#『春の様々な表現をフィルムカメラで』|フィルムカメラの魅力 国分真央
はじめに
皆様こんにちは!国分です。
いよいよ春が来て、皆様も写真欲がモリモリ!な時期ではないでしょうか。
今回は春が来るにあたり桜プラスαで考えた、撮り方のアイディアをご紹介します。
これから桜を撮る方も、是非ご参考にしてください。
もちろん、よく熟知している方も何か参考になれば幸いです。それではいきましょう!
余白を考える


■フィルム:Lomography Color Negative 400
せっかくお友達やモデルさんとポートレートを撮るならがっつり!はマストですし首がもげるほど頷きたいのですが、フィルムカメラとの親和性という意味でフェイスレスな作風はいかがでしょうか。
粒子感とアンニュイな雰囲気が出て、春のまどろんだ雰囲気とも相性が良いです。
私もこの連載で何度か作例を出してきたのですが、少し余白や余韻が感じられる、「フェイスレス」な写真を今回おすすめしたいです。
写真集でも多く見られるのですが、主題の他にある”間”が、よりメインの写真に深みを持たせて味わいが出ると考えているからです。
写真を複数枚投稿する時も同じで、ページをめくる時に”次の感情が生まれるための間”に、フェイスレスな写真を取り入れてみることをおすすめします。


■フィルム:Lomography Color Negative 400
また、余白という意味で被写体から少し下がって、桜などで「前ボケ」+「フレームインフレーム構図」もありです。
桜は写真で撮ると白くなりがちなのですが、その白さを利用して奥行きも出すと良いでしょう。
ここでいう白さは、余白を持たせる役割となります。
春は、菜の花や矢車草など色とりどりの花も多いですが、色の情報量が増えれば増えるほど、派手に見えてくるので、少し余白の話としては遠くなります。
ぜひ桜や淡い色のお花を使って、余白という意味で取り入れて撮影してみてください。
またモデルさんではなくスナップでも被写体が締まるのでおすすめです。
桜の幹の線をフレームのように捉え、くつろいでいる二人が囲まれているように撮影してみました。
一番身近にあるもの私たちの「手」


■フィルム:Lomography Color Negative 400
私たちの身近にあるもの「手」の表現もおすすめです。
これは季節問わずではあるのですが、桜の時期は葉や花も咲いているので影も綺麗です。
触らずとも、こういった”春が作り出す影”にも是非注目してみてください。
今回は逆行・順光の2パターンで作例を載せてみます。
また、被写体さんにしゃがんでいただき、真下から撮りたい位置で「手を伸ばす」+「光を取り入れる」とフレアやゴーストなども入り、幻想的な印象に撮れます。
目の健康のために長時間撮るのは辛いので、なるべく構図を決めてからサッと撮るようにしています。
オールドレンズが使われているフィルムカメラだからこその表現ですね。
桜+その他のアイテム




■フィルム:Lomography Color Negative 400
手以外だと、こういったアイテムも桜と絡めると春らしく残せます。
先程の手+桜の影の応用で、洋書や白い服などにも影は出ますし、お気に入りのカメラとも。
100円均一で売っている小瓶やケースなどに、落ちていた桜を詰めて撮るのも良いと思います。
たまたまこの時に、桜が落ちていてプラスチックのケースに入れて、水辺で撮ってみました。
水のキラキラ感も感じられて、”春を閉じ込めた”雰囲気に。
また雨の日でも撮影を諦めないでほしいのですが、落ちている花びらを透明のビニール傘に付けたり、傘を持ち上げてもらい一緒に撮影するのもストーリー性が出て良いと思います。
定番の青空と


■フィルム:Lomography Color Negative 400
晴れた日であれば定番の青空や、太陽の光を入れて花びらの透け感を楽しめます。
ド定番ではあるのですが、1枚は撮りたくなる構図ですよね。
また、明るい光に向かって撮るので、なるべく絞りを効かせた方が青空の色も確保され良いと思います。
最低でもF4やF5.6くらいは欲しいなと思っていますが、ここは使う環境やフィルムのISOに応じて調整してみてください。
もちろん横構図でも撮るのですが、縦構図だと空への抜け感を出しやすいので、あまり縦で撮ったことがない方は、是非青空を入れつつ撮影してみてください。
ハーフカメラで緩急を



■フィルム:Lomography Color Negative 400
最後はハーフカメラの2in1撮影です。
以前の記事でも書いたのですが、私はハーフカメラを2in1で撮るのが好きでこの形でオーダーしています。
現像所によっては1枚ずつにしてくれるところもありますが、オーダーするお店によるので、現像前に2in1にしたい方は事前に相談してみてくださいね。
私は「近くのもの」+「そこから見える遠景」を組み合わせることが多いです。
組写真のようにすることで、ストーリー性を強調しています。
これが一番簡単で、距離感と被写体の緩急が出やすいです。
ハーフカメラは35mmフィルムを倍撮れるのでコスパも良いですし、これから暖かくなり、旅行でも思い出として残してくれる良い相棒になりますので、初めてフィルムカメラを使う方でも気兼ねなく撮れ、おすすめになります。
おわりに

いかがでしたでしょうか。いよいよ春到来です!
カメラを持ち出す時間も増えますし、何より桜が楽しみですね!
アイテム含め、撮り方や構図の参考になれば幸いです。
この春も思いっきり写真を楽しみましょう。それでは。
■写真家:国分真央
1990年 東京都生まれ。映像制作会社や写真事務所を経て独立。2020年に東京都から山梨県に移住する。書籍の表紙や広告写真、CDジャケットなど幅広いジャンルで活躍中。独特な色合いと自然が溶け込むような写真が特徴で、独自の世界観を作り上げる。近年はフィルム写真での撮影にも力を入れ、執筆活動も行っている。












