写真理論を語ることになるとは一枚目のJK今井らいぱちの解説をしてるときには思ってもみませんでしたが

皆さんも是非、自分の好きなもの、感情が動かされる瞬間が何かをもう一度考えてみてはいかがでしょうか。
他の人にはない自分らしい写真が何かが見つかるかもしれません。

ではでは!!

 

 

■芸人/フォトグラファー:田津原理音
1993年5月25日生まれ。奈良県出身。B型。NSC(吉本総合芸能学院)大阪35期を卒業後、コンビ活動を経て、2015年からピン芸人として活動。2023年「R-1グランプリ」チャンピオン。2025年「R-1グランプリ」3位。特技は、写真撮影、デザイン、イラスト、レタリングなど。フォトグラファーとして、2023年に大阪で、2024年に東京で個展を開催。芸人ライブのポスターの撮影やデザインなども手がけている。

 

 

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